グローバリゼーションによる国民国家破壊のわずかな可能性

普通の人が見たらトンデモ論です 右翼左翼の議論にうんざりして、その次を求めている人々にとっては、ある意味福音です そして、私には悪夢です
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右翼と左翼の無力化

巡礼者 @Hagiasophia765

実は、今の時代の保守勢力って保守でもなんでもないんだよね。効率と国際化を重視していけば、結果的に企業連合体国家体制に落ち着くことになる。しかも、企業連合体国家体制は市場経済原理主義と資本主義の考え方に立脚するとある種の無謬性を持つほどに反論しにくい主張になる。危険過ぎる

2013-05-05 12:01:09
巡礼者 @Hagiasophia765

戦後から今までの歴史というのは、ある意味、左右翼による闘争から、グローバリゼーションの中でセクト化した企業という化け物が生み出される過程だったのかもしれない。セクト化した企業は右翼の支持する伝統的な社会階級を肯定し、資本主義を擁護する。

2013-05-05 12:18:06
巡礼者 @Hagiasophia765

一方でセクト化した企業は、グローバリゼーションを利用して左翼から労働組合をそしてその存在意義を奪い取る。富の再分配をグローバリゼーションでアウトソーシングされた社会では、共産的な左翼はその存在意義を失う。なぜなら、そもそも富の再分配を共産主義的国内論の文脈で議論できないからだ

2013-05-05 12:26:55
巡礼者 @Hagiasophia765

セクト化した企業とグローバリゼーションは、一方で右翼を伝統的権威の肯定と革新主義の否定によって懐柔し、一方で左翼からは、富の再分配のアウトソーシングによって、富の再分配についての議論そのものを奪い去り、左翼の存在価値を消滅させる。かくして、国民国家崩壊を防ぐ既存勢力は居なくなる

2013-05-05 12:41:30

結論

巡礼者 @Hagiasophia765

グローバリゼーションの結果として、富の再分配が通貨安という輸出補助金で国家から免責される。国賦人権説によって国民主権が失われる。→富の再分配免責の結果、民衆への求心力をが国家から企業に移る→事実上、国家の構成単位が国民から企業に変わる。→企業国家の誕生

2013-05-05 11:39:45

富の再分配のアウトソーシングとは?

