風邪をひく生き物と、ひかない生き物

シモジ @simoji

@honeyB_B 唐突な質問で恐縮ですが、無脊椎動物や爬虫類などが風邪をひくことはあるのでしょうか？犬ネコ猿などは人間の様に風邪をひくと聞いたことがあるのですが、風邪をひかない生き物がいるとしたら、その差はどこからくるのでしょうか。

@honeyB_B

@simoji 爬虫類には風邪はあります。無脊椎動物には、ない…かなあ。ちょっと長い話になるんで、少しずつツイートしますね。

@honeyB_B

@simoji さんから質問された『風邪って動物は罹るのか？罹るとしたらどこからどこまで罹るのか？』について考えてみました。実はワタシ、こんなに真剣に風邪について考えたことなかったなｗ　獣医クラスタの方、勘違いなどあったら指摘してやってくだせ。

@honeyB_B

.@simoji 一般的に『風邪』といわれている病気は、原因となる細菌・ウイルスなどの微生物の種類によって、実はいろいろ違います。ご存じかもしれませんが、風邪とは『熱・せき・鼻水』などの症状一般を指している言葉で、単一の原因は持っていません。

@honeyB_B

.@simoji 犬猫のいわゆる風邪も、似たようなものです。本当は『風邪』という病気はなくて、『ケンネルコフ』だとか『猫カリシウイルス感染症』といった感じです。風邪の原因となった微生物で体が弱ると、さらに尻馬にのって追撃する微生物がいて複合感染を起こしたりするので、わけわからん。

@honeyB_B

.@simoji で、この場合の風邪は人間にはうつりません。人間も、同じ種類のウイルスによって風邪をひくことはあるのですが、ウイルスだの細菌だのは意外により好みが激しかったりして、猫に病気を起こすウイルスと人間に病気を起こすウイルスは、仲間でありながら別物、ということになります。

@honeyB_B

.@simoji たとえて言えば、微生物と動物は、鍵と鍵穴みたいな関係です。微生物どうしは非常に似ているけれど、感染する動物は別。マンションのお隣の部屋の鍵では、うちのドアは開けられない、みたいなもんですな。

@honeyB_B

.@simoji 風邪とはちょっと違いますが、インフルエンザ。あれは、豚・鶏・人間に対して、同じウイルスが感染することがあります。鳥ー豚ー人間、のサイクルについて、ちょっとだけ説明します。鳥のインフルエンザウイルスは、本来、人間がかかるようなもんでは（めったに）ありません。

@honeyB_B

.@simoji しかし、鳥のインフルエンザは豚にうつります。豚の体内で変異が起こったりして、ウイルスは『人間にも感染できる形』にクラスチェンジ。豚が、鳥と人間の仲立ちをしちゃってるというわけ。…卑近な喩えを用いれば、『つきあう男を徐々にレベルアップ』か？

@honeyB_B

.@simoji 話が逸れましたがｗ　まあ、そんな感じで、ふつうは、人間の病気は人間だけ、動物の病気は動物だけで回されます。猿と人間なんかは近いので、お互いに同じ風邪にかかっちゃったりもします。

@honeyB_B

.@simoji で、爬虫類なんですが…これは『風邪のような症状はある、あるいは、風邪と我々が呼んでいる症状はある』らしいです。しかし、哺乳類の風邪とちがって、爬虫類は咳ができませんから、症状として見えるのは、粘液がやたら鼻と目から出る、発熱、といったものです。

@honeyB_B

.@simoji 両生類は…ちょっとここで定義に戻りますが、風邪とは『ある一定の症状を出す病気の総称』なんですよね。医学的にいえば、どうやら風邪は『上部気道炎』を主訴とする病気のことらしい。そこで両生類の上部気道を考えてみますと…

@honeyB_B

.@simoji …わからん。┐(´ー｀)┌　いやすみません、ちょっと調べてはみたのですが、両生類に多い病気として今のトレンドがわかっただけで、風邪みたいな症状があるかどうかはわかりませんでした！すみません。開業獣医さんで、両生類を診る方、いらっしゃいましたら教えてください。

@honeyB_B

.@simoji で、無脊椎動物ですが、これ、そもそも、上部気道がどこなんだかわからないｗｗ　ウニの上部気道ってのもどこからどこまでなんだかよーわからんですし、アゲハ蝶の気道は横っ腹にあるし、いやはや。これに関しては、『ない…かなあ』と、私は思います。

@honeyB_B

.@simoji 風邪を引き起こす菌以前の問題で、風邪の症状が出るべき場所が無い。そこで、私は、無脊椎動物に風邪は無い、魚にもない、両生類はわかんない、としたいと思います。なんか求めてる解答とずれてたら教えてください！

シモジ @simoji

@honeyB_B 大変丁寧なご説明、ありがとうございます！風邪をどの様に定義するかによって、その動物が風邪をひくか、ひかないかが変わってくるのですね。そして風邪の定義には通常、症状とその場所が含まれるので、人間から遠すぎる蝶々やウニには風邪の定義を満たす現象は発生し得ないという

シモジ @simoji

@honeyB_B という理解をしています。例えば仮に、風邪を「何らかのウイルスや細菌の感染による症状」と定義するなら、全ての生命に当てはまりそうだが、風邪は通常はクシャミや鼻水を伴う物として定義されるのでそうはならない。

シモジ @simoji

@honeyB_B また、そもそも人間と動物の風邪は、原因となる病原体がことなる場合が多いので、厳密に言えば違う病気とも言える。そういう意味では「人間の風邪」をひくのは基本的には人間だけである。

@honeyB_B

@simoji そうそう、そういうことです。風邪の症状を出すべき器官がないじゃん、と。蜜蜂にも細菌感染による病気はありますし、伝染病と言うなら、ほぼ全ての生き物に対して存在します。しかし、風邪となると、ちょっとウニにあるかは言い難い。

シモジ @simoji

@honeyB_B つまり、風邪、という言葉が科学的に厳密に定義された物ではないため、「風邪をひく動物と、ひかない動物の違いは何か？」という問いに対しては明確な回答をするのは難しい。なぜならば問い自体が非常に曖昧だからである。

シモジ @simoji

@honeyB_B 先生に説明しただいて自分なりに理解した事を記述してみました。間違いなどありましたら、教えて頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。

@honeyB_B

@simoji そういうことになるかな？同じ風邪も引けないほどに違う生き物なんですよね。同じ菌に感染することもありますが、片方では症状が出なかったりもしますし。（例；O157は牛にはふつうに腸内細菌）

@honeyB_B

@simoji せ、先生はやめてくれええ！ｗｗ　ぼかーそんな大層なものではないよ！間違うし。なんかウニの気管ってどうなの？とか考えてけっこう楽しかったです。またよろしくです！

シモジ @simoji

@honeyB_B はい、またよろしくお願いします。