- TweetMemeTokyo
- 5762
- 0
- 3
- 1
おはようございます。昨日、小学校で肖像権についての授業を拝見し、検討させていただきました。また、18日からの日本教育工学会では私どものグループで、音楽著作権に関する授業について発表させていただきます。著作権と肖像権について整理する意味で、連続ツイートさせていただきます。
2010-09-16 07:33:09著作権・肖像権(1)著作権には著作権法という法律があるが、肖像権には直接の根拠となる法律はない。似た概念であるが、著作権を学ぶにはまず著作権法から、肖像権の場合にはこれまでの議論を追うという違いがある。
2010-09-16 07:34:48著作権・肖像権(2)著作権は「コピー・ライト」から来ている言葉で、直訳すれば「複写権」。つまり、もともとは著作物のコピーをとる権利のことである。紙に書かれた著作物があったとき、それを利用することでなく、そのコピーを作成することやコピーしたものを使うことが著作権に関わる。
2010-09-16 07:37:23へぇ!RT @daisukef: 著作権・肖像権(1)著作権には著作権法という法律があるが、肖像権には直接の根拠となる法律はない。似た概念であるが、著作権を学ぶにはまず著作権法から、肖像権の場合にはこれまでの議論を追うという違いがある。
2010-09-16 07:40:18著作権・肖像権(3)著作物の複写だけが問題になるなら、話は単純であった。「勝手に複写したり複写したものを使ってはいけない」が原則。そこに「正当な引用なら複写にあたらない」「個人的な利用なら無断で複写してよい」「学校の授業で使うなら無断で複写して配付してよい」といった例外が加わる。
2010-09-16 07:40:47著作権・肖像権(4)音楽について考えると著作権は複雑になる。録音が問題にならなかったことは、音楽=楽譜であったので、楽譜を複写して使ってよいかということで整理できたとも言える。だが、「他人が作った曲を勝手に演奏してよいか」「他人が演奏した曲の録音を複写してよいか」等が問題に。
2010-09-16 07:44:02著作権・肖像権(5)音楽についての著作権は作曲者にあり、歌詞があれば歌詞については作詞者にあることとなる。楽器を演奏したり歌ったりした人や録音原盤を作ったレコード会社等には著作権はない。それではまずいので、こうした人の権利は「著作隣接権」として保護されることになった。
2010-09-16 07:47:38著作権・肖像権(6)すべての話を追うことは避けるが、このようにして著作権に関わる話は大変複雑になった。インターネットの登場によって、どこまでが複写にあたるのか(閲覧か、ダウンロードか等)もはっきりしなくなり、複写権としての著作権という考え方がどこまで貫けるかもあやしくなっている。
2010-09-16 07:50:36@daisukef ツイッターのアイコンに芸能人やアニメのキャラクターを使用するのはアウトですか?あまりにも普通に行われているので気になっています。個人的にはアウトだと思ってるんですが、例外に含まれるんでしょうか。
2010-09-16 07:52:19著作権・肖像権(7)著作権が問題になる時、「財産権としての著作権」と「人格権としての著作権」との区別が必要となる。前者は、著作物利用による利益を不当に侵害されない権利、後者は著作物を使われることによって人格を傷つけられない権利と言える。
2010-09-16 07:52:43著作権・肖像権(8)「財産権としての著作権」に関係するのは、基本的に商業性のある著作物のみである。販売されている音楽や映画やゲームソフト等を勝手に使われないということだ。不当な利用によって著作権者の利益が損なわれ別の者が利益を得ることは、財産権の侵害であり赦されない。
2010-09-16 07:57:15著作権・肖像権(9)「人格権としての著作権」は、経済的な利益や損失ということとは別に、「使われたくないのに勝手に使われた」「自分の著作物を勝手に改変された」といったことで、著作者が人格を傷つけられることのないようにするもの。一般の小学生も含め、著作者全般がもつ権利である。
2010-09-16 07:59:34著作権・肖像権(10)肖像権は、自分の姿を勝手に撮影されたりそれを公開されたりしない権利。肖像権についても同様に、「財産権としての肖像権」「人格権としての肖像権」が区別される。
