渡邊先生が語る「就活の正体」

就活に苦しみ、思い詰めてる人、これを読めば少しは気が楽になるかも?
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渡邊芳之 @ynabe39

私は「大学生がバカになった」という意見には反対。今の大学生はあきらかに私が大学生のときより賢いし,老成している。むしろそのことが問題だと思っている。

2010-09-11 08:47:35
渡邊芳之 @ynabe39

「大学生が学ばなくなった」のは事実。でもそれも「学ぶ必要がない」「余計なことを学ぶのはムダ」と今の大学生がさっさと気づくからで,むしろそれに気づかずむやみに学んでいた昔の大学生の方がバカ。

2010-09-11 08:48:37
渡邊芳之 @ynabe39

入学者の学力が低いのも入試科目を減らして簡単にしたからで,入試で出ないことを一生懸命勉強する方がバカ。就職に成績なんかほとんど関係ないんだから大学では最低限の努力で単位だけ揃えて卒業する方が賢い。

2010-09-11 08:51:10
渡邊芳之 @ynabe39

ではバカだった昔の大学生と今の賢い大学生,どちらが大学生活を楽しみ,大学で何かを得ているか。

2010-09-11 08:52:27
渡邊芳之 @ynabe39

人間関係だってそうで,たった4年かそこらたまたま一緒にいるだけの同級生と真剣に議論したりケンカしたりするのはエネルギーの浪費,表面的に波風立たないようにつき合っておく方が賢い。でもその4年間は20年後に振り返ってみてどうか。

2010-09-11 08:53:56
渡邊芳之 @ynabe39

大学生が賢くなったのは「賢くないと著しく損をする社会」になったからで,そういう社会を作ったのは若者ではなく大人。今の大学生がこのようであることの責任は大学生にではなく大人にある。

2010-09-11 08:55:25
渡邊芳之 @ynabe39

小学校からずっと「みんなに合わせろ,波風たてるな,賢く生きろ」と教えておいて,大学生になって急に「バカになれ」といってもそりゃ無理。でも大学教育は学生がバカでなければ,ムダなことにおかしな情熱をもってくれなければ本来の力を発揮できない。

2010-09-11 08:57:39
渡邊芳之 @ynabe39

いまの日本は子どもにまで大人の常識を押し付ける社会だ。大人に許されないことは子どもにも許されなくて当然,電車で子どもを泣かすな,子どもは公園で騒ぐな,少年法など廃止しろ。そんな社会で大学生にだけ「若者らしくあれ」などとどうして言えるか。

2010-09-11 09:01:32
渡邊芳之 @ynabe39

そういう社会の中で,常識を押し付けられている立場の子どもたち(大学生も含む)から「だってそれが常識じゃないですか」みたいな言葉が発せられるのを聞くことの悲しみ,というのが今日これまで書いたことです。

2010-09-11 09:09:13
渡邊芳之 @ynabe39

さっきの続き。では大人はどうしたらいいか。私が学生に「もっとバカになれ」「就職のことばかり考えるな」というのは簡単。しかしそのリスクは誰が負うのか。

2010-09-11 10:12:51
渡邊芳之 @ynabe39

私に「バカになれ」といわれて実際にバカになることで生じるリスクを負うのは学生。「就職のことばかり考える」のをやめることで生じるリスクを負うのも学生。いっぽうそれをいう私にはなんのリスクもない。これは著しく不公平である。

2010-09-11 10:13:58
渡邊芳之 @ynabe39

だから大人は若者に「ほんらい若者はこうあるべき」を押し付けるべきでない。若者に説教すべきでもない。もし若者を本来の姿に戻したいと思うなら,われわれ大人は「若者が本来の姿に戻れる社会」を作るために何かをすべき。さてどうしたらいいか。

2010-09-11 10:16:21
渡邊芳之 @ynabe39

まずは今の大学生を徹底的に縛りつけている「就職システム」をなんとかすべき。それを企業の大人も,大学の大人も,真剣に考える。昨日茂木先生が言ってたのもそのこと。そして大学入試のシステム。この二つを変えればいろんなことが大きく変わると思う。

