「シュレーディンガーと量子革命」のお話
J. グリビン著、松浦俊輔訳「シュレーディンガーと量子革命」で述べられているシュレ―ディンガーのモテっぷりに驚く。シュレーディンガーの女性遍歴についてはムーアの伝記が有名だが、もう絶版だし、古本には高値が付いているので未読(続)
2013-05-23 01:03:15@ayafuruta 本書は決してゴシップ本ではない。本論はシュレーディンガーの人生を通して、アインシュタイン、ボーア、ハイゼンベルク、ボルン、ディラックといった物理学者たちがどのようにして量子力学にたどり着いたかを描くことにある。その辺は非常に面白い。(続)
2013-05-23 01:04:42@ayafuruta ただ、さらっと出てくる女性遍歴には目を奪われる。名前が出てくる愛人だけで6人。3人が人妻で、3人と子をなした。波動方程式の閃きを得たのはまた別の女性と保養地にいた時だったとか、家庭教師先の14歳の少女を愛して17歳になった時に関係したとか、いやもう凄い(続)
2013-05-23 01:07:43@ayafuruta 何でそんなことがわかるかというと、シュレーディンガーが彼女たちのことを日記に克明に書いていたからだ。(続)
2013-05-23 01:08:32@ayafuruta ノーベル賞を取った年には友人の物理学者の新妻に求愛し、自分と友人の両方に英国での職を得て移住。その後、妻と彼女、彼女との間にできた娘との4人で暮らした。その間にも別の女性が次々と登場し、読んでいて覚えきれない。(続)
2013-05-23 01:09:45@ayafuruta シュレーディンガーの妻はというと、夫の友人の数学者ワイルと安定した愛人関係を持ちつつ、夫の愛人の娘を愛し、最後までシュレーディンガーと共に暮らした。(続)
2013-05-23 01:13:21.@ayafuruta 著者のグリビンと面識はないが、本のことは聞いていた。シュレーディンガーは、後に多世界解釈と呼ばれることになる量子力学の少数派意見に近いアイデアを持っていた。グリビンはそれを知ってシュレーディンガーの人生を調べ、それが本書につながったと前書きにあるが、(続)
2013-05-23 01:15:42.@ayafuruta その過程で、グリビンは量子コンピューター理論の提唱者で多世界解釈の論客でもあるデイヴィッド・ドイチュに取材に行っている。私は数年前にドイチュからその話を聞き、出版を楽しみに待っていた。(続)
2013-05-23 01:16:50.@ayafuruta 本書がシュレ―ディンガーの死で終わらず、最後の1章を割いてその後の量子情報科学と多世界解釈について書いているのは、その辺りに当初の動機があったせいだろう。
2013-05-23 01:19:19.@ayafuruta 脇道の話ばかりになったが、研究者さんによるちゃんとした書評は、うちの8月号(6月に出るやつ)に載る予定です。と宣伝で終わる(了)
2013-05-23 01:20:53