更新 2017年6月3日作成 2013年5月31日

【中間テスト】不正選挙は可能かどうかを独立環境のExcelで体感してみよう。【現実逃避】

選挙と出口調査について、Excelを使い「身の回りの人と投開票の結果が違う」「出口調査でなんで当選確実がわかるんだ」という疑問の再現を試みる実習です。統計学というほどではありません。「全体から一部を切り取ると、こういうことがわかる」というのを体感するためのものです。

数学不正選挙ｺﾞﾏﾒの歯ぎしり EXCEL 統計学

「私の身の回りにはA党を支持した人ばかりなのになんでB党が選挙に勝ったんだ。これは不正選挙だ」「出口調査なんかで当選が粗方わかるなんておかしい。不正選挙だ」これが間違いだということを、今から説明しましょう。用意するものは、ExcelがインストールされているPCです。

2013-05-31 21:34:27

まずExcelでファイルを作成してください。シートはとりあえず一つでいいです。A1のセルに数字で 0.7 と入力してください。

2013-05-31 21:35:49

次にB1のセルに =IF($A$1>=RAND(),1,0) と入力します。０か１が表示されますが、70%の確率で「１」になります。 #不正選挙

2013-05-31 21:39:37

次、そのB1のセルを選択します。セルの右下に小さな黒い点があると思いますが、それをドラッグしてB1の入力内容をK300までの範囲にひろげます。すると、B1からK300までの3000セルには、それぞれ70%の確率で１が、30%の確率で0が入力されます。 #不正選挙

2013-05-31 21:41:44

これは、仮想の「A候補かB候補を選んだ選挙の投票結果（有効投票数３０００票）」です。「０」はA候補への投票、「１」はB　としましょう。　この3000セルの入力を合計し、合計が1501以上ならBさん当選、1499以下ならAさん当選となります。

2013-05-31 21:45:24

そして、この3000セルの合計はだいたい2100になるはずです。 #不正選挙

2013-05-31 21:47:22

次に、仮想の「出口調査」をしてみましょう。B列からK列まで、どれでもいいので「列を選択」し、その平均を求めてみてください。Excelの右下のほうに「選んだセルの合計／平均／データ個数」などを表示する欄があるので、そこを右クリックして「平均」を選択しましょう。

2013-05-31 21:51:18

その平均はだいたい0.7前後になっているかと思います。0.73とか0.67になっている場合もありますが、どの列もだいたい0.7前後になっているかと思います。

2017-06-03 00:36:18

3000あるセルの値全体平均はだいたい0.7のはずですが、どの300セルを選択しても極端にはずれることはありません。このように、無作為にとりだした、それなりの大きさを持った一部は全体のだいたいの傾向を表すという性質を利用したのが、出口調査の原理です。

2013-05-31 21:55:55

では次に「私の身の回りの人はA候補支持者ばかりなのになんでB候補が」という現象について実際に体感してみましょう。さきほどのセルの、どこでもいいので適当に５セル選択してその平均を見てみてください。全体の平均は0.7前後のはずなのに、0.4とか1とかいう数字が出てきませんでしたか？

2013-05-31 21:59:12

「ごく一部を取り出すと、全体の傾向とは異なる傾向を示すことがある」ということが体感できたかと思います。まして、別の要因で同じような思考回路を持った人が集まれば、有権者全体という大きな集合の傾向とは違う傾向を示すのは無理も無いことです。

2013-05-31 22:01:53

先ほどのA1セルの入力の0.7を0から1までの範囲でいじってみて、先ほどまでの操作を行ってみてください。0.51という値を指定した場合、300個選択した場合に0.5以下の値になってしまう場合もあるとか、そういうギリギリのところを体感してみましょう。 #不正選挙

2013-05-31 22:05:58

2013-05-31 22:10:40

まあ、そういうわけで、開票時に票を盛ったり、あるいは削ったりしたら、出口調査と異なる結果になりすぐに怪しまれることになるわけですよ。これがあるから票を盛ったり削ったりはできません。 #不正選挙

2013-05-31 22:56:50