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2013年5月4日

黄森botフォロワー200人企画

黄森botフォロワー200人企画です。企画内容は「黄森で恋人ごっこ」 それと、企画アンケートをする際に寝ている森山に黄瀬がキスをするとうものを書いたので、それも一緒にまとめました。
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両想い黄森bot @ksmr_bot

しかし、ちゃんと寝ているとわかってしまったら、その途端に急に心臓の鼓動が大きく聞こえてきた。どくん、どくん。夜の静かな空間で、俺の鼓動の音だけが馬鹿みたいにうるさくて、この音で先輩が起きてしまうんじゃないかと、心配になる。服の上から心臓をぎゅっと掴んだ。

2013-04-21 01:21:32
両想い黄森bot @ksmr_bot

「センパイ…?」控えめに声を掛け、最後の確認をする。やはり、返事はない。ベッドに足を乗せるとぎしりと軋んだ音がして、心臓の音が大きくなる。うるさいうるさい、これ以上うるさいと、俺は死んでしまうよ。緊張する鼓動を無視して、先輩のすべすべの頬を指で撫でた。

2013-04-21 01:21:47
両想い黄森bot @ksmr_bot

つるりと、きれいな頬を撫でる。その頬をめがけて、顔を近づけていく。寝込みを襲うなんて、卑怯だ。そうやって葛藤する思いもあるけれど、それよりも誘惑が強く惹きつける。先輩に近付くといい匂いがして、くらくら、眩暈がする。倒れてしまいそうだ。だけど、倒れるわけにもいかない。

2013-04-21 01:21:59
両想い黄森bot @ksmr_bot

そして急いで、だけど慎重に、ベッドを揺らさないように先輩から離れた。すべすべふにふにの感触が唇に残る。自分の唇に指をあて、その感触を記憶するように馴染ませる。ああ、なんて甘美で、気持ちいのだろう。そこらの女とするキスより、ずっと気持ちがいい。

2013-04-21 01:22:40
両想い黄森bot @ksmr_bot

「すみませんっス」小さく謝罪の言葉を口にして、まるで懺悔するようにその頬に口付けた。ふにふに、指で触ったのと同じ、柔らかな感触。先輩ってこういう感触なんだ。知らなかったなぁ。

2013-04-21 01:22:09
両想い黄森bot @ksmr_bot

自分の唇に触るその指は、情けないくらいに震えていた。ただ頬にキスするだけなのに、俺の意気地なし!だけど、うん。俺にしては、頑張ったっスよ。熱く火照る頬を両手で包んだ。

2013-04-21 01:23:29
両想い黄森bot @ksmr_bot

「あーーーもう!!!!俺、なにしてるんだろ…!もう、恥ずかしいっス…」

2013-04-21 01:23:57
両想い黄森bot @ksmr_bot

「もーーみんなが寝ないなら俺がねんねするっス!いろいろ恥ずかしいし耐えられないっス!!!寝るっスもん!!」

2013-04-21 01:32:10
両想い黄森bot @ksmr_bot

「んもー寝る!ふて寝っス!おやすみーーー!(布団に潜る)」

2013-04-21 01:34:14
両想い黄森bot @ksmr_bot

「(おいおいおいおいおい…!!!!黄瀬のやつ、俺のほっぺに、なんてことを…!)」

2013-04-21 01:35:23
両想い黄森bot @ksmr_bot

「(なんだよ、いつもは全然へたれみたいな感じのくせに、アプローチだってまともにしない癖に、なんだよなんだよ、急に…!!)」

2013-04-21 01:36:07
両想い黄森bot @ksmr_bot

ぺたり、頬に触れると、黄瀬がキスした部分だけ以上に熱くて、まるで熱でもあるみたいだ。その熱が頭にまで回ってきて、頭がガンガン痛くなる。この頭の痛さは、きっと風邪だ。そうだ、そうに違いない。黄瀬にキスされて動揺してるなんて、そんなこと、全然、全く、絶対ないんだからな!

