丸山天寿先生の「テレビから生れた流行語・昭和40年代編」

「流行語は忘れ去られていく運命にあるが、時に思い出して味わうのも、また楽しい」
2
丸山天寿 @tenjumaruyama

さて日曜日のお遊び。4月29日は昭和の日。(私の世代では天皇誕生日)平成も25年になり、昭和は遠くなって行く。昭和は激動の時代だったが、忘れてはならない時代でもある。そこで本日のお題は「テレビから生れた流行語・昭和40年代編」全ての叱責、異論、追加を認めます。文中、敬称略→

2013-04-28 07:35:56
丸山天寿 @tenjumaruyama

「大きいことはいいことだ」-昭和43年。森永チョコレートの宣伝より。まだチューブチョコがあった時代。威勢の良い指揮者・山本直純が気球の上で指揮を執り、地上の群衆が合唱。「大きいことはいいことだ、おいしいことはいいことだ」庶民の生活が決して「大きくなかった」時代だから、大いに流行→

2013-04-28 07:38:20
丸山天寿 @tenjumaruyama

「オー、モーレツ」-昭和44年。車が普及し始めハイオクタンガソリン拡販競争のまっただ中、オクタン価100をうたった丸善ガソリン「100ダッシュ」のCMで使われた。小川ローザが疾走する車の風で、まくり上げられたスカートを押えながら叫ぶ。商品名よりもそのお色気だけが印象に残っている→

2013-04-28 07:40:19
丸山天寿 @tenjumaruyama

「はっぱふみふみ」-昭和44年。大橋巨泉の万年筆「パイロツトエリートS」のCMより。「みじかびの きゃぷりてとれば すぎちょびれ すぎかきすらの はっぱふみふみーわかるね」というわけの分らぬ和歌のような言葉。意味は不明だが、音韻の良さでなんとなく覚えた。日本人には七五調が合う→

2013-04-28 07:41:55
丸山天寿 @tenjumaruyama

「違いがわかる男のゴールドプレンド」-昭和44年。ネスカフェの姉妹品、ネスカフェ・ゴールドブレンドのCM。松山善三、黛敏郎、中村吉衛門、池坊専永、遠藤周作、北杜夫などそうそうたる人物が「違いが分る男」として重々しく登場したが、その頃の子供には、彼らの違いが良く分らなかった→

2013-04-28 07:43:48
丸山天寿 @tenjumaruyama

「ディスカバージャパン」-昭和45年。この年、大阪で日本万国博覧会が開かれた。総入場者数は6400万人を超えたそうだ。当然ながら国鉄は大儲けしたと思う。だが、万博が終わった後、旅客が極端に減少する。その対策として考え出されたキャンペーン。昔から旅行には金がかかるものだから→

2013-04-28 07:45:19
丸山天寿 @tenjumaruyama

「男は黙ってサッポロビール」-昭和45年。三船敏郎が黙ってビールを飲むCM。うまさの分る男は他言無用という日本的CM。当時、サッポロビールの面接試験で、試験管の質問に一切答えず、最後に「男は黙って…」と一言だけ言って合格した者がいるという話があった。嘘か真かは知らないが。→

2013-04-28 07:47:07
丸山天寿 @tenjumaruyama

「じっとガマンの子であった」-昭和48年。大塚食品のボンカレーのキャッチフレーズ。劇画「子連れ狼」がテレビ放映され(萬屋錦之介主演)、そのパロディーで登場したのが笑福亭仁鶴。カレーを欲しがる大五郎に対して「三分間待つのだぞ」。その次に先の言葉が続く。言葉も商品も大ヒットした→

2013-04-28 07:49:37
丸山天寿 @tenjumaruyama

今ほど宣伝媒体がない時代、テレビの持つ影響は大きかった。私たちの世代はテレビから流されるキャツチフレーズで流行を知った。ここに上げたのは、子供心に覚えているものの、ほんの一部。流行語は忘れ去られていく運命にあるが、時に思い出して味わうのも、また楽しい。了

2013-04-28 07:51:55