「初心者GMが熟練プレイヤーと対峙した際どうすればいいか」
- fakenobita
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えー、というわけで突発的ですがリクエストを頂きましたんで突発TRPGガイドを。今回のお題は、「初心者GMが、熟練したゲーマーをプレイヤーにして遊ぶときのTIPS」です。例によってTL塞ぎましてもうしわけない。
2013-05-11 23:17:26まあ、まず前提として、「熟練したゲーマー」であれば初心者のGMに協力するのは当然のことであります。そして、九割のセッションではそうなるはずですから、安心してよいはずです。ここからするのは、残り一割のお話しです。ですから、「僕はそんなことしないよ!」というのは了解しております。
2013-05-11 23:18:54さて、まず前提として。「熟練者」と称するプレイヤーが「教育と称してセッションを失敗させる」というマインドセットでテーブルについている場合、セッションが成功することはありえません。あの手この手(なんせプレイヤーは複数だ)で、立場の低いGMをいびるんだから失敗して当然。
2013-05-11 23:20:34極端な話、どれだけ面白いゲームだったとしても、「つまらなかったよ」「こんな方法で成功しても価値はない」等々のダメだしはいくらでも可能です。こうした誤ったマインドセットは、初心者に失敗体験を与えることで精神的支配を行なおうとするリンチの一環として行なわれます。
2013-05-11 23:21:27「おいそんなことやる奴がいるわけねえだろ」という方はもちろんそれでいいのですが、少なくとも自分はやったこともやられたこともあります。というか、やられたからやるのが当然だと思ってたんですね。いや、三輪さんや加納にあって更正しなかったらどうなっていたか、という話です。
2013-05-11 23:22:14んでこういうテーブルについたらどうするべきか。どうもこうもありません。ムダです。さっさと荷物まとめて帰りましょう。TRPGは悪意に弱い遊びなので、失敗させるつもりで遊べば絶対に失敗するのです。
2013-05-11 23:23:21もちろん、大学サークルとかだと先輩後輩の関係も絡んでそのあたりから抜け出せないことがあったり、恋愛がこじれてたりしてそんな簡単に人間関係が清算できないこともあると思いますが、そこは僕がどうこうできる範囲を超えております(どうこうできるなら星海社あたりに新書の企画持ってきます)
2013-05-11 23:25:30というわけで以降のガイダンスは、「少なくともプレイヤーはセッションを成功させるつもりがある」ことを前提として解説を行ないます。
2013-05-11 23:26:15さて、大前提としてやるべきことはいつものあれですがマインドセットです。自分は目上のゲーマー(FEARの中島社長とか芝村さんとか)と遊ぶ場合、プレイ前に洗面所で「オレがルールブックだ!」と叫び、ゴールデンルールを再読し、燃えろペンの炎尾燃よろしくセッションに望むことにしています。
2013-05-11 23:28:38(まあ、GMに最終的な裁量権がないTRPGもありますが、自分はその手のRPG開発してないので横に流します。申し訳ない)とにかく、自分が正しいルール裁定者である、という認識を持つことです。
2013-05-11 23:29:28まれに勘違いなさっておられる(そして悪質なプレイヤーによるセッションハックに使われる)ロジックに、「Your DM is Always Right的な理念はプレイヤーのためにある。だからプレイヤー全員がGMに逆らったらプレイヤーが正しい」というものがあります。
2013-05-11 23:30:22これは違います。キーパーの権威が損なわれて最大の不利益を被るのはプレイヤーです。ですから、プレイヤー全員が裁定に異を唱えたとしても、RLが正しいのです。すいません、以後GMに統一します。深い意味はありません。
2013-05-11 23:31:16テーブルについたら、これを徹底させましょう。「今日は自分がGMです。つたないですが頑張ります。ルールについても世界観についても、自分が裁定を行ないますのでよろしくお願いします」ここでノーと言われたら、もうそこはどうにもなりません。まあ、普通は言わないはずです。
2013-05-11 23:34:17ルールに詳しくない場合は、まずおたつかないことです。使うルールブックの範囲をきっちり決めておくとよろしい。たとえば、あなたが『天下繚乱RPG』が初めてなら、「今日は基本ルールだけで」と言って構わないのです。
2013-05-11 23:37:16必要と思われる部分には蛍光ペンなどであらかじめハイライトし、フセンを挟んでおくとスムーズになります。プレイヤーがもし、サプリメントなどのあなたが把握していない記述を盾に取るようなら、「自分が裁定者です」と突っぱねてください。議論する必要はありません。GMが正しい。
2013-05-11 23:38:19んで、とはいえわからなくなることはあると思います。そういう時は目の前のプレイヤーに聞きましょう。この時大事なのは、「具体的な記述の場所を聞く」ことです。
2013-05-11 23:40:14「Devil-Chaser Whipってどういう効果でしたっけ」「こうこうだよ」という会話をしていると、彼らがルールを解釈するようになります。そうではなく、「Dragons of the Eastのp131にあるよ」と教えてもらえば、GMは彼らの発言が正しいかどうか確認できます。
2013-05-11 23:41:19別に疑え、という話ではありません。あなたがルールを確認している、という誠実さをアピールすることが大事なのです。
2013-05-11 23:42:59そして、裁定を下すときに、「ではこうします」というフレーズをつけましょう。そうすることで、あなたのテーブル支配力は上昇します。あなたがルールなのです。そのテーブルに僕が座っていて、あなたが『天下繚乱』のGMなら、あなたの裁定が優先します。
2013-05-11 23:43:43これはワールドやNPCの演技についても同じです。すべての設定を把握することはできません。僕もよく忘れます。ましてあなたが初心者ならなおさらです。持っていないサプリメントや雑誌の記事やリプレイや小説やコミックやアニメや映画やTVドラマやTCGもあることでしょう。
2013-05-11 23:45:57たとえば、『異界戦記カオスフレア』には信長というNPCがいます。こいつを依頼人として出したとしましょう。プレイヤーが「え、信長はそんなこと言わないだろ」と口にしたとします。まあそういうことはよくあります。人間には先入観があるのでやむを得ません。
2013-05-11 23:47:54その場合、あなたが言うべきことはこうです。「今回の映画では、こういうキャラなんですよ」。それで終わりです。豊臣秀吉が映画によって善人だったり悪人だったり本能寺で信長を両断したり、ラオウだったりするようなものです。あなたのワールドが正しい。
2013-05-11 23:49:22まあ、その上でプレイヤーがやりたいことをくみ取ってロールプレイをすりあわせたほうがいいのは事実ですが、初心者の方はそこまで気にしなくてよいと思います。
2013-05-11 23:49:57ちなみにこれは、公式のワールドセッティングやNPCを使わなければ発生しないかというとそういうことはなく、「ファンタジー世界の人間はそんなこと言わないだろ」とかそういう方向に流れます。先入観の問題だからですね。
2013-05-11 23:51:38マインドセットとして大きなものは、ここに尽きます。あなたが正しいのです。全部把握しなくてもいいのです。ベテランは初心者に配慮して当然なのですから、あなたは堂々と甘えていいのです。
2013-05-11 23:54:27