2013-04-21 01:38:37
両想い黄森bot @ksmr_bot

(忘れろ、忘れろ)そうだ、風邪をひいただけだ。今日は突然寒かったから、体温調節がうまくてきなくて体調を崩しただけ。それならなおさら、早く寝て、体調を治さないと。すっかり覚めた目を無理矢理閉じて、眠れ眠れと、自分に言い聞かせた。

2013-04-21 01:41:00
両想い黄森bot @ksmr_bot

必死に眠るように目を閉じていたら、眠気はすぐにやって来てくれた。その眠気に従い、再び眠りについた。(きっと全部、夢の話だ)

2013-04-21 01:42:25
両想い黄森bot @ksmr_bot

「ふぅ、これで、お返事は済んだっスかね?」「おい、だから昨日俺が寝てから何があったんだ?なんか朝起きたら変な夢を見た気がしたんだけどさ」「ゆ、夢ってどんなのっスか?」「………言わないけど」「な、なんスかそれ!?」

2013-04-21 21:27:13
両想い黄森bot @ksmr_bot

「(黄瀬にキスされた夢なんて言えないし…まぁ、これ以上はいいや)」「えー先輩、気になるっスー」「あーはいはい。お座りお座り」「俺は犬じゃないっスってば!」

2013-04-21 21:28:23
両想い黄森bot @ksmr_bot

黄瀬はチャラいけれど、わりと常識人で、根本はまともな人間だと思っていたのだけれど。「ねぇ森山先輩!」「なんだ、黄瀬?」「あの、突然なんスけど、俺とハニカミデートしてくれねーっスか!?」「…はぁ?」突然の黄瀬のお願いは、俺の常識の範囲を突き抜けていた。

2013-05-04 09:00:04
両想い黄森bot @ksmr_bot

「なんだよ、ハニカミデートって」「知らないんスか?昔テレビでやってた、男女カップルがデートをさせられて、そのときにいろいろな指令があって、それに沿ってデートする企画っスよ!」「いや、それは知ってるけど!それをなんで、俺と一緒にしてくれ、なんていうんだよ」「それはっスねー」

2013-05-04 09:30:07
両想い黄森bot @ksmr_bot

「ま、話せば長くなるんスけど」「じゃあ手短に50字以内にまとめろ」「短ッ!えっと、つまり、雑誌の企画で、今度女の子とハニカミデートするんスけど、その練習をさせてほしいんス!」「なんだそれ…っていうか、ハニカミデートに練習とかいらないだろ。それに、そういうのは女子とやれよ」

2013-05-04 10:00:14
両想い黄森bot @ksmr_bot

「女子じゃダメっスよー、変な噂が立ったり、マジにされちゃったら困るっスもん」「…ナチュラルに自慢するなよ」「あででで、す、スマセンっス」「そりゃ、そういう事情は分かるけど、さぁ…」「それなら、ね!」必死な様子で黄瀬は頼みこむけれど。そもそも練習なんて必要なのか怪しい。

2013-05-04 10:30:02
両想い黄森bot @ksmr_bot

しかし、俺とデートをすることで何かメリットがあるとは思えない。それでも黄瀬がどうしても俺とデートをしたいと言うのなら、それに付き合ってやるのも悪くないのかもしれない。女子にモテる秘訣を黄瀬から学べるかも。「ふーん、まぁいいよ。お前に付き合ってやる」「マジスか!?」

2013-05-04 11:00:10
両想い黄森bot @ksmr_bot

「やったー、助かるっス!じゃあ、デートは明日午後1時から、駅前の噴水前で待ち合わせっス」「ああ、わかった」黄瀬は心底嬉しそうに、そして助かったという風に笑うから、本当に練習が必要だったのかもしれないと思えてきた。「あ、そーだ先輩!明日はマジの恋人同士のつもりで、頼むっスよ!」

2013-05-04 11:30:07
両想い黄森bot @ksmr_bot

「はぁ!?ちょ、黄瀬それどういう、」しかし、黄瀬は俺が問うのも聞かずに、颯爽と体育館を出ていく。俺はひとり体育館に残されて立ち尽くした。本当の恋人のつもりで、とは。どういう意味だろう。了解してしまってから言っても遅いが、なんだか嫌な予感がする。「…俺も帰るか」

2013-05-04 12:00:17
両想い黄森bot @ksmr_bot

しかし、今ここでひとり考えても詮無いこと。ボールとゴールを片付け、体育館を後にして着替えて帰路に着く。明日は何も問題が起きずに済みますように。寝る直前の祈りは神に届いたか定かではない。

2013-05-04 12:30:07