いつから「貴族」と呼んだのか?

「貴族」が古語辞典に載ってないのはなぜ? いつから使用された言葉なんでしょうか。 国史大辞典などで調べてみました。 +「豪族」という語についてもフォロワー様から教えて頂きました。 続きを読む
16

地味に気になっていたことがある。

逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

そういえば、ずっと疑問なんだけど、貴種とか貴人とかは平安時代にもあったけど、「貴族」っていう用語はいつからのものなんだろう。明治の「貴族院」とか以前にあったんかな。江戸時代は「公家」とかだもんな。

2013-05-22 00:10:07
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

貴人(きじん・きにん・あてびと・うまひと・)上つ方・上人・雲客・雲上人・殿上人・上臈・上達部・公達・公卿(まうちぎみ・まえつきみ・くぎょう)・上卿・卿相・堂上・清華等々、その時々にたくさん呼び方があったのに、なんで昔は使われなかった「貴族」が定着しちゃったのかな

2013-05-22 00:20:15
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

江戸時代ものだと大体「公家」とか、云ってくれる気がするんだけどなあ

2013-05-22 00:35:18
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

しかも「貴族」て云うと(日本国内では)大概平安時代の殿上人になるよね…。もっと前は「豪族」とかだ。そうだな、豪族っていうのもいつから?

2013-05-22 00:40:39

ぐぐってみたりします

逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

んん。大宝律令で三位以上を「貴」、四・五位を「通貴」、その一族を貴族といった。ってwikiと角川日本史事典に書いてある。「貴族」って用語が大宝律令にあるの?

2013-05-22 00:51:04
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

大宝律令かーーー。とりあえず養老律令原文検索したけどなかった……

2013-05-22 01:06:01
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

※原文テキスト→【明大公開DB】・養老令・日本後紀・藤氏家伝・公卿補任・唐律疏議など(LZH) http://t.co/OZqZuRo8AM

2013-05-22 01:11:12
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

『古代においては三位以上を「貴」、四位・五位以上を「通貴」と称し、その一族をおおむね貴族と称した。』(角川日本史辞典)ってだからその貴族にカッコが付かないのはどういう具合なんだよう

2013-05-22 01:17:11
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

んもー。『貴族』ってだから、古語辞典引いても載ってない。官職要解にも載ってない。だからいつも何でだろうなと思ってたんだけどウキー

2013-05-22 01:19:31
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

『華族』は(清華の別名として)「官職要解」に載ってましたので引用。 『清華 また華族(かしょく)ともいった。大臣大将を兼ねて、太政大臣に進む家柄をいう。『源平盛衰記』に「徳大寺左大将実定は(略)華族の家に伝わり給へり。」と見える。久我・三条・西園寺・徳大寺・花山院・(続)

2013-05-22 01:25:26
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

(承前)大炊御門などの家である。  清華の文字は、『北史』李彪伝に「才、等を抜くを以て清華を望む」と見える。華族は『文選』巻四十六任彦昇の王文慧集序に「公、華宗より生る」とある李善の注に「魏志に、曹植、上疏して曰く、華宗貴族、必ずこの挙に応ず」とかいてあるのによったのである。(終

2013-05-22 01:31:24
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

なお「摂家」(摂政関白になる家柄)の方が「清華」より上

2013-05-22 01:32:10
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

『華宗貴族』という言葉が出ているのでここから、っていう流れになっても、おかしくはないんだけどなあ…。 (華は中華の華、はなやかで優れた文化をもつとの美称)

2013-05-22 01:35:16
逆名🌈🕊️🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ @sakana6634

※「新訂 官職要解」(和田英松著・所功校訂/講談社学術文庫)

2013-05-22 01:37:02

矢尽き刀折れ就寝。


「豪族」についての示唆を頂きました。

Gijyou @gijyou

@sakana6634 @k_h_musume 5世紀からは「大王、王、豪族」という階層構造で良いと思います。問題は3〜4世紀で、考古学者は「首長」を好んで用いますが、この時期に「首長」の語は余り好ましくないので、「王墓」出現以降は「王」か「豪族」で良いと私は考えています。

2013-05-22 07:36:30
賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

貴族という言葉…、使われるようになったのは明治以降な印象がありますね~ ( ゚д゚ )。豪族は…はて(@_@)?

2013-05-22 07:37:42
賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

おはようございます(*´∇`*)。地域に根差した支配構造や概念を表しつつ、階層型支配の中間に位置する者の呼称として、ちょうどいい言葉が造られたとしたら、古代の研究が盛んになった明治以降かと思ったりしました。 @gijyou

2013-05-22 07:50:11
Gijyou @gijyou

@k_h_musume 考古学で階層構造や支配体制を示す用語は基本的に文化人類学からの借り物なのですが、例えば「首長」という言葉一つとっても、古代史の石母田正との間で既にズレが生じており、考古学者はどちらの「首長」概念を用いるかによって全く意味が違ってきます。「豪族」も同様です。

2013-05-22 08:18:10
賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

研究者の方が使われる場合には、その言葉が内包しているものが違うのですね。読み物としてその言葉に触れる私などは、漠然と「一定の地域に根差して古くから勢力をもち、血縁による統治継承を行ってきた人々」くらいのイメージでした。これからは注意して読むことにします。 @gijyou

2013-05-22 18:08:49
賀茂史女/かものふひとのむすめ @k_h_musume

ん~…史学が体系的学問となっていく過程で、一定以上の影響力をもつ人々を概念として表現するために、時代や社会性の段階ごとに「貴族」や「豪族」「首長」という言葉ができたなら、やはり近代以降に出来た言葉なのかな~。「文化」もわりと最近の言葉だよね、きっと…。

2013-05-22 18:14:41