【国連科学委員会と日本の科学者】

宗教学者 島薗進氏の連続ツイートをまとめました。
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島薗進 @Shimazono

1【国連科学委員会と日本の科学者】放医研2代理事長は「会議に慣れてくるにつれて、国連科学委員会という、純粋に学問的な場であるはずの委員会が、米ソを中心にした核実験、核開発競争の政治的かけひきの色を濃くしているのを自らの目で見、耳で聞き、肌に感じ」た。『ガンと戦った戦後史』p304

2013-06-03 08:54:52
島薗進 @Shimazono

2【国連科学委員会と日本の科学者】放医研塚本理事長「きびしい国際政治の現実にあらためて、目を開かれる思いであった。それは予想以上にすさまじい、露骨な、なりふりかまわない外交戦であった。」塚本哲也『ガンと戦った戦後史』1995、p304 http://t.co/O5Z4epzG6A

2013-06-03 08:56:38

ガンと戦った昭和史―塚本憲甫と医師たち (文春文庫)
塚本 哲也

島薗進 @Shimazono

3【国連科学委員会と日本の科学者】「[放医研塚本]憲甫は大国の身勝手、国家利益にしがみつく国家エゴイズム、中小国の独自の行き方というような日本では味わえない国際経験を、この国連科学委員会の舞台で、一つ一つ着実に積んでいった」p310。放医研の初期。以後、放医研は核大国体制に順応。

2013-06-03 08:58:10
島薗進 @Shimazono

4【国連科学委員会と日本の科学者】「国連科学委は各国の放射線学者の集まりであり、もっともアカデミックな討議の1つだったが、それでも日本では考えられないようなむき出しの国家利益がもろにぶつかりあった」p310 その後事情が変わったか?今も政治的に行動する科学者を育成する場では?

2013-06-03 08:59:28
島薗進 @Shimazono

5【国連科学委員会と日本の科学者】「国連科学委員会に来てからこれまで、各国代表との討議の中で、いつも気になることがあった。それは広島・長崎被曝者の原爆被爆者に関する報告が向う流に勝手に解釈されているきらいがあることだった」放医研塚本憲甫の言。塚本哲也『ガンと戦った戦後史』p320

2013-06-03 09:00:19
島薗進 @Shimazono

6【国連科学委員会と日本の科学者】1960年頃の頃の放医研は、政治的意志に従うことを求める政府に理事長が何とか抵抗しようという気概をもち、国連科学委UNSCEARの政治性を苦々しく思うような精神の自由があった。その後、国連科学委の日本側委員の学問観、同委員会の見方はどう変わった?

2013-06-03 09:02:39
島薗進 @Shimazono

7【国連科学委員会と日本の科学者】放医研は国連科学委に関わりを深めていく。米倉義晴氏は現在の理事長。日本学術会議は2012年4月9日の提言「放射能対策の新たな一歩を踏み出すために―事実の科学的探索に基づく行動を」http://t.co/dtRjDpCIZd をまとめる分科会の幹事

2013-06-03 09:03:21

日 本 学 術 会 議
東日本大震災復興支援委員会
放射能対策分科会
平成24年(2012年)4月9日
提 言
放射能対策の新たな一歩を踏み出すために
―事実の科学的探索に基づく行動を―

島薗進 @Shimazono

8【国連科学委員会と日本の科学者】この日本学術会議提言は「放射線健康影響評価の基礎数値となる様々な測定結果・推定結果には、 不確かさ情報を付随させて公表することが求められる。また、不確かさ情報に基づいて、測定結果や推定結果の精度管理あるいは改善を計画し実施する必要があ る」とある

2013-06-03 09:03:44
島薗進 @Shimazono

9【国連科学委員会と日本の科学者】朝日「チェルノブイリの1/30」http://t.co/hmBE3UHtlz 国連科学委員会(UNSCEAR)のよく分からない報告内容を解説抜きで第1面で報じたが、その記事の内容は、米倉氏が関わった学術会議の報告書の主旨に合致しているか?

2013-06-03 09:04:52

チェルノブイリの1/30 
福島事故、国民全体の甲状腺被曝量 国連委報告案

島薗進 @Shimazono

10【国連科学委員会と日本の科学者】朝日「チェルノブイリの1/30」記事については報道に問題が大きい。http://t.co/qB4QC1UaX6 関連して井田真人「曲解されたUNSCEARレポート」『科学』13年4月号。国連科学委は政治的妥協の産物により分かりにくい事を言う。

2013-06-03 09:05:34

チェルノブイリの1/30 福島事故、国民全体の甲状腺被曝量 国連委報告案

まとめ チェルノブイリの1/30 福島事故、国民全体の甲状腺被曝量 国連委報告案 「朝日新聞」2013年5月27日朝刊一面トップ記事 チェルノブイリの1/30 福島事故、国民全体の甲状腺被曝量 国連委報告案 について、宗教学者 島薗進氏がつぶやきました。 1947 pv 38 7

島薗進 @Shimazono

11【国連科学委員会と日本の科学者】井田真人氏の「曲解されたUNSCEARレポート」はウェブで見る事ができないが、有益な内容。紹介のツイッター記事は、たとえば、https://t.co/6q6u847Auh https://t.co/EUc66hMION 

2013-06-03 09:06:32

Forbes の記事について

まとめ Forbes の記事について 63932 pv 1184 48 users 73

島薗進 @Shimazono

12【国連科学委員会…】日本原子量開発機構井田真人氏「何らかの研究成果が発表されてからUNSCEARが公式見解を述べるまでには、少なくとも数年は必要である。したがって、「世紀の大発見」が発表されているのであれば、UNSCEARが見解を述べる前にわれわれの耳に届いているはずである」

2013-06-03 09:14:40
島薗進 @Shimazono

13【国連科学委員会と日本の科学者】井田氏「放射線防護に関する文書には、専門外の研究者…や一般の人たちには意図を読むのが難しい表現や、説明不足と思われる表現が数多く登場する。UNSCEARが出す文書も同様である。」政治的妥協の上に成り立った表現なので、科学的には分かりにくくなる。

2013-06-03 09:15:09
島薗進 @Shimazono

14【国連科学委員会と日本の科学者】国連科学委員会には強い政治的意志をもつ国家の代表としての科学者が出席する。放医研は一貫してその役割を負ってきた。放医研が被災者側から信用されていないのはビキニ事件以。そのような背景を踏まえて、UNSCEARの動きを理解する必要がある。

2013-06-03 09:17:45