パターン・ランゲージを「つくる」「つかう」「まなぶ」
何かを実践して「まなぶ」ことは「つくる」ことにつながり、パターン・ランゲージを「つかう」ことは「つくる」ことにつながる。
2013-05-22 00:56:32これを、「まなぶ」→「つくる」→「つかう」→「まなぶ」というような流れで捉えることもできなくはないが、その捉え方では、お互いがお互いを織り込むような円環的な関係性を捉えきれなくなる。
2013-05-22 00:59:36これまで、パターン・ランゲージ1.0の建築では、建設前後でデザインの事前・事後が大きく切断されたが、2.0のソフトウェアでは、バージョンアップのリリースをするようになったので、断続的なデザインとなった。
2013-05-22 01:00:51人間行為のパターン・ランゲージ3.0では、デザイン(設計)とアクション(実践)は密接な関係になり、何度も行なわれるようになる。(ここまでは、パターン・ランゲージ3.0の議論ですでに明示していた。)
2013-05-22 01:02:35このデザイン観を、パターン・ランゲージをつくる、ということに再帰的に適用すると、3.0では、本による出版(1.0)、Wikiによる共有(2.0)からさらに、「つくる」と「つかう」が近づいていく、と理解できる。
2013-05-22 01:04:10このようにして、「つくる」と「つかう」は近接した関係になるわけだが、実は井庭研パターンのように「シンプルな記述で詳細を書かない」形式は、パターン・ランゲージを対話に「つかう」ときに、「経験の語り」をすることで、補完している。つまり、「つかう」なかに「つくる」が入り込んでいる。
2013-05-22 01:09:27逆に、「つくる」のなかに「つかう」が入り込んでいる。僕らはコラパタやプレパタをつくったときに、完成前から、つくっている最中のパターンを、プロジェクト内で実際に使ってみながら、チューニングしてつくり上げていった。これが「つくる」のなかに「つかう」が入っているということ。
2013-05-22 01:12:18さて、ここで、別の文脈で僕は「つくる」ことで「まなぶ」ということを言ってきた。パターン・ランゲージも「つくる」ことで「まなぶ」ことになるので、教育や研修で実施することに意味がある。
2013-05-22 01:14:16そして、これまで1.0や2.0でも言われてきたように、パターン・ランゲージを「つかう」ということは、新しい「認識のメガネ」を得ることであり、それによって「まなぶ」ことにつながる。
2013-05-22 01:15:20もう少し厳密にいうと、パターン・ランゲージのユーザーは、パターンを「まなぶ」ということと、パターンによって「学ぶ」ということになる。
2013-05-22 01:16:48このように、パターン・ランゲージは、3.0において特に、「つくる」と「まなぶ」と「つかう」が入り組んだ不可分の関係になる。これをプロセスに展開して理解するのではなく、そのようなものとして、そのまま捉えるべきである。
2013-05-22 01:18:53これが、今日の講演前、ごーん@井庭研が、「つくるとつかうは不可分だと思う」ということを言った後、僕のなかで展開した思考と発見。
2013-05-22 01:20:19この話に「まなぶ」が加わったのは、ついさっき(お風呂中)。これで、すっきりまとまり、しかも、三つ巴の関係でダイナミックなものになると確信した。
2013-05-22 01:23:01青山ブックセンターから帰りの電車でずっと考えていたことは、僕が書く本も、プロセスに展開するのではなく、そういう不可分なものをそのまま記述すべきではないか、ということ。プロセスとして記述してしまうと、大切なものがこぼれ落ちてしまうから。
2013-05-22 01:24:17そして、そのようなチャレンジングな本であれば、僕もますます書いてみたくなるし、読んでみたいとも思う。なので、そうすることにした。
2013-05-22 01:25:01そして、これは、ソフトウェアのアジャイル・プロセスとも整合的であって、そういうパターン・ランゲージのつくり方の本を書きたいと思ったわけです。
2013-05-22 01:27:05ですね。(この図も久々に見ました。) RT @abee2 @takashiiba 構成主義的には必然ですね。 http://t.co/Ciathm57wM
2013-05-22 01:28:14今日の僕の気づきは、こういう小さくアジャイルに動くプロセスを志向しているわりには、パターン・ランゲージの制作では重量型のプロセスの発想にすぐ陥ってしまっていたということ。
2013-05-22 01:29:36