グローバル化と輸出主導政策への考察

グロバール化は不可避、日本は輸出主導で経済発展するべき、との論説に対して、ブレトン・ウッズ体制、ワシントン・コンセンサス体制という側面から考察をしてみました。 毎朝の連続ツイートのまとめです。
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SeriousTom @SeriousTom1

恒例の14連続ツイートです。グローバル化は現在のトレンドであると信じている方や、日本は輸出主導で経済を発展させるべきだとの考えを持つ人に眺めて頂き、考えを深めて頂けたらと思います。#TPP

2013-06-08 08:05:10
SeriousTom @SeriousTom1

世界のグローバル化は不可避、日本は輸出主導で経済成長するべき。 そんな主張に関して、一考を要するのが現在の世界情勢である。 過去の歴史から、グローバル化、日本の輸出主導の論を考える時、 避けて通れないのが、ブレトン・ウッズ体制である。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:05:08
SeriousTom @SeriousTom1

ブレトン・ウッズ体制とは、第二次世界大戦前の国際的な資本移動(グローバル化)が雇用の不安定化をもたらした、という反省から生まれた体制である。 この体制の下、国際的な資本移動は制限され、各国政府が雇用の安定化を担うようになった。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:10:13
SeriousTom @SeriousTom1

このブレトン・ウッズ体制(1950~1973)という特殊な状況にて、日本の輸出主導政策は非常に上手くいった。 何故なら日本はまだ物価は安く、輸出産業の成長が日本人の所得増加に繋がったからである。 欧米も東西冷戦の為輸出品を受け入れ同盟国の経済成長を許容した。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:15:11
SeriousTom @SeriousTom1

しかし日本の安価で高品質な輸出品により、米国産業の労働環境・経済悪化を招いた。 また、ベトナム戦争の失敗などがあり、米国の国際収支赤字が大幅に増大し、ブレトン・ウッズ体制は維持不可能となる。 つまり、日本の輸出が米国経済にダメージを与えた事も体制崩壊の遠因 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:20:06
SeriousTom @SeriousTom1

更に1970年代から始まった、オイルショックが原因となって、インフレと不況が同時に進行する状況、即ちスタグフレーションを発生させてしまう。 このスタグフレーションを解決出来ない事から、ブレトン・ウッズ体制の政策基盤、ケインズ経済学は批判の十字砲火を浴びる #OpQA #TPP

2013-06-08 08:25:03
SeriousTom @SeriousTom1

1980年代以降に、ブレトン・ウッズ体制から代わったのは、ワシントン・コンセンサス体制である。 ワシントン・コンセンサス体制では、フリードマンの新自由主義的な思想をベースにし、完全雇用よりも物価の安定を優先的な課題とし、資本の移動が再び認められる様になった。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:30:59
SeriousTom @SeriousTom1

しかしながら、ブレトン・ウッズ体制の方がワシントン・コンセンサス体制よりも世界経済の成長率は良かった。 何故なら、ブレトン・ウッズ体制の方がグローバルな資本の移動を制限し、各国が雇用の安定に努めたので、その中で投資やイノベーションが活発に実施された為である。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:35:03
SeriousTom @SeriousTom1

一方、ワシントン・コンセンサス体制では、国際的な資本移動の自由化が進められ、WTOによる工業、農業、サービスの規制緩和が進められた。 しかし、この体制では逆に世界経済の成長率は低下してしまった。雇用などの市場変動のリスクの高さが投資を阻害したからである。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:40:04
SeriousTom @SeriousTom1

ワシントン・コンセンサス体制下、過度な資本移動自由化や金融商品グローバル化が、アジア通貨危機やリーマンショックを導いたのは記憶に新しい。 上記失敗を目の当たりにしながら、更なるグローバル化である関税と非関税障壁を撤廃し資本移動を促進するTPPなど論外である。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:45:04
SeriousTom @SeriousTom1

ワシントン・コンセンサス体制からの舵取りは、現在の我々の選択である。 今までの話しを踏まえると、「グローバル化は不可避」などという言葉は完全なプロパガンダである。 それは資本移動が活発な第二次世界大戦前の状態に戻るだけで、雇用の不安定化を促進させる。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:50:04
SeriousTom @SeriousTom1

更に言えば、リーマン・ショックで米国の住宅バブルが弾けた今、世界経済をドライブ出来る主体はない。つまりアジアの成長の源泉であった米国の借金生活は既に破綻しているのである。現在この米国の経常収支赤字の是正、即ちグローバル・インバランスの是正が求められている。 #OpQA #TPP

2013-06-08 08:55:03
SeriousTom @SeriousTom1

即ち輸出主導の政策は、グローバル・インバランスの是正に反する行為なのである。ブレトン・ウッズ体制崩壊の原因となった輸出超過の愚を繰り返してはならない。日本は先ずデフレ脱却し、内需主導で経済を復活させるべきである。その後米国の輸出を受け入れる事で世界にも貢献。 #OpQA #TPP

2013-06-08 09:04:44
SeriousTom @SeriousTom1

日米の健全な経済復活の道、それが日本のデフレ脱却、及び米国の輸出を受け入れるグローバル・インバランスの是正である。その日本のデフレ脱却を完全破壊するだけでなく、日本の国柄を喪失するTPPの実施など言語道断なのである。世界は再びブレトン・ウッズ的な体制を希求 。#OpQA #TPP

2013-06-08 09:05:05

マーフィーさんの補足ツイートを追加させて頂きました。

マーフィー @nagahirogolf

@SeriousTom1 補足。ジョン・メイナード・ケインズは金利が高すぎると恐慌が起きると考え、のび~(池田信夫氏)ら新植民地主義者の好きなフリードリヒ・ハイエクは金利が低いと不況になると考えた。当初、ケインズは、マイナス利子率の国際精算同盟『バンコール』を提案した。(続く)

2013-08-03 01:11:45
マーフィー @nagahirogolf

@SeriousTom1 このシステムでは、黒字諸国は国際通貨『バンコール』建て残高にマイナス利子率が課され、そのことで対外交易を加速させながら国際収支の均衡維持を図る画期的なものだった。(続く)

2013-08-03 01:12:30
マーフィー @nagahirogolf

@SeriousTom1 しかし、この案は、世界中の金の7割を集めるほどに強大となったアメリカ代表の財務官のハリー・デクスター・ホワイト(国際金融資本の手先)の提案に敗れた。

2013-08-03 01:13:47
マーフィー @nagahirogolf

@SeriousTom1 ケインズは、後年「未来の社会はマルクスよりもゲゼルに多くを学ぶだろう」と書いている。減額するスタンプ貨幣を提案したセルジオ・ゲゼル(Silvio Gesell)の『自然的経済秩序』は、こちらから。 http://t.co/R4v2kM5DWH

2013-08-03 01:14:27
マーフィー @nagahirogolf

@SeriousTom1 ゲゼルの主張を理解すれば、忠実な国際金融資本の僕、カール・マルクスの『資本論』が最初から道を踏み外し、欺瞞に満ちたものであったことがよく分る。

2013-08-03 01:15:15