ひひょうかたちは はるきの小説を、よく言いませんでした。 「あれは つうぞくしょうせつだ」 とはるきは言われました。
2013-04-29 00:03:59でも、ひひょうかたちは、じぶんたちの本がうれないので、はるきに しっとしていたのです。それでも、はるきはつらいおもいをしました。はるきの本はうれましたが、うれればうれるほど、ひひょうかたちは、はるきを わるくいいました。
2013-04-29 00:04:22なんにんかは、いつもほめてくれましたが、それは その人たちが、はるきを ろんじた本を うるためだと はるきにはわかっていました。 はるきは、そんなひひょうかたちのために、小説を書いていたのでは、なかったのです。
2013-04-29 00:04:48こどくに なやむひとや、ともだちに じさつされて くるしんでいる人たちが、はるきの小説を 読んでくれるのです。はるきは、くじけずに、せいこんこめて、小説を書きました。そして、ますます はるきの名前は 世界中で しられるように なっていったのです。
2013-04-29 00:05:16はるきをわるく言っていたひひょうかが しんだとき へんしゅうしゃの一人が、うれしそうなことを言いました。はるきは、「そんなことを言ってはいけない」とたしなめました。
2013-04-29 00:06:55「せかいじゅうで ひとりでも じぶんの小説をわかってくれるひとが いたら それでいい」はるきは、かんがえていました。でも、ひとりどころか、それは何おくにんもいたのです。
2013-04-29 00:07:54アメリカやヨーロッパだけでなく、ちゅうごくでも、べとなむでも、いんどねしあでも、うるぐあいでも、はるきの小説はだいにんきでした。
2013-04-29 00:08:35けれど はるきは、それにおごることなく、にほんで ぶんがくしょうの せんこういいんをしたり ほかのさっかたちが するように さかばで ほかのさっかやへんしゅうしゃと むれて人脈をつくったりはしませんでした。
2013-04-29 00:10:57せかいじゅうの どくしゃたちは はるきの きよらかなたましいを、その小説からくみとっていたのです。 「おおくの ひとたちが、ぼくの小説から いきるゆうきを えてくれれば」
2013-04-29 00:11:59でも かけば かくほど はるきじしんも、にんげんの みにくいものと むきあわなければ ならなかったため くるしいおもいをしました。
2013-04-29 00:13:24「ことしこそ のーべる賞だ」などと いう人もたくさん いました。「どうせ、とれやしないさ」とあざわらう人もいました。でも はるきには どうでもいいことでした。
2013-04-29 00:14:45はるきは おおがねもちだと おもわれていました。そしてみな、もっともっと しっとしたのです。でもはるきは、はいったいんぜい(本を出すとはいるおかね)は、ほとんどじぜんじぎょうに きふしていたのです。
2013-04-29 00:16:58はるきの小説は いまでも 世界中で 読みつがれています。はるきを わるく言ったひひょうかで 長くいきた人は「じぶんは まちがっていた」と言いました。
2013-04-29 00:22:16