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福島香織「中国の悪夢」絶賛発売中 @kaori0516kaori
さっき河北省の夏デェン村というところから帰ってきた。北京に一番近いところにある癌村として報道されているので、ちょっと行ってみるか、と車チャーターして行ってきたのだが、
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真っ黒の酸っぱい匂いのする河(鮑丘河)の写真とっていたら、知らない男の人が、何しているとか、どこからきたことか、とか尋問してきて、えー旅行ですよ、新聞で北京で一番近い癌村だと、聞いてきたんですよ、と正直に答えると、
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それなら鎮政府が関連資料を渡すから、鎮政府にまず恋と、鎮政府庁舎に連れ込まれちゃったよ。
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そしたら、いきなり鎮書記の部屋にいれられて、その声をかけた男の鎮書記その人だったんだよ。で、なんかいきなり、尋問みたいな感じです、目的はなんだ、どうしてきた、みたいな感じになって。
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で、鎮書記が誰かから電話がかかって席を外したすきに、鎮書記の執務室をこそっと探検したら、奥に、なまめかしいダブルベッドの寝室があってさ。書記の執務室になぜダブルベッドの寝室が?
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書記から、どういう目的で来たとかいろいろ聞かれたから、嘘はつけないので、私は昔は記者をしていたが、今は退職して自由に暮らしている。農村が好きなので、よく農村めぐりをする。河南からも旅行から帰ってきたばかりだ。友達が環境保護NGOをやっているので、環境問題に興味がある、などと
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説明。今回も、たまたまネットで環境問題のニュースをみていたら、北京で一番近い癌村という報道が鳳凰週刊にあったので、天気もいいし、ちょっと見に行こうと来てみただけだよ。と説明。
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書記は、汚染はもうない、癌の患者もいないと説明。もうすぐ環境保護部門の人がきて説明するから待ってくれ、と言われたので、大人しくまっていた。しばらくすると副書記と言う人もきて、執務室で3人きり。私はまだ村に入ってないし、写真もとってないので、
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そとに出たくてうずうず。ちょうどそこに、保険のセールスの電話が携帯にかかってきたのを幸いに、さも友人から電話が来た風な様子を装って、村民に友達がいて、呼んでいるので、いかなきゃ、といって外に出て再び車にのると、後ろから鎮政府(副書記)の車がずっとついてくるんだよね。
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で、もう村の写真をとるのはあきらめて、車おりて、副書記に何か御用?と聞いたら、環境保護部門の人が来たから戻ろう、と。で、また執務室に入ったら、今度は宣伝部の人と外事部門の人がきて、私がどこの記者か、誰に頼まれてきたのかいろいろ尋問。で、私を一生懸命足止めしている感じなので、
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そろそろ退散したいのだが、なかなか解放してくれなくて、1時間ぐらいすると公安局の制服警官がきて本格的に尋問。で、私は旅行者で環境問題に興味があるから、新聞みてここに来たという経緯を再び説明。パスポートは?と聞かれたので持ってない、と答えたが、
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アイパッドの中、パスポートの写真をとってあったので、それを見せて番号を確認してもらった。カメラを見せろと言われたのでカメラを見せたが、カメラの中にはこの村で写した写真がなかったので、そのまま返してもらった。公安の人は、「ここの河が汚染されて癌村があるという報道は全部うそだ」と
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言うので、大人しく、中国のメディアはよくうそつきますもんね、と反論もせず。もう帰ってよろしいですか?と聞くと、やっとOKがでた。副書記がさっき、書記が君に渡した携帯電話番号に間違いがあるから、返してほしい、と言うので、(書記は最初にあったときに私に携帯電話番号をくれたのだ!)
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大人しく携帯電話番号の書いたメモも返した。で、公安警察の人に、なんで、自分で自分携帯電話を間違って書くんでしょうね?と尋ねると、書記は肝っ玉がちいさいんだよ、とちょっとバカにしたように笑っていた。で、あー、この公安の人は鎮より上の行政部門(多分県級)から来たのかな、と思ったよ。
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で公安の人が、「問題ない、普通の旅行者だ」と鎮政府の人に説明したのが、後ろの方で聞こえた。でも、車にのって帰るときも、ずっと鎮政府の車が2台うしろからくっついてきたので、もう村には行けず、大人しく北京に帰ってきたよ。残念。
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運転手に、脅迫と化されたか、なんかされたか?と聞いたら、私がここに来た目的はなんだと聞かれたと言う。で、どう答えたか?と聞いたら、人に頼まれて運転手として雇われた、本人のことは直接知らないと答えたそうだ。
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それでいいよ、正しい答えだありがとう!と言っておいた。一応、運転手には、私は浄水器の会社に頼まれていろいろ水汚染の深刻なところのリサーチにきているんだよ、とテキトーなことを吹いてたんだが、そういう説明を少しした、と言っていた。怖い思いさせたね、とちょっと多めの自動車代を払ったよ。
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この運転手、けっこう機転がきいて、鎮の売店で水を買ったとき、村の場所を店で聞いたときに「記者をつれてきたのか。がんがん取材してほしい。ここの汚染はひどい」と訴えられた、という話もしてくれた。だから、鎮全体がものすごく敏感になっていたんだろう、と感想を述べていた。
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運転手にこわい思いさせてごめんね、あなたに後で迷惑をかけるようだったら、必ずいろんなツテを使って何とかするから、教えてね、と言っておいた。「俺は経験が豊富だから、こんなことくらい平気だ」と言ってくれた。サンキュ。私が長い間、政府庁舎から出てこなかったので、結構心配してたみたいで
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兄貴分に電話して相談してたらしい。そんな危険なことなかったでしょ?というと、いや相当危険だったと思うよ、と言われた。そうか、実はけっこう心配してたんだ、と改めて思ったよ。たぶん、中央に報告するとか、そういう類の問題ではなくて、地方政府の保身のための行動の方が、
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何やからすかわからない感があるんだな、と改めて思った。中国人の記者がぼこぼこにされるのも、だいたい地方取材だし。今回は村の様子も見学できなかったし、汚染源工場も見に行けなかったので、失敗なのだが、鎮の党書記の執務室にはダブルベッドが置いてあるとわかっただけでも収穫か。
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黒くて酸っぱい匂いの河の写真と書記の執務室の絵は撮ったあと、すぐSDカードを入れ替えていたので、持ち帰れたけれど、書記のダブルベッドの写真は撮りそこねたし、村にあるという赤い水の井戸水というのも見れなかった。汚染源の工場のところにも行けなかったな。
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ちなみに、取材にいったわけではないので、皆さんも取材だとは言わないように。本当に、農村のリアルを見に行くのが私の趣味と言うか、旅行の目的なのだ。別に未開放地区に入ったわけでも、中国の法律を犯したわけでもないから、そこんとこよろしく。
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鎮庁舎を出るとき、宣伝部の人に、すみませんでした、まさか汚染や癌村のことが、こんなに敏感な問題とは思わなかったんです、無知ゆえの所業です、と素直に謝りました。別に鎮の汚職とかが原因で汚染が起きたわけでもなし、鎮は今、河を綺麗にしている最中ですもんね、と。
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鎮の宣伝部の人は、いえ別に敏感になってませんよ。今度来るときには事前に連絡してください。鎮にはもっと素晴らしいところがあるので案内します、といってくれました。公安制服の人も、今度来るときは事前に必ず連絡するように、そうしたら全部村を案内してあげると言ってました。いい人たちでした。
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