映画「イデオン」発動編のキッチンの台詞について

発動編でみんなして因果地平に飛翔するシーンにて、キッチ・キッチンの台詞に引っかかってます。そんなん、僕だけですか、そうですか・・・・
21
波のまにまに☆ @namima2

劇場版イデオン発動編を日本映画専門チャンネルで見てるんだけど、コスモが最後に目覚めて、コスモがキッチンに「幸せになろうな」という言葉に対してキッチンがコスモに返す「当たり前じゃない、損しちゃうもの」が、初見時からずっと引っかかってる。(続く)

2013-05-07 13:06:53
波のまにまに☆ @namima2

(続き)この「損しちゃうもの」という言葉て、死してなお人間は損得や己の業から逃れられないって意味なのかなって、ずっと思ってて。でも死んだ人間の魂をここまで気持ちよく正として描きながら、それでも魂になってまで人間はおろかなんですよって、あまりに二律背反な気がしてて。(続く)

2013-05-07 13:08:54
波のまにまに☆ @namima2

(続き)いやたぶんあの台詞って、キッチンの年相応の感慨だし、若くして死んだ人間の心残りや、死んで生前のしがらみから解放されたってあたりを映像として見せたシーンじゃないかと思ってるんだけど、それでもそのしがらみすら死んで忘れないからこそ逃れた喜びがあるってのは、(続く)

2013-05-07 13:11:39
波のまにまに☆ @namima2

(続き)生前の苦しみやしがらみを死後も引きずっているからで、それは決して魂が軽くなってはいないわけで。そう思うと、やっぱり人間で死んでも業とか欲とかから逃れられないって結論になっちゃって。そうなるとコスモたちのあの闘いって、本当に無残で無意味で、甲斐がない。(続く)

2013-05-07 13:15:12
波のまにまに☆ @namima2

(続き)イデオンって物語が、どれだけ悲劇であっても、最後ぐらいは救いが欲しかった。でもキッチンのあの言葉が、死んだって人間は生前のすべてから逃れられないというのなら、人間はどうやって贖罪すべきなのか?その答えを探しながら人間は生き続けて、そして死んでいくしかないのか?(続く)

2013-05-07 13:17:54
波のまにまに☆ @namima2

(続き)たとえば「ダンバイン」などのバイストンウェルの物語も、人間の生き死ににかかわらず、人間が持っている業は捨て去ることができない。バイストンウェルってあの世のメタっぽい異世界だとしたら、人間がなしたことの意味を、問うて答えを得ることは絶対にできない。(続く)

2013-05-07 13:20:56
波のまにまに☆ @namima2

(続き)それは一見すると救いのない話に見えて、だからこそ人間は生きているウチにやれるべきことはやっておくべきだ!という力強いメッセージにも聞こえるんだけど、なぜか「イデオン」にはそこまでたどり着いていない気がする。だからこそイデオンってすげーんだなあと。(終わり)

2013-05-07 13:23:49
えーてる @ether2001

.@namima2 死してなお「あたりまえじゃない!損しちゃうもの!」って言ってしまえる人間のふてぶてしさこそが救いなのかもしれません。「これだから人間は(ノ∀`) 」という微笑ましさ。死んで何もかも浄化されたらそれこそ救いがない、と。

2013-05-07 13:42:00
波のまにまに☆ @namima2

なるほど、そういう救いようのないダメな人間が、どれだけ転生したってダメよって。どうひっくり返っても、人間は高潔にはなれないんですね。 @ether2001 言ってしまえる人間のふてぶてしさこそが救いなのかもしれません。「これだから人間は(ノ∀`) 」という微笑ましさ。

2013-05-07 14:41:07
えーてる @ether2001

高潔たれと願うことが人間活動で、天使のようなキレイな存在になってしまったらそれはもうヒトではないのかもしれません。だからあそこで端的に人間らしさのあるセリフがポンと出てくるのは、嫌いじゃないですね。RT @namima2: どうひっくり返っても、人間は高潔にはなれないんですね。

2013-05-07 14:47:08
波のまにまに☆ @namima2

私はあの飛翔のシーンで人は救われたと思っちゃったことが敗因ですね。あの台詞に引っかかって、不思議に思ってたんですから。せめて死んだら救われて欲しいと。でもだめなんですね。@ether2001 天使のようなキレイな存在になってしまったらそれはもうヒトではないのかもしれません。

