ATB短篇を淡々と語る

AKB総選挙の日に、ミステリ短篇のATB(オールタイムベスト)を淡々と語りました。
31
松井和翠 @WasuiMatui2014

じゃあ淡々とATBについて語っていくか

2013-06-08 20:59:32
松井和翠 @WasuiMatui2014

96 サセックスの吸血鬼 アーサー・コナン・ドイル 1924 97 三角関係 ジェフリー・ディーヴァー 1999 98 二十年後 オー・ヘンリー 1906 99 盲点 サキ 1914 100 負け犬にねぐらはない 多岐川恭 1984

2013-06-08 21:29:52
松井和翠 @WasuiMatui2014

100の多岐川恭はもっと面白いのあるんだけど(『落ちる』の諸短篇とか「蝋燭を持つ犬」「一人が残る」等)、「負け犬」の強烈すぎるオチが忘れられないので。

2013-06-08 21:33:46
松井和翠 @WasuiMatui2014

98、99はレジェンド枠みたいなもんです。困ったらとりあえず入れとけ、っていう。

2013-06-08 21:34:49
松井和翠 @WasuiMatui2014

96もまあそうか。「赤髪連盟」でもいいわけですけど。ホームズ自身をつかったミスディレクトが巧いので。

2013-06-08 21:36:34
松井和翠 @WasuiMatui2014

97は前回から大分落としたけども、巧いことには変わらないので。ただサービスし過ぎなんだよなぁ。“モー”の説明とかしなくていいのに、と思ってしまう。

2013-06-08 21:38:38
松井和翠 @WasuiMatui2014

91 ブランディングス城を襲う無法の嵐 P・G・ウッドハウス 1937 92 不義士志願 高木彬光 1972 93 ニューメキシコの月 恩田陸 1996 94 敵 シャーロット・アームストロング 1950 95 乙女 ピーター・ディキンスン 1988

2013-06-08 21:40:12
松井和翠 @WasuiMatui2014

95は最近読んだ『魔術師マーリンの夢』から。すぐれた人狼ミステリ。こういう叶わぬ恋みたいな話に弱い。94は一匹の犬の死が残酷な真相を引きずり出す。

2013-06-08 21:43:15
松井和翠 @WasuiMatui2014

安楽椅子探偵ものは93のように人間心理に踏み込んでいかないと面白みが出ないと思う。自分がそういう嗜好をもっているからだろうか。

2013-06-08 21:45:05
松井和翠 @WasuiMatui2014

92は忠臣蔵余話。「妖婦の宿」よりこちらを採るなぁ。しかし、山風はこっからさらに一歩進めた短篇を書いてるんだよなぁ。ホント怪物やでぇ。

2013-06-08 21:46:33
松井和翠 @WasuiMatui2014

91は巨匠ウッドハウスの中編。もちろん殺人なんかは起きないが、終始抱腹絶倒の展開で流石と思わされる。ホントなら50本くらいにいれてもいいんだけど、ちょっとこの位置で我慢してもらうか。

2013-06-08 21:48:47
松井和翠 @WasuiMatui2014

86 落石 狩久 1951 87 狐者異 京極夏彦 1999 88 そして鳥は歌い続ける クレイグ・ライス 1952 89 反重力ビリヤード アイザック・アシモフ 1967 90 ママの春 ジェイムズ・ヤッフェ 1954

2013-06-08 21:51:14
松井和翠 @WasuiMatui2014

90も93と同じ。被害者心理への踏み込みが素晴らしい。ブロンクスのママシリーズは安定しているのでむしろ1本というのが難しい。

2013-06-08 21:52:46
松井和翠 @WasuiMatui2014

アシモフミステリはどうも機知が勝ちすぎて今一歩胸に迫ってくるものがないのが個人的には気になるのだけれど、89は対決のかたちに絞っていて、非常に良い。『アシモフのミステリ世界』所収。

2013-06-08 21:55:20
松井和翠 @WasuiMatui2014

ライスはあんまり細かいプロットに目が届く作家じゃないので、時たまストーリーが破たんしているときがあるのだけれど、88はそれがいい方向に作用していて、真相がジャグリングみたいみくるくる変転していくさまが楽しい。男が女を見る目より、女が女を見る目の方がはるかに厳しいということがわかる

2013-06-08 21:59:06
松井和翠 @WasuiMatui2014

「巷説百物語」は「なめくじ長屋」の正統な後継者(ということは「半七」の後継者でもある)としてもっと注目されてよいと思う。87など正統なパズラーとして出色の出来だと思うのだが。

2013-06-08 22:01:09
松井和翠 @WasuiMatui2014

86は「好きなんだもん、しょうがないよ」枠。

2013-06-08 22:01:44
松井和翠 @WasuiMatui2014

81 夜から来た女 梶龍雄 1983 82 可哀相な姉 渡辺温 1927 83 道化の町 ジェイムズ・パウエル 1989 84 イカロスの翼 堀晃 1970 85 スイスにて ローラン・トポール 1964

2013-06-08 22:07:23
松井和翠 @WasuiMatui2014

トポールの短篇はモンティ・パイソンが好きな人にはマスト・アイテムと言えるだろう。ブラックユーモアがきいていて、残酷だが残虐さは感じさせない。彼の短篇だとやはり85になってしまうか。とんでもないアイディアなのに、サクッと書いてしまうあたりが、もったいない。

2013-06-08 22:10:12
松井和翠 @WasuiMatui2014

84は「魅力的な謎があり、合理的な解決がある」ので完璧にミステリ。なにより、地球上で当然とも言える法則で謎が解決されるのが爽快だ。私見では日本のSFで『星を継ぐもの』の読み味にいちばん近い作品。

2013-06-08 22:12:41
松井和翠 @WasuiMatui2014

83は謎ときどうこうよりも、探偵役のポゾ警部の哀愁にあふれた姿が印象深い。突飛なかたちをとることによって、人間の普遍的な哀しみがより深く心に響く(様な気がする)

2013-06-08 22:15:01
松井和翠 @WasuiMatui2014

82はレジェンド。読んでない人はすぐ青空文庫にいけ。

2013-06-08 22:15:42
松井和翠 @WasuiMatui2014

81はミーがラブしちゃってるカジタツなのダ。パズラーのお手本みたいな作品。@ワンダーで『灰色の季節』を回収しておかなかったのが悔やまれる。

2013-06-08 22:17:53
松井和翠 @WasuiMatui2014

76 新幹線ジャック 山村美紗 1978 77 地下街 中井英夫 1970 78 水中眼鏡の女 逢坂剛 1986 79 遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる 麻耶雄嵩 1992 80 春の雪解 岡本綺堂 1918

2013-06-08 22:19:42
1 ・・ 9 次へ