. @_Aproject さんによる映画『 セデック・バレ 』基礎知識(映画を見る前に)随時追加

@_Aproject さんによる映画『セデック・バレ』に関連する呟きをまとめさせていただきました。 映画『セデック・バレ』公式サイト http://www.u-picc.com/seediqbale/ ※ネタバレはごく少ないと思いますが、気になる方は、映画を先に見てください。 続きを読む
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台湾のいわゆる【首狩り族】と言われる原住民の人たちの習慣について

第一部、第二部あわせて5時間弱ある映画ですが、映画館の大画面で、一気に見てこそ、です。是非劇場に足を運んでください。
抗日暴動が題材の映画ですが、決して、反日的な内容ではありません。

1930年、日本統治下の台湾で起きた壮絶な事件を渾身の映画化

1895年(明治28年)から1945年(昭和20年)までの50年間に及んだ台湾の日本統治時代。統治下の台湾では日本人化運動が推し進められ、新しい文化文明がもたらされる一方、原住民族独自の文化や習慣がないがしろにされたり、一部では過酷な労働と服従を強いられるようになっていた。そんな中1930年、日本人警察官との間で起こった小さないざこざが原因で発生した原住民による武装蜂起、日本統治時代後期の最大規模の抗日暴動が「霧社事件」である。
映画『セデック・バレ』は、“文化”と“信仰”の衝突という視点で「霧社事件」を描いた、4時間36分に及ぶ歴史超大作である。第一部『太陽旗』では日本の統治下で苦しい生活を強いられてきたセデックの人々が、ある事件をきっかけに部族の誇りをかけ、武装蜂起するまでが描かれる。そして、セデック族のあいだで「死後に渡る」と信じられてきた虹の橋を象徴とする第二部『虹の橋』では、蜂起したセデック族に対する日本の警察および日本軍の報復、セデック族の人々を襲う悲劇と多大な犠牲が、憎しみや恨み、家族愛、苦悩、葛藤などさまざまな感情の交錯をまじえながら、生々しく描かれる。
公式サイトより。

jing @_Aproject

台湾原住民の伝統的な歌(古調)は大体歌詞がない。「ホーハイヤーン」みたいな意味のない文字列(虚詞)で表現されるんだけど、実はそこにこそ意味が込められているそうな。同じ文化的背景を持ってる人達には言葉を使わずとも通じるんだろうけどセデックバレで歌詞をつけたのは正解だと思う。

2013-04-21 22:08:35
jing @_Aproject

うむ、映画《セデック・バレ》きっかけで台湾原住民に興味を持ち始める人がいたらそれはそれでいいことだ。実は日本人と原住民の接点ってすごく多いし親和度も高いと思う。でももし村に行くようなことがあったらそれこそ彼らの尊厳を大事にしてあげてねって思う。

2013-05-05 01:40:26
jing @_Aproject

セデックバレ絡みで台湾原住民の名称について。元々は“蛮族”と呼ばれていたがあからさますぎるので清朝頃に字を“蕃”に変えた。“高砂族”というのは日本統治時代に皇族が訪台し、その折皇族の前で蕃族という蔑称を使うのは如何なものか?と議論になり名称変更したのです。(続く

2013-05-07 15:24:46
jing @_Aproject

セデックバレの中でも「蕃人、蕃人」と呼びまくってる。実際普通に使われてたのはこっちの名称で年寄りは未だに自分たちのことを(勿論揶揄を込めて)蕃人と呼ぶ。蕃人にも二種類あり“熟蕃”とは比較的文明化されている平地に住む蕃人、“生蕃”とは山奥に住む野蛮な人たちのこと。(漢語表現由来)

2013-05-07 15:31:20
jing @_Aproject

台湾原住民の分類については日本統治時代に主に帝大の人類学者が現地調査をし9つの分類に分けこれが光復後も受け継がれている。80年代以降の原住民権利運動後それまで大きい分類の支族とされた民族も「自分達は独立した文化・言語を持った民族である!」と声を上げ始めたので細かく分かれるように。

2013-05-07 15:49:19
jing @_Aproject

台湾原住民の名称は時代ごとに変わっている。明代・清代は“蛮族/蕃族”(蛮と蕃は同意異字)、日本統治時代は“高砂族”(一時期高山族という名称も使われていた)、中華民国時代は“山地人”や“山地同胞”を使った。中国(大陸)政府は“高山族”を使用している。

