- southmtmonk
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成田雲竹(うんちく)という人がいた。日本の民謡の土台を築いた人だ。津軽出身者だが、津軽民謡という範疇を超え、日本の民謡の方向性を定めた人だ。全国を行脚し、弟子は六千人を超えるといわれる。雲竹氏の唄をスタンダードに民謡が学ばれた時代があった。雲竹氏を民謡の父と慕う人は少なくない。
2013-06-02 22:24:31直接・間接を問わず、成田雲竹の影響を受けていない人は民謡界にいないといわれる。歌手だけでなく、津軽三味線で有名な高橋竹山を育てたのも雲竹。竹山の名を与えたのが雲竹だ。雲竹・竹山の黄金のコンビで全国を行脚。各地に衝撃を与えた。が、三味線の竹山の名は知られているが雲竹は忘れられている
2013-06-02 22:25:33現在、民謡界で活躍、指導的な立場に立っている人も、雲竹氏を直接知る人は少なくなってしまった。間接的に、過去に、そんな人がいたようだと、活字で知るだけの人も多い。雲竹氏の肉声に触れる機会がなく、あるいは、あっても音の悪いものばかりだということが影響している。残念なことだ。
2013-06-02 22:26:02民謡というと、酒場のBGMぐらいにしかとらえていない人も多いと思う。そんな人は、まず、雲竹氏のこの話を聞いてみてほしい。 http://t.co/NlApbw2rcZ 「唄」とは、大自然と交渉するための神聖なものであり、人間の「存在」の根っこの部分にある重要なものだと彼は語る。
2013-06-02 22:26:31雲竹氏が重視する「ホーハイ節」がこれ。 http://t.co/yRB2uJvH9V 唄は雲竹。尺八は高橋竹山。竹山は津軽三味線だけではなく尺八でも名手。「ホー」という高い音を、神である大自然に渡し、「ハイ」と返ってくる音を受け止める。天(あめ)と地(つち)をつなぐ山の唄だ。
2013-06-02 22:30:30「ホーハイ節」などが、諸外国で注目されている話を雲竹氏は、ここでしている。 http://t.co/C5uKCcMjkT 民謡は酒場のBGMなどではなく、きわめて宇宙的であり、インターナショナルなものであるという点を雲竹氏は説く。民謡とは、そもそも「宇宙唄」でもある。
2013-06-02 22:31:52雲竹氏が、ホーハイ節とともに、重視したのが、津軽の山唄である。津軽の山唄は、「東通りの山唄」と「西通りの山唄」のふたつに分けられる。京都の地唄とのかかわりについて、雲竹氏が語る興味深い話がこれ。 http://t.co/ltNIgLF1OL
2013-06-02 22:33:11山唄は、山での作業、例えば、樹を切るときなど、大自然に対して捧げる唄である。唄を通して、山と語らい、山の恵みを謹んでもらいうける。そんな宇宙的な精神世界の込められた唄でもある。これは、東通り山唄。 http://t.co/cShNorsh2N 尺八は高橋竹山である。
2013-06-02 22:33:42この山唄は、西通り山唄といわれる。現在は、津軽山唄といえば、東通り山唄ではなく、こちらを指すことが多い。東に対して、西。夕日を見ているかのような、哀愁を帯びている。 http://t.co/f4MFPYAOu4 唄は成田雲竹。尺八は高橋竹山である。雲竹・竹山の黄金のコンビ。
2013-06-02 22:34:10雲竹氏は、芸人と芸能人という言葉を区別していた。雲竹氏は、後者を目指した。「芸能」とは、神前で、神、すなわち、大自然とつながるための、通路である。彼はその担い手をめざした。その辺について語ったのがこれ http://t.co/0BqKhvY3eZ 雲竹氏の高い志が感じられる。
2013-06-02 22:42:20津軽民謡は、日本の民謡の重要なジャンルとして確立している。それは雲竹氏の努力によるところが多い。その雲竹氏が津軽民謡の魅力をどのようにとらえているか、興味深い話をしているのが、これ。彼は言葉そのものの響きに魅力を感じているのである。 http://t.co/MaBOiktAVW