2013-05-07 15:26:49
えーてる @ether2001

おっしゃるとおり救われたのだと思います。彼らはもう殺し合いせず、とても生き生きしている(死んだ後ですが RT @namima2: 私はあの飛翔のシーンで人は救われたと思っちゃったことが敗因ですね。あの台詞に引っかかって、不思議に思ってたんですから。せめて死んだら救われて欲しいと。

2013-05-07 17:32:00
とりこ @TRI869

@namima2 togetterのまとめから来ました。ご存知かもしれませんが、「イデオンという伝説」という本の富野氏インタビューでキッチンの損しちゃうもの、という言葉に触れていまして、富野氏の話をかいつまむと(続く)

2013-05-29 21:22:28
とりこ @TRI869

@namima2 キッチンのあの言葉は魂がまだ自分の死を自覚していない状態なのだということを表現しているのだそうです。魂になった彼らはやがて自我を無くし、全てを忘れて転生するのだそうです

2013-05-29 21:22:48
とりこ @TRI869

@namima2 富野氏は、まだ「死んでいない(自分自身=広義のエゴが残っている)」生き物にとって、どうせなら幸せに生きたいというのはごく当たり前の感情の発露であって過去等に縛られてどうこうという狭義のエゴがみたいなものではない

2013-05-29 21:23:09
とりこ @TRI869

@namima2 自分が今どんな状態で、この先どうなるのかを知らず、今のままがこれからの続くように錯覚しているキッチンの魂が生物として当たり前の幸せを求めているだけ…というようなニュアンスでした

2013-05-29 21:23:33
波のまにまに☆ @namima2

@TRI869 togetterのまとめをご覧いただき、ありがとうございます。ご指摘の「イデオンという伝説」は拝見しております。問題の件は本の最後のほうの富野監督のロングインタビューにありますよね。実は発売当時から私個人としては富野監督のこの解答に納得しておりません。(続く)

2013-05-30 07:58:06
波のまにまに☆ @namima2

@TRI869 富野監督の見解は理解しているつもりです。ですが「イデオン」という物語の中核に「イデ」なる存在があることを前提とすると、富野監督の解答はあまりにも彼自身の想念が、物語を圧倒して突出しているため、「イデ」の存在を失念しているように思えます。(続く)

2013-05-30 08:01:08
波のまにまに☆ @namima2

@TRI869 物語として「イデ」が2つの種族を滅ぼしてまで手に入れたかったモノは、新しい人類の種だと思えます。それは悪意ではなく純粋な自己保存だと仮定した場合、「イデ」すら自身という種の成長を目指しているからこそ、メシアの誕生を待ち望んだと思えるからです。(続く)

2013-05-30 08:03:43
波のまにまに☆ @namima2

@TRI869 ですが「イデ」が手に入れた新しい人類の種であるメシア以外の人類の魂は、富野監督が言うように結局同じ事を繰り返す愚かな存在でしかない。「イデ」は結局成長できずに、同じレベルでぐるぐるまわっているようなものです。(続く)

2013-05-30 08:06:14
波のまにまに☆ @namima2

@TRI869 これは監督の想念と物語の帰結がコンフリクトを起こしており、物語中「イデ」という存在の正体や目的を明確に示さなかった故に起こしてしまった誤解だとも言えます。それゆえに本を読んだ後でも釈然としなかったんですよね。(続く)

2013-05-30 08:10:37
波のまにまに☆ @namima2

@TRI869 ですがそうした誤解を生む余白があるからこそ、「イデオン」は名作だなあと思えます。本の中で「バイストンウェルは堕ちるしかない」という言葉が示すとおり、閉じてしまう「ダンバイン」よりも「イデオン」がすげーと思えるのは、こうした余白の部分だと思うのです。(続く)

2013-05-30 08:13:10
とりこ @TRI869

@namima2 イデオンという伝説の富野氏インタビューですが、富野氏はその中で、形には形の記憶力があると述べています。同じような形のものには同じような魂が宿ると

2013-06-09 21:12:12
とりこ @TRI869

@namima2 だからイデオンの人々が新しい世界で生まれ変わってもまた人間の姿で生まれる限り、また同じようなこと、同じ間違いを繰り返すだろうと言っています

2013-06-09 21:12:26
とりこ @TRI869

@namima2 それは確かに「イデが同じレベルでぐるぐるまわっているようなもの」ではあると思うのですが、自分はイデが所詮そんなものであることに意味があると思うのです。

2013-06-09 21:12:46