生活保護改正案は「調査を厳格にする」のではなく、窓口での追い返しを合法化する「生活保護はねつけ法案」!

生活保護改正法案の申請要式化について、「申請厳格化」が「調査を厳格化」するものと誤解されているフシがあるようです。ぜんぜん違います。 ということで、そのあたりと法改正の恐ろしさについて呟いたものをまとめました。
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徳武聡子 @Satoko_Tokutake

《一目でわかる、トンデモ改正法案!》 生活保護問題対策全国会議「違法な『水際作戦』を合法化し、親族の扶養を事実上生活保護の要件とする『生活保護法改正法案』の撤回・廃案を求める緊急声明」の概要版(マンガ付き!)ペーパーです。 http://t.co/bL9vAmzOGP

2013-05-15 02:48:59
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徳武聡子 @Satoko_Tokutake

生活保護は申請しさえすれば自動的に利用できるものではありません。申請後に、きちんと福祉事務所が収入や資産を調査して、それから生活保護を利用できるかどうかの要否判定がされて、OKなら開始決定がされます。申請→調査→判定→決定、という4つの段階を踏んで、ようやく利用開始になります。

2013-05-16 18:02:38
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

だから、申請しても調査の結果「あなたはダメです」と却下決定がされることもあります。ただ申請する人の多くが利用の要件に合致しているから、調査した結果、OKの判定が出て保護開始になるケースが多い。だから、申請すれば開始、と思っている人も多いかもしれません。

2013-05-16 18:07:45
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

今の制度でも、きちんと「調査」はされているわけで、決して、ノーチェックでスルーされているわけではないです。そこは、福祉事務所のCWさん達はきちんと仕事してはります。今の日本は貧困が広がっているので、自然と生活保護を利用できる所得水準の人が増えています。だから生活保護も増える。

2013-05-16 18:16:24
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

それはそうと、どうもこの「申請」と「調査」が混同して理解されていることが多いようです。「申請厳格化? 不正受給が増えてるから厳しくすりゃいいじゃん」という声を聞きます。しかし、今回の申請厳格化は実質的な審査をする前に「あー書類がない?ダメダメ」といってはね除けるようなものです。

2013-05-16 18:21:26
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

”申請”は生活保護を利用するための入口で、まず入口をくぐり、それから調査されるわけです。この入口は広くオープンになっているのが現行制度です。いま、変えられようとしているのは、このオープンであった入口にドアを取り付けるようなもので、そのドアは「書類」という鍵がないと開きません。

2013-05-16 18:48:01
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

”申請”という入口をくぐってから、きちんと調査がされます。この調査を厳しくするのではなく(是非はともかく)、入口に鍵をかける必要があるでしょうか。今年の3月には、入口を現場の判断で勝手に狭くしたり、入りにくくすることは「申請権侵害だからやってはいけない」と警告したばかりです。

2013-05-16 19:03:54
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

厚労省は3月の全国課長会議でも、賃貸借契約書・通帳等につき「提出が申請の要件であるかのような誤信を与えかねない運用を行っている事例等、申請権を侵害、ないし侵害していると疑われる不適切な取り扱いが未だに認められている」と指摘したばかり。 http://t.co/o5mRS8HGfA

2013-05-16 00:52:46
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

厚労省HP「相談・申請に必要な書類/生活保護の申請にあたっては、必要な書類は特別ありませんが(略)。生活保護の申請をした後の調査において、世帯の収入・資産等の状況がわかる資料(通帳の写しや給与明細等)を提出していただくことがあります」http://t.co/27by9YKlJR

2013-05-16 00:43:16
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

これは必読!→「まず書類持って来い」 生活保護申請、コペルニクス的転換 http://t.co/NtApFiKymD @tanakaryusakuさんから

2013-05-15 22:19:01
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

生活保護申請の厳格化について、田村厚労相は「今までの運用を法制化するだけ、何も変わらない」等と発言している。”今までの運用”はまず申請を受け付けてから調査として書類の提出を求めるもの。「まず書類を持ってこい、そうしないと受け付けない」は違法な対応である。それを知っているのか。

2013-05-16 00:32:51
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

「生活保護法を改正しても申請手続は今までと同じ」なんて、厚労省の大ウソソ。反論チラシをご覧下さい! http://t.co/KXbDJmfHrt

2013-05-17 18:59:59
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徳武聡子 @Satoko_Tokutake

生活保護の申請は「申請意思が実施機関に到達」しさえすればよい。それが現行制度。数々の判例で口頭の申請も認められている。申請を拒否することは手続上できない。だから、「生活保護を受けたい」と申請意思を示したのに、理由をつけて追い返す水際作戦は違法なのだ。申請書の有無は関係ない。(続

2013-05-17 00:41:49
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

改正法案でも申請拒否は認められない。しかし、①申請書に、②定められた事項を記載し、③定められた添付書類を提出すること、これをクリアしないと「申請」と認められないとなると、書面を出さずに「生活保護を利用したい」と言っても、それは”単に思ってることを口にしただけ"になる。(続

2013-05-17 00:46:49
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

しかし、改正法下では「書面持ってこないと申請できないよ!」という直接的な追い返しだけでなく、「働くところあるでしょ」「兄弟に援助してもらったら?」「まず引っ越して」「持ち家じゃねぇ」云々の対応が、申請書の記入も添付書面の提出もない状態ならば”違法ではない”となる可能性が。(続

2013-05-17 00:57:31
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

「申請を受け付けない」ではなく「申請書の記入も添付書面の提出もない=申請行為自体がない」、だから追い返しても違法ではないという理屈。申請自体のハードルを上げるだけでなく、あらゆる水際作戦の違法性をぬぐい去ることにより、審査請求や裁判という事後救済方法を使えなくする。(続

2013-05-17 01:09:13
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

これまでは追い返されたために生活保護の開始が遅れた場合、申請意思を示した時点まで保護を遡及適用することもできた。それもできなくなる。現場にとっては、後から訴えられたり遡及適用になったりという「リスク」は極めて低くなる。そうなると申請の現場は「何でもあり」になるだろう。怖気が指す。

2013-05-17 01:32:30
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

改正案は「水際作戦」を合法化するものであり、一層の萎縮的効果を及ぼすことにより、客観的には生活保護の利用要件を満たしているにもかかわらず、これを利用することのできない要保護者が続出し、多数の自殺・餓死・孤立死等の悲劇を招くおそれ http://t.co/n7pRFcoFID日弁連

2013-05-17 16:20:02
徳武聡子 @Satoko_Tokutake

「申請厳格化」ではなく。 「水際作戦合法化」でもなく。 「生活保護はねつけ法案」と命名することに、会議後の飲み会で決定!!!

2013-05-16 23:19:14