
今一度語るべき"児ポ法の何が問題なのか"その2
ペドフィリアとヘイト
何に基づいてどこまで規制して良いのか?
根拠の妥当性と社会的コンセンサス

まとめて戴きました。/今一度語るべき"児ポ法の何が問題なのか" http://t.co/WnAK5QqyLt
2013-06-02 06:37:05
けのかべ氏のまとめをチラッと読んだけど、具体的な割には雑と謂うか、先進国の事例の読み解きが手前味噌で、要は自分の想像でものを言っているな、と思った。
2013-06-02 06:39:58

子供を持つ親としてペドフィリアを嫌悪すると謂う社会感情と、それでも表現は守られねばならないと謂う理念の衝突の結果として、アメリカなんかではちゃんと後者が勝っているわけですよ。社会のあるべき姿を先進国を引き合いに出して語るなら、彼が言っているような形になっている社会は存在しない。
2013-06-02 06:41:28
夏井氏も言ってたけど、やっぱりそこで本能を正当性の根拠として出すのはもの凄く筋が悪い。だって小児性愛だって一種の本能行動の延長上に派生したものなんだから。
2013-06-02 06:42:34
幼弱者に性的視線が向けられること、性的に搾取されること、そう謂うレベルで本能を引き合いに出すなら、まったく逆の結論も引き出せるわけ。たとえば性行為の対象として可能な限り「若い」個体を選好することだって本能の文脈で読み解くことが出来る。
2013-06-02 06:47:10
たとえばハイティーンくらいの女性に性的関心を持つことは、生殖可能性や囲い込みの文脈で幾らでも本能として正当化出来るわけですよ。二〇代前半の女性が妊娠適齢期だとすると、ハイティーンの女性と性行為を持つことには一定の生存戦略上の妥当性があるわけ。そう謂う話になりますよ、と。
2013-06-02 06:49:25
さらに、もっと貧しくて平均寿命が若い社会ならそれがどんどんスライドしていって、性成熟以前の女性に性的関心を持つことも十分適応的だと言えるわけで、この問題はそっちの方向性で雑に読み解いてはダメなんですよ。
2013-06-02 06:51:36
本来、本能行動なんて互いに社会的妥当性の観点で整合している「わけがない」。その観点で矛盾していても環境に適合的なら本能行動として残るわけですよ。「親としての本能行動」みたいに雑に比定した感情もあれば、生殖の場面での本能行動もあるわけで、それが衝突したらどっちが正しいんだ、と。
2013-06-02 06:54:51
まあ、あれは半分まで読んで馬鹿馬鹿しいと思ったので全部読んでないからその辺で(笑)。要するに、どこの国でも「ペドフィリアとの闘い」をやりたい勢力はいるけど、少なくとも先進国の法治国家ではそれはダメだと謂う趨勢になっているわけ。
2013-06-02 06:57:18
たしかカナダは性犯罪者やペドフィリアに対してかなり厳格な処罰や再犯防止プログラムをやっているんだけど、あそこは結構特殊な国家で、「道徳に反する罪」と謂う宗教的な法概念があるわけ。それはそれで国際社会では問題になっているんですよ。
2013-06-02 07:00:27
アメリカでは幼弱者の性的虐待や性犯罪が日本なんかと比べものにならないくらい問題化しているから、実際「ペドフィリアとの闘い」をやりたい勢力も多いんだけど、そのアメリカでも「児童ポルノ」を「性的虐待の成果物」とコンクリートに定義しているし、二次絵の取締は憲法違反の判決が出たわけで。
2013-06-02 07:04:14
つまり、野蛮な社会感情としてたしかに「危なそうな奴は弾圧してしまえ」「自分たちにとって不快な表現は撲滅してしまえ」と謂う勢力はどこの先進国にもいるんですよ。でも、やっぱりどこの国でも最終的にはそう謂う野蛮な社会感情が正当化されていないんですよ。
2013-06-02 07:05:55
それはつまり「危なそうな奴は弾圧する」「自分たちにとって不快な表現は撲滅する」と謂うところに踏み込んでしまうのは、現代社会が成立する為に必要なかなり根源的な理念に背馳するからなんですよ。そこは「政治的な正しさ」としてもコンフリクトするんですね。
2013-06-02 07:08:02
アメリカでも、「ペドフィリアであること」を理由に人権に制約が課されているのは幼弱者に対する性犯罪履歴のある人だけで、移動の自由やプライバシー保護に制約があるはずですよ。でも、そこでも法が介入しているのは「行為」であって「動機」ではない。累犯可能性を理由にしてやっているわけ。
2013-06-02 07:14:32
そこを取っ払って雑に「ペドフィリアとの闘い」とか言っちゃダメだね。少なくとも「ペドフィリアを弾圧しよう」とか「不快表現を撲滅しよう」と謂うレベルのことは社会全体のコンセンサス以前の理念的次元でNGだと謂うのがそれこそ社会的コンセンサス。
2013-06-02 07:15:45
つまり、「みんなで議論して大勢が賛成すれば、理念に背馳することでもやっていい」なんて規準を採用している先進国はどこにもないわけですよ。
2013-06-02 07:16:54
だって、アメリカなんてのは、それがあれば社会に重大な脅威があることがわかりきっている銃規制ですら出来てないんですよ(笑)。あれは単に多数決の問題だけじゃなくて、理念の問題に決着が着かないから「全米で銃規制しましょう」にならない。
2013-06-02 07:19:13
まあでも、アメリカの銃規制問題なんてややこしい話を出すと論点が逸れるからやめといたほうがよかったかな(笑)。あれもそんなに単純な問題じゃないんだくらいに留めておくのがいいんでしょう。
2013-06-02 07:24:01
@Inoueian 鉄砲大好きなタカ派が鉄砲を手放したがらないと謂う単純な話ではなくて、憲法に規定された市民の権利が問題なんだと謂うことですね。
2013-06-02 07:28:38
@chronekotei あと、「銃が無い社会の方が安全」というコンセンサスがないのです。そう考えている人はもちろんいますが、多数決でも厳しいと思います。
2013-06-02 07:31:41
@Inoueian そうですね、市民の自衛権と謂うレベルの議論から、「悪しき権力が現れた時に武力で抵抗する権利」と謂うレベルの議論まで、幅広いですね。自警市民的なヒーローが肯定されている国ですし。
2013-06-02 07:33:51