2013-05-07 16:00:21
jing @_Aproject

日本の人類学者すげーなと思うのは「首狩られちゃうから近づきたくないよ〜」(注※原住民同士は戦闘能力が高いのでお互いに危険、漢族は絶好の獲物)と漢人達が触れないようしてた蕃人の領域に踏み込んで酒飲んでいろんな話を聞き出したこと。彼らが記録した神話や風習・言語は後世役に立ってる。

2013-05-07 16:08:47
jing @_Aproject

でも単純に学術的欲望で山地を駆けまわった彼らの記録、地図等は後に軍に山地攻略用に使われたんだよね。。。

2013-05-07 16:10:14
jing @_Aproject

各部族の名称にしても多くは日本人が分類命名したが古くは蘭嶼に住むヤミ雅美族が不服としてタウ達悟族に改名。現在もアミス阿美族は「これはプユマ卑南族語の“北(に住む人)”の意でわれわれはパンツァだ」って言ってるし卑南族も「プユマは南王村のこと。民族の名称はピヌユマヤンだ」って言ってる

2013-05-07 16:24:19
jing @_Aproject

なんにでも良い面と悪い面がある。分類や名称には異論があるけどあの時記録しておかなければそれこそ歴史に消えてしまった。例えばシラヤ西拉雅族は漢族に同化されてしまったけれど、日本の人類学者が残した記録をもとにお祭りを復興できたんだよ。

2013-05-07 16:30:36
jing @_Aproject

霧社事件に興味を持ったらこれもいいよ。柳本さんの著作はちょっと情緒的すぎるけど私は好き。 http://t.co/cZLI5liePp台湾・霧社に生きる: 柳本 通彦: 本 http://t.co/gYJMI4Ep2s

2013-05-07 16:34:53
柳本通彦『台湾・霧社に生きる』

現代書館 (1996/03) 台湾先住民・セイダッカの名誉ある1930年の反日蜂起=霧社事件。その後を霧社で生き抜いた悲惨なる生活と人間の尊厳に満ちた人々の証言。そこにはアジアの中の日本人の現在、過去、未来が問われている。

jing @_Aproject

これは正直すごくショックだった。でも実際に村で「あの人のお父さんね、兵隊さんだよ」とか聞いたしな。 http://t.co/cZLI5liePp台湾先住民・山の女たちの「聖戦」: 柳本 通彦: 本 http://t.co/QzrJXl7caB

2013-05-07 16:36:48
柳本通彦『台湾先住民・山の女たちの「聖戦」』

現代書館 (2000/01) 「どうしてそんな所に働きに行ったのですか」「ソードーイン(総動員)でしょう。あのときは」日本人として教育され、駆り出された台湾先住民女性たちの太平洋戦争。台湾先住民の女性たちは、夫や婚約者が日本兵として南洋の激戦地で戦っている間、「台湾防衛」にやってきた皇軍兵士によって凌辱され続けていた。日本人として教育され、駆り出された台湾先住民女性たちの太平洋戦争の記録。

jing @_Aproject

原住民関係書籍・ルポを読むときに気をつけなければいけないのは書き手の立ち位置。日本人の書き手は罪悪感からか共感しすぎて情緒に流れてしまうパターンがよくある。漢人はやはり悪事を暴きたがる。話し手も聞き手に同調してしまって同じ人物でも本によって印象が違ったりするので読み比べ大事。

2013-05-07 16:44:19
jing @_Aproject

映画《セデック・バレ》で解りにくいかな〜?と思うのは部落(村落)ごとの対立。彼らは“〇〇族”という分類に重きをおいてない。部落こそが自らの国であり他部落は狩場などで衝突する敵。他部族と戦うような超非常事態でだけ結束する。他部落の長老が蜂起に反対するのは部落単位で考えてるから

2013-05-07 16:53:31
jing @_Aproject

あの人達、他部族も嫌いだし同部族の他部落だって大嫌いなんだよなw縄張り意識丸出しだし、「お前は他部族の嫁もらいやがって〜」とか平気で言うんだよ。実は原住民と外省人の婚姻って多い(本省人は外省人大嫌いだから結婚難しい)んだけど外省人嫌いだしもちろん本省人も大嫌いw自分達が一番なの

2013-05-07 16:59:58
jing @_Aproject

あの人達、男は大体最初無愛想でとっつきにくく、あくせく働くの大嫌いで大雑把で、貧乏なくせにプライドはめちゃくちゃ高くてあーーーもう面倒くせーなーって思うんだけど、慣れてくると本当に優しくて身内思いでいつも冗談言って笑わせてくれて大好きになるんだ。(また台東が恋しくなってきた)

2013-05-07 17:18:10
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