2010-09-16 08:02:02著作権・肖像権(11)「財産権としての肖像権」は、商業的に使われているタレントの顔写真等を使って、本人の利益を損なわせたり不当に利益を得たりすることを許さないというもの。「人格権としての著作権」は、勝手に写真を撮られたり公開されたりして人格を傷つけることを許さないというもの。
2010-09-16 08:04:50著作権・肖像権(12)著作権侵害については著作権法で刑事罰が定められているが、肖像権侵害については直接の刑事罰はない。盗撮を禁じる条例がある場合があるが、肖像権侵害自体を罰するのでなく、盗撮という行為を罰するもので、趣旨が異なると言える。
2010-09-16 08:06:55著作権・肖像権(13)著作権侵害、肖像権侵害とも、被害者側が利益を損なわれたとか人格を傷つけられたということについて民事訴訟を起こすことはありうる。差し止め請求や損害賠償請求等がなされうる。
2010-09-16 08:08:19著作権・肖像権(14)著作権や肖像権の教育をどうするか。まずは著作物や肖像を日常的に扱う教師たちが著作権・肖像権について適切に理解し、日頃の自分たちの著作物等の扱いを見直す必要がある。著作物の不正利用は論外としても、著作物利用や撮影をどのように運用するのか話し合う必要あり。
2010-09-16 08:10:42著作権・肖像権(15)子どもたちには、誰かが作ったものを勝手に使ってはいけない、誰かを勝手に撮影してはいけないと指導するのが基本であろう。ただし、それは消極的になれということでなく、「許可を得る」ことを強調すべきだ。相手が許してくれるように使う/撮影することを教えるべし。
2010-09-16 08:13:02著作権・肖像権(16)もちろん、著作権や肖像権について「こういう場合はどうか」という具体的な状況での問題を多く考えることは必要。だが、あらかじめ「正解」があってそれを覚えるという発想でなく、「どうあるべきか」を考えるようにしなければ、法の穴を見つける態度を助長しかねない。
2010-09-16 08:14:52著作権・肖像権(17)インターネットの普及やさまざまな技術の進歩に伴い、著作権や肖像権についての具体的なルールはどんどん変わっていくであろう。創作をしたり創作されたものを使ったりする人の意欲を高められるようなルールづくりができるよう、議論を進めていきたい。
2010-09-16 08:17:25以上、著作権と肖像権についての連続ツイートでした。私が関わっているところではNHK教育テレビ「10min.ボックス 情報・メディア」で著作権を扱っています。サイトでも動画が見られますので、関心をお持ちの方はご覧ください。 http://ow.ly/2EVes
2010-09-16 08:18:58著作権侵害は明白だと思いますが、権利者が訴えないですし具体的な被害がないので放置されているということかと思います。 RT @sasa_yo ツイッターのアイコンに芸能人やアニメのキャラクターを使用するのはアウトですか?あまりにも普通に行われているので気になっています。個人的に
2010-09-16 08:20:17お若くても日本のテレビ文化をおさえていらっしゃる!RT @ysensei: クリープのないコーヒーみたいなものですよね(古いか)RT @tanaponet: 繋がないなんであり得ない。RT ネットに接続されていない電子黒板って、多そうですね。今日うかがった学校でもそうでした。もっ
2010-09-16 08:22:07@daisukef 芸術の分野で肖像権って議論になりますよね。森山大道などが行う街中のスナップ写真を肖像権の侵害と理解するか、それとも芸術と理解するか。そのような議論になってしまう時点で、芸術家を萎縮させていると思うのです。
2010-09-16 08:31:45著作権侵害はなかなか巨悪という感じがないため、警察も大胆に動くことはないですし、被害が小さければ被害者も訴えないわけです。教育・啓発に期待されるところが大きくなっているとも言えます。RT @sasa_yo: 結局「罪」にはならないのですね。こんな風にグレーな感じだから著作権に対
2010-09-16 08:39:21