2010-09-11 10:19:57
渡邊芳之 @ynabe39

個人的には「就職しなくてもなんとか生きていけるでしょ」と学生が思える社会が理想だと思います。私の世代の大学生はみんなそう思っていた。もちろんかなりの部分それは幻想だったのですが,教育とか人間の発達というもの自体がある種の幻想を伴わずには回らないものなのも事実です。

2010-09-11 10:25:24
渡邊芳之 @ynabe39

皮肉きついです。私が「就職しなくても生きていける」というのはとりあえず「就職しなくても働ける」という意味。RT @dietdamashii44: 多くの若者(39歳以下)がすでに実践しているわけですが。。。

2010-09-11 10:43:33
渡邊芳之 @ynabe39

受験産業が就活まで支配して,就活が受験と同じ「努力と成果が比例するシステム」であると学生を騙している。 RT @YasuKN: ネットやマニュアルに書いてあるようなことを企業が本当に重視しているという根拠ってあるんですかね

2010-09-11 10:46:57
渡邊芳之 @ynabe39

実際には企業の採用は最終的には「見た感じや雰囲気」とか「好き嫌い」でかなり直感的に決めてる。それを「雰囲気が変なので不採用」とは言えないから適性検査が悪いの自主性が見られないの服装に清潔感がないのと理屈をつけるわけ。「就活マニュアル」の内容のほとんどは「迷信」だと思う。

2010-09-11 10:50:11
渡邊芳之 @ynabe39

就職は「縁」だから,努力しなくても通る時は通るし,縁がなければいくら努力してもダメ。その意味で就職と受験は根本的に別のもの。でもそれを同じシステムに載せて商売にしている奴らがいる。

2010-09-11 10:52:42
渡邊芳之 @ynabe39

「就職自己診断テスト」なんてのも心理学者に言わせれば全部インチキ。適性検査もすべてインチキ。「適性検査で適職だといわれた職業に就いたら幸福になり適職でないといわれた職業に就くと不幸になる」というテストの妥当性をきちんとしたデータで示している適性検査は皆無。

2010-09-11 10:54:35
渡邊芳之 @ynabe39

しかしそれを「君が就職できないのは君に能力がないからじゃなくて,縁がなかったからなんだよ」と言ったところで慰めにも何にもならんな。かえって刺されるリスクは高まる気も。

2010-09-11 10:58:18
渡邊芳之 @ynabe39

つまらないことだけど「面接にはスーツで来る必要はない」「スーツは採用が決まってから着てくれればいい」「仕事は来てからちゃんと教えるから資格なんかいらない」と明言する企業があったら俺はすご〜くうれしく思うし,自分の学生をそういう企業にやりたいと思う。

2010-09-11 11:02:31
渡邊芳之 @ynabe39

確かに。問題は産業化した「就職マニュアル幻想」なのかもしれないですね。 RT @YasuKN: そういう意味では、私がRTした「採用側が学生の多様性を評価していない」というのは必ずしも事実でないということになりますね。誤解も多い

2010-09-11 11:05:16
渡邊芳之 @ynabe39

歴史的には適性検査はすべてそれがルーツです。でも「兵隊に向いてるかどうかを調べるテスト」と「どんな仕事に向いてるかを調べるテスト」には大きな距離があります。RT @meishisakusen: あれは米軍の入隊適正テストの研究からの流用という事を聞いたことがあるのですが....

2010-09-11 11:07:23
渡邊芳之 @ynabe39

他にも適性検査のルーツには「発電所職員の適性」を調べるために「発電所のシミュレータ」を作って操作させた例が19世紀にあります。いずれにしても昔の適性検査は「特定の職業に必要な特定のスキルがあるか」を確かめるものでした。それが第二次大戦後に「一般的適性検査」に変質した。

2010-09-11 11:09:33
渡邊芳之 @ynabe39

採用試験で適性検査をやらせる企業でも,それを最終的な採否の条件として重視している会社はほとんどないと思います。「明らかに変な人を面接前に落とすためのスクリーニング」「公言できない理由で不採用にした場合の言い訳」が主な用途です。

2010-09-11 11:12:35
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