村上隆氏の『めめめのくらげ』に関する連ツイ(5/3分)

@artfunBroadcast さんによる美術批評家の椹木野衣氏とのやりとりも併せてご覧下さい。 ◎村上隆氏×椹木野衣氏  映画『めめめのくらげ』について http://togetter.com/li/496883
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takashi murakami @takashipom

http://t.co/JLQY8lL9Vd 「めめめのくらげ」上映回数が減ってきております。劇場へ行かれる方は、是非時間をお調べしてから出向かれてください。スミマセン。

2013-05-03 13:10:21
takashi murakami @takashipom

繰り返します。「めめめのくらげ」上映回数が減ってきております。インディペンデェントタイトル、苦戦中です。引き続きの応援、よろしくお願い致します。 http://t.co/0o6oRrbQ8R

2013-05-03 13:13:25
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takashi murakami @takashipom

僕の初めての映画「めめめのくらげ」は子供に観てほしくて、そういうターゲットに絞った作品、、、だが、文脈を重層化させている作品でもある。一見幼稚な怪獣映画なのだが、狙っているのはトライアユン監督の「ノルウェイの森」と同じゴールを目指している。

2013-05-03 13:27:26
takashi murakami @takashipom

つまり、「めめめのくらげ」のテーマの一つには、3,11以降の日本における、文化の幽霊について、言及しようとしている作品でもあるのだ。

2013-05-03 13:28:53
takashi murakami @takashipom

まず、これを読んでほしい。「ノルウェイの森」の上映時に頭に血がのぼって書き散らした、通称『ノル森 ツィッター』 http://t.co/lZB9ielCwp

2013-05-03 13:30:38
takashi murakami @takashipom

http://t.co/lZB9ielCwp ココに書いたこと→<あああ、久々に万言を尽くしても言い切れぬ映画を観てしまった。僕はもう映画を撮るしか行き場が無くなって来た>そうなのです。僕はもう映画を撮るしか行き場を失くした表現者に『ノル森』を体験したあの日からなってしまった。

2013-05-03 13:35:03
takashi murakami @takashipom

映画「めめめのくらげ」のプロモーションインタヴューでの受け答えは、初監督作品らしく、<どうして今、映画なんですか?><アートと映画の差は何?><子供に観て貰いたいというのはどのへんなのでしょうか?>というモノが殆どで、僕が本当に表現しようとした事への言葉は望まれなかった。

2013-05-03 13:37:30
takashi murakami @takashipom

でも表現者として、監督という冠を超えて、「めめめのくらげ」全てを創造してきた僕にとっては、説明したかったのは、1つ1つのコンテクストでもあった。例えばオーヴァルのデザインはどこから来ているのか?というと、大友克洋の『アキラ』鉄雄が変形した巨大な胎児であったり、

2013-05-03 13:40:15
takashi murakami @takashipom

実相寺昭雄氏が監督したウルトラマンの「ガマクジラ」「シーボーズ」の怪獣として機能不全、インポテンスなデザインを合体したものとなっている。しかもオーヴァルは頭が禿げてもいるのだ。胎児にして成長を止めたインポテントな禿げ。こういうコンテクストがデザイン1つにも強い想いを込めてきた。

2013-05-03 13:42:45
takashi murakami @takashipom

例えば、子供たちがスクール水着ではしゃぐシーン、そこに股間のシルエットも露わにして突っ立っている女教師のキャスティング=三池崇史監督の『オーディション』でのヒロイン:椎名英姫さんのチョイスであったり、くらげ坊が好きな食べ物が「ちーかま」である理由だったり、、、

2013-05-03 13:49:57
takashi murakami @takashipom

ちーかまは戦後、栄養が行き届かない時の補充食として、魚肉ソーセージと共に開発された中継ぎの食品だったが、ギミック味そのものがオリジナリティを持ち、今もコンビニの隅にしっかりとポジションが有ること=売れ続けている事実、戦後の負の遺産は必ずしも負なだけではないというサインだったり。