2013-06-02 22:46:35津軽音頭は、津軽民謡の中でも「超」のつくほどの難曲。唄い手と津軽三味線のアンサンブルの極限が試される。なので、演奏できる人は少ない。雲竹・竹山の黄金コンビの演奏がこれ。竹山の発する声がこぎみよい。スリリングな演奏だ。 http://t.co/TnGQOaN7or
2013-06-02 22:51:08津軽三味線といえば、この「津軽じょんから節」が最もポピュラー。これは、数ある演奏の中でも重要なもののひとつ。雲竹と竹山の黄金コンビによるもの。音も最高だ。竹山の津軽三味線がうなりを上げる臨場感が、まことにスリリング。 http://t.co/mp126HFpFj
2013-06-02 22:59:14「津軽じょんから節」の別バージョン。「口説き」といわれるもの。竹山が弾く、この独特なノリは、なかなか普通のじょんから節では聴けないものだ。唄は成田雲竹。録音も良い。 http://t.co/3pU1cTwhgs
2013-06-02 23:03:05イエスの墓があることで有名な青森県の新郷村。その墓のまわりで踊られるナニャドヤラ。ヘブライとの関連を語る人が多い唄でもある。これは、成田雲竹氏が囃す、非常に珍しいナニャドヤラの録音。 http://t.co/Wj9J9Lx7Rr
2013-06-02 23:11:17虎丈(とらじょ)節、あるいは、虎丈(とらじょ)様とも呼ばれる唄。ナニャドヤラと同じ地域で唄われる唄。 http://t.co/UpTIJ5FLAt 三味線は高橋竹山。非常にノリの良い曲である。
2013-06-02 23:14:50「構え節」である。とても楽しい曲だ。高橋竹山の三味線も最高だ。雲竹氏が、自身の伴奏者に竹山を指名した理由もわかる。唄と三味線がここでも一体となっている。 http://t.co/xlSuJXbLqM
2013-06-02 23:19:09成田雲竹氏の美声が堪能できるのが、この「津軽甚句」である。 http://t.co/eIxiBks65j 雲竹氏の三味線の伴奏者をつとめた高橋竹山氏が、あんな声を聴いたことがない。あれが本当の声だと後年、語っていたのも、わかるような気がする。本当に素晴らしい声だ。
2013-06-02 23:24:46「津軽甚句」と「どだればち」は密接なかかわりを持つ。「どだればち」という不思議な響きを持つ曲名の由来について、雲竹氏が語る。 http://t.co/tG0AY8MnxQ
2013-06-02 23:28:26沖縄の民謡のような、不思議なノリを持つのが、この「古調あいや節」である。 http://t.co/wRJR0mTKys 雲竹氏の唄をささえる、高橋竹山の呪術的な津軽三味線の響きが、非常に興味深い。
2013-06-02 23:31:24成田雲竹氏は、北海道で追分を熱心に学んだ。初期は、この追分を武器に全国を行脚していた。その時代を彷彿させるのが、この録音である。朗々とした、大自然讃歌でもある。 http://t.co/lBQKSFqiuo
2013-06-02 23:35:53木挽き唄である。これも、追分の系譜の曲調。山の中で、大自然に向き合ったとき、内奥から流れ出てくるもの。それがこうした音楽なのかもしれない。 http://t.co/h0zVSlYw9Y 尺八は、高橋竹山。津軽三味線ではなく、尺八奏者としての竹山もなかなかよい。
2013-06-02 23:40:13成田雲竹氏のアカペラだ。土の匂いがムンムンする唄である。道中馬方節。 http://t.co/3f6uh7yTQh こうした唄を聞くと、日常のあくせくした生活でうまれるイライラが吹き飛ぶ。時間の流れが変化するのを実感する。音楽の力、唄の力である。
2013-06-02 23:44:32成田雲竹氏は、津軽出身だが、南部で巡査をしていた。その頃、いろいろと南部の唄もおぼえた。これはそのひとつ。 http://t.co/h8F2ADb8a6 哀愁を帯びた曲。家畜を食肉の工業製品とみていなかった時代の動物に寄せる憂いを帯びた唄である。
2013-06-02 23:48:25南部で唄われる「俵づみ唄」について、成田雲竹氏は、自身の体験を踏まえて興味深い話を開陳する。現在、「俵づみ唄」として知られている唄は、実は、まったく違う唄。雲竹氏は、大笑いして語る。 http://t.co/eteQpIqgLM
2013-06-02 23:51:27