以下、とある個人発行の雑誌から抜粋
なお、本人がこういう話題を意図して書いたとは思えないので、具体的な言及は避ける。

本人からクレームが何らかの形で届けば、抜粋ツイット及びこの記事は削除します

以下抜粋

中国製品はとにかく安い。例えば日本の家電量販店に行くとiPhoneケースが2000円ぐらいで売られている。同じ物を中国から仕入れると送料込みで40円を切る。タダで配って広告を入れた方が儲かるのではないかといらぬ気遣いをするレベルである。
こうした価格は中国政府の元安政策に強く支えられている。通貨切り下げというのは事実上の輸出補助金であり、輸入税を課して輸出業者に配っているのと同じだ。CIAの報告書を用いて購買力平価を基に計算した所、人民元は日本円に対して51%切り下げられている事が分かった。言い換えれば中国製品は適正価格の半値で売られているわけだ。
言うまでもなく、これは中国から日本への生産力の流出である。いくら輸出で円を稼いでも、それで買える日本製品は輸出した物の半分でしかない。10円と20円を交換する様な話だ。まるで朝貢貿易である。
どうしてここまで血を流すのか? それは貿易の目的が生産力の獲得ではなく、国内の分配にあるからだ。外貨を稼いで外国製品を買う事でなく、国内の産業を稼働させて雇用を作り出す事に主眼がある。
そもそもの前提として、富は社会全体で産出するものである。安定した社会とインフラがあるからこそ経済活動ができる。そして生み出された富は株主への配当や従業員への賃金となって人々の手に渡る。これが分配である。そこから当局が税金を取って社会保障に使う。これが再分配である。どんなに富を生産しても分配できなければ在庫の山が詰み上がるだけで何にもならぬ。正味の経済力は生産と分配のどちらか少ない方に等しい。
分配が生産に対して大きく不足するとしばしば恐慌を起こす。産業化は人の仕事を減らす変化だが、最初の段階では大量の仕事が生まれる。鉄道やら送電網やら工場やら、あらゆるインフラを作らなくてはならない。そこに雇用が発生して富が分配される。インフラ建設が終わると仕事が無くなる。人々は失業し、全ての物が売れなくなる。20世紀初頭の大恐慌がこれである。
今や世界の多くの国で生産力が分配力を上回っている。それゆえ慢性的に不景気である。
対策としては社会保障を手厚くして再分配を強化したり、労働時間を制限して生産を減らしたり、公共事業で産業の稼働率を上げたりする事が考えられる。そして輸出補助金もこれと同じ働きがある。輸出の為に追加のコストを払うというのは、結局生産力の国外流出に他ならない。だが同時に国内産業を稼働させて分配を増やしてもいる。生産を犠牲にして分配を増やすというのは、分配がボトルネックになっている状況下では十分合理的である。
中国政府は元安政策を止めて、代わりに関税と社会保障を強化する事もできる。つまり輸出補助金を止めて直接人民に配るのである。こうすれば生産力の国外流出が無くなるので経済力の上限はより高くなる。しかしそれには莫大な政治コストが必要である。政府が金を配るとなると、やれうちが少ないのあっちが多いの、少数民族が後回しになったのとあらゆる苦情が中央に殺到する。中国各地からの陳情団だけで北京郊外にひとつの町が出来上がる事は疑いない。
賢明なる中南海の皇帝達は慎重にこれを避け、分配システムに外国人を介在させる道を選んだ。小生の如き零細貿易商であっても中国政府からの補助金で安く仕入れができる。言わば中国の富をどの中国人に分配するか決める仕事を外注されているのである。報酬は現在のところ本来の製品価格の51%である。在庫が無くなると仕入れサイトを訪問して、どの飾り袋がいいか、ダイスはどれを仕入れるかと恣意的に選ぶ。選ばれた業者は富の分配に与る。いい加減なシステムだが、中国政府が恣意的に配るよりはまだ不満が少なかろう。
さて面白いのは、この報酬が理論上100%を超える事ができるという点だ。つまり製品価格がマイナスになり得るのである。輸出の目的が分配であって生産力の獲得でない以上、それによって富が流出しても輸出国は別に構わない。世の中にはタダでも要らない物が山ほどある。工業製品の価格が0になったとしても、それで世界中から注文が殺到するという事にはならぬ。一応悪戯封じとして先に金を払い、後でキャッシュバックを受けるという形になるとは思う。このキャッシュバックが製品価格より多ければマイナスの価格という事になる。
世の中にはマイナスの金利すら存在する。マイナスの製品価格も需給バランスによっては存在し得る。例えば以前、アメリカの農家でトマトが採れ過ぎて価格が暴落し、みずみずしい採れたてのトマトがトン単位で廃棄される事件があった。という事は、当然農家は廃棄コストを負担している筈である。そこへ行ってトマトを全部引き取ると言えば多少の金は呉れただろう。我々が粗大ゴミを出す時に金を払うのも、言わばマイナスの価格で古道具を売っているのである。
物をタダで配ると言うと、物貰いが殺到して将棋倒しになる画を想像するかも知れない。
それは市場価格より遥かに低い値段で配るからいかんのである。市場価格自体がゼロになれば人が集まり過ぎたりはしない。公園の水飲み場に行列はできているか? フリーペーパーは置く端から取られてしまうか?

マイナス価格での輸入はあり得る未来である。そしてそれは廃棄物の引き取りと再利用に近い感覚で行われるだろう。

重要箇所

中国政府は元安政策を止めて、代わりに関税と社会保障を強化する事もできる。つまり輸出補助金を止めて直接人民に配るのである。こうすれば生産力の国外流出が無くなるので経済力の上限はより高くなる。
しかしそれには莫大な政治コストが必要である。政府が金を配るとなると、やれうちが少ないのあっちが多いの、少数民族が後回しになったのとあらゆる苦情が中央に殺到する。中国各地からの陳情団だけで北京郊外にひとつの町が出来上がる事は疑いない。

賢明なる中南海の皇帝達は慎重にこれを避け、分配システムに外国人を介在させる道を選んだ。小生の如き零細貿易商であっても中国政府からの補助金で安く仕入れができる。言わば中国の富をどの中国人に分配するか決める仕事を外注されているのである。報酬は現在のところ本来の製品価格の51%である。在庫が無くなると仕入れサイトを訪問して、どの飾り袋がいいか、ダイスはどれを仕入れるかと恣意的に選ぶ。選ばれた業者は富の分配に与る。いい加減なシステムだが、中国政府が恣意的に配るよりはまだ不満が少なかろう。