「俳句ヴァーサス 第1回 地方vs都市」実況
君はセカイの外へ帰省し無色の街(福田若之) 自分と君の暮らす都市とそれ以外(=世界、地球)しかない、地方と都市の対立項の実感がない都市俳人
2013-05-19 14:08:31はらわたに飼ひ殺したる目高かな(堀本裕樹) 前書:泳ぎが上手くなると言はれて目高を呑めり ←少年時代の熊野川、一匹ならずめっちゃ呑んだとのこと
2013-05-19 14:16:35那智の滝われ一滴のしづくなり(堀本裕樹) 那智と言うか言わないかについて。堀本さんは俳枕というよりも実感として読んだ。那智の滝がある限り那智の滝として読みたい。含羞なく思いがはみ出してるのかもとのこと
2013-05-19 14:22:58俳枕になる地方(熊野堀本&松山神野)とそうでない地方について。堀本さんは熊野について話しているうちにどうしても熱くなってしまうので、最初から胸を張っていこう(ドヤ顔)と思っているとのこと
2013-05-19 14:31:24わが夏帽どこまで転べども故郷(寺山修司) 堀本さん談、どこまで歩いても和歌山、青年の鬱屈。かたや寺山を踏まえずに幸福な景としても読めるとの意見も。寺山にはもっと鬱屈した葱坊主句あり
2013-05-19 15:05:32ふるさとの月の港をよぎるのみ(高浜虚子)堀本さん掲、ふるさととの距離感。 松山や秋より高き天守閣(正岡子規)神野さん掲、松山の人にとって話題にあがるのは圧倒的に子規さん、虚子はよぎるのみの人
2013-05-19 15:11:37三宅坂黄套わが背より降車(渡邊白泉) 堀田さん掲、三宅坂は戦中陸軍参謀本部があったところ。同時期の石田波郷には、白露やはや畏みて三宅坂、という句がある。東京出身の白泉は、戦争の句も(廊下の句とか)距離感をもってメタ的に読んでいる
2013-05-19 15:21:22一月の川一月の谷の川(飯田龍太) 神野さん掲、中央と距離をおいた龍太が山梨の狐川で読んだ句だが、一月という素っ気なさが川の特定性を消している
2013-05-19 15:28:44バスを待ち大路の春をうたがはず(石田波郷) 福田さん掲、松山から東京に上京した時の句。堀本&神野さん、道の広さに対する感動は共感できる。地方はバスの本数が少ないので(時間に合わせて行くので)そもそも待たない
2013-05-19 15:47:29テキサスは石油を堀つて長閑なり(岸本直毅) 地方誉めを意識した句、長閑も季語のエッセンスのみ汲んで軽い気持ちで当てはめてる(季語のギリギリに意欲的に挑戦している)
2013-05-19 15:57:18