2013-05-03 13:53:24
takashi murakami @takashipom

なぜ4人衆が黒マントなのかと言えば、水木しげるの『悪魔くん』に出てくるメフィストが4人に分身しているから、とか、全キャストの衣装の方向性を1950年代に設定した、とか、つまり、僕の中にくすぶり続ける敗戦国日本の歴史の地獄めぐりでもあるのです。

2013-05-03 13:55:43
takashi murakami @takashipom

しかし、プロモーションではそういうことは聞かれもしないので、答えもしなかったし、スマスマとかでは絵の先生をやってみたりと、日本式の映画のプロモーションに乗っかる形でパペットの様に踊り続けてきた。

2013-05-03 13:56:48
takashi murakami @takashipom

しかし、映画が公開し1周間が経ち観た人の評判も結構いい、 http://t.co/md2c3c8nzB と思っていたら、上映回数が減ってしまった。

2013-05-03 13:59:14
takashi murakami @takashipom

「めめめのくらげ」のプロモーションの最大の弱点は、試写会が出来なかった事だ。それはディストロヴューションのGAGAさんでもどうしようも無かった事で、僕が最後の最後の最後まで、音楽と効果音とCGへの追加注文を止めなかったからなのだ。

2013-05-03 14:02:57
takashi murakami @takashipom

おかげで「めめめのくらげ」は、最初の監督作品にして、僕はやれるところまでやらせてもらった感に浸れる出来の作品となった。

2013-05-03 14:04:43
takashi murakami @takashipom

しかし、試写会がない=著名人のコメントが全く出ない事態となってしまい、どういうジャンルの映画なのか、デートしていいのか?子供連れでも子供が満足するのか、等、全くインフォがないまま、なので取り付く島がなかったようだ。

2013-05-03 14:06:35
takashi murakami @takashipom

しかし、本日、椹木野衣さんのツィッターでの批評が掲載され、僕が「めめめ」の音楽の話を書いた途端に、動員が伸び始めた。六本木、夜の回は打ち切られて1日3回しかありませんが、14:25の回の予約状況。66名と、まずまずな入りになって http://t.co/ElmppUnklo

2013-05-03 14:10:09
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takashi murakami @takashipom

しかし、「めめめのくらげ」の上映回数は減ってしまった。劇場に行けば、いつでもみれる状況ではなく、朝の3回しかない状況になってしまったのです。

2013-05-03 14:11:31
けもち @araisan_P

めめめのくらげを観て高評価を出してる人の知能が心配だ。子どもならわからんでもないけど。

2013-05-03 14:20:21
takashi murakami @takashipom

@jicotan_MK2 「めめめのくらげ」批判の模範例。僕が現代美術家としてデヴューした時、DOB君という作品を発表した。 http://t.co/ytpD5RCTHZ その時のリアクションはまさにこんな感じだった。

2013-05-03 15:06:38
takashi murakami @takashipom

日本人はワンショットネタを重んじる。例えば僕と会田誠さんはよく比べられ、会田さんのほうが日本では圧倒的に評判がいい。会田さんは日本人へ向けた言説をひたすら守り抜いている。故に繰り返し、雄ねじネタはやらない。一方、僕は常に何度も何度も同じネタで繰り返す。

2013-05-03 15:12:49
takashi murakami @takashipom

http://t.co/21VHwDF5GC 例えばこのキャラクター。「めめめのくらげ」の劇中に出てくるのだが、この作品のデヴュー時もボロクソに言われ続けた。オタク搾取、やれ、クオリティが低い、オタクの文脈わかっていない等、散々だったし、その後、オークションで高値を記録すれば

2013-05-03 15:15:33
takashi murakami @takashipom

これまた、たちまちの集中砲火。儲け主義、外人を騙している、日本の恥等。僕はめげずに結局映画の中で最新のCGで復活させ、スクリーンで暴れさせている。 http://t.co/xnB5csOpgY

2013-05-03 15:20:33
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takashi murakami @takashipom

繰り返し繰り返し表現し、意味を問い、内容を掘り下げてゆくのは、西欧の芸術ではよくある手法で、日本人にも受けの良いフランシスベーコンなどその急先鋒であるのだが、同胞日本人がそれを行うと嫌悪感を露わにする。

2013-05-03 15:26:55