【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】

宗教学者 島薗進氏の連続ツイートをまとめました。 今回の東電福島原発事故後の「福島県民健康管理調査」の責任者を務めてきた山下俊一氏は、チェルノブイリ原発事故後の健康調査では血液検査を有効な検査として重視する報告を行ってきました。
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島薗進 @Shimazono

0【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】県民健康管理調査は放射能被害隠しか? http://t.co/OZG9V5Plgt 【なぜ…消極的?】 http://t.co/EBTej3NoI5 から【続】を経て【続2】へ。今回は血液検査を重視した山下氏らのチェルノブイリ調査参照。

2013-05-08 08:55:26

【なぜ白血球分画検査等をしないのか?】

まとめ 【なぜ白血球分画検査等をしないのか?】 福島県民健康管理調査では、放射線被曝の影響がわかりやすい白血球分画検査等を、当初の方針から大幅に変更して、「被曝線量が高いと認められた者がいないので基本的に実施しない」ことにされています。 宗教学者 島薗進氏が連続ツイートをまとめました。 11695 pv 258 2 users 106

【なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】

まとめ 【なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】 宗教学者 島薗進氏の連続ツイートをまとめました。 健康状況確認に有効で、しかも放射性物質の影響が確認しやすいとされる、血液検査をなぜ消極的なのか、考察です。 4695 pv 118 52

【続なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】

まとめ 【続なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】 宗教学者 島薗進氏による連続ツイートです。 今回は福島県民健康管理調査でなぜか実施しない、血液検査について、「電離健診」と東海村JCOウラン加工工場臨界事故での上乗せ健診の事例と比較しながら、考察しています。 さらなる続編の予告も付いてます。 1741 pv 33 6

島薗進 @Shimazono

1【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】白血球数等の調査を行うことは、ふだんから放射線業務に従事し管理区域に立ち入る労働者に対して電離放射線障害防止規則第56条によって電離健診(電離放射線健康診断)として義務づけられている。雇用時と配置換えの時、また6ヶ月毎の定期に。

2013-05-08 08:55:42
島薗進 @Shimazono

2【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】検査項目は、①被ばく歴の有無の調査およびその評価、②白血球数および白血球百分率の検査、③赤血球数、血色素量またはヘマトクリット値の検査、④白内障に関する眼の検査、⑤皮膚の検査の5項目。ただし、雇入れ時等の健診ではを④省略できる場合も。

2013-05-08 08:55:59
島薗進 @Shimazono

3【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】次の規定もある。6ヶ月毎に行う「定期に行う健診については、医師が必要でないと認めるときは、②~⑤の全部または一部を省略で きます。ただし、前年1年間に受けた実効線量が5mSvを超えず、かつ今年1年間に受ける実効線量が」

2013-05-08 08:56:17
島薗進 @Shimazono

4【続2なぜ…消極的?】「5mSvを超えるおそれのない者については医師が必要と認めた場合を除き、②~⑤を実施する必要はありません」となっている。何かの異常があるかもしれないとの懸念は大人で5mSv/年。子どもなら1mSv/年でも懸念して当然だろう。この電離健診の血液検査において

2013-05-08 08:56:58
島薗進 @Shimazono

5【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】懸念されるのは白血病だけなのだろうか?山下俊一他「チェルノブイリ原発事故被災児の検診成績」 http://t.co/Yil2AERcKF では、「血液検査の受検者118,773人中24,301人になんらかの血液学的異常を」

2013-05-08 08:57:17

チェルノブイリ原発事故被災児の検診成績
チェルノブイリ笹川医療協力プロジェクト1991?1996より
「放射線科学 第42巻第10号-12号(1999年9月-11月)掲載」
事業名 海外諸国の保健福祉に関する研究及び援助
団体名 笹川記念保健協力財団

島薗進 @Shimazono

6【続2なぜ…消極的?】「認めたが性差はない。このうち、好酸球増多症が17,374人(異常者の71.5%)を占めていた。この他、白血球減少症が2.5%、貧血が2.1%、血小板減少症が0.4%に認められた」とある。「白血球増多症は4,326例で見出され検査総数の3.6%に相当した」

2013-05-08 08:57:42
島薗進 @Shimazono

7【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】「好酸球増多は最も頻度が高く、各センター間では12.2%から18.9%の割合で認められた」。また、「白血球増多症と血小板増多症の発現頻度は検査年次を経るごとにほぼ平行して減少している」と述べている。1991年から96年のことだ。

2013-05-08 08:57:59
島薗進 @Shimazono

8【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】さらに、「一方、白血球減少については白血球減少が609例認められ、約半数の339例が再検可能であった。このうち81例が白血球減少を持続していたが、いずれも他の血球減少は認められず、異型細胞の出現もなく、末梢血所見のみからは特定の疾患を」

2013-05-08 08:58:16
島薗進 @Shimazono

9【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】「同定することはできなかった。これら白血球減少症の原因を明らかにするには注意深い経過観察と、今一度血液標本を見直し、場合によっては骨髄の造血状態を検索することが必要となってくるであろう。特に、白血球減少例が1996年で若干増加している」

2013-05-08 08:58:35
島薗進 @Shimazono

10【続2なぜ(子どもの…検査に消極的?】ことが、造血器疾患発症の前兆となるのかどうかは今後注意すべき点の一つである」。チェルノブイリで重視された血液検査からこれだけのことが引き出されている。これを読んだ上で、福島原発災害後の被災地でこの種の血液検査が不要と思う人はいるだろうか?

2013-05-08 08:59:09
島薗進 @Shimazono

11【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】がん以外のさまざまな疾患について放射線との因果関係を推定するのが困難と言うが、放射線と血液疾患との因果関係は見えやすいのでは?血液疾患と他の疾患との相関関係を調べることができれば、放射線と他の疾患の相関を知る手がかりになるだろう。

2013-05-08 08:59:31
島薗進 @Shimazono

12【続2なぜ(子どもの)血液検査に消極的?】以下は念のため。公正な調査で放射線の健康影響がない、あるいは小さいことが明らかにされるのならそれは大いに喜ぶべき結果。「不安の解消」に貢献するに違いない。影響関係があると出ないように調べないのではという疑いが払拭できるだろう。

2013-05-08 08:59:51