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群馬県は昔から養蚕が盛んだった。群馬県の小中学校を卒業した人なら90%以上が暗記していると言われる「上毛かるた」にも、いくつか取り上げられている。
2013-06-13 12:06:56上毛かるた
養蚕のお手伝い
そのせいか、毛虫や芋虫の苦手な私も、蚕だけは苦手にしていなかった。虫を触るのは以ての外、の私も、蚕だけは触れるしつまみ上げられるし手の上を這わせても平気だった。
2013-06-13 12:11:23父の実家では、普段は農機具やトラックの置き場になっている10m×20mほどの広さのバラックが、養蚕の時期にはすべて蚕を飼育するための函で埋まる。そこへ、桑畑から切ってきた、たくさんの葉を付けた桑の枝を、隙間なく載せていく。さらに蚕が函から外に出ないよう、上から網をかける。
2013-06-13 12:11:57(地方によっては、枝ごとではなく枝から葉だけを切り取って蚕に与えることもあるらしい。私の田舎では、根本から切り取った桑を枝ごと与えていた)
2013-06-13 12:12:46バラックいっぱいの蚕が一斉に桑の葉を食べると、雨が叩きつけるかのような音がバラック中に響きわたる。中にいると、本当に外で土砂降りの雨が降っているかのよう。
2013-06-13 12:13:30蚕は桑の葉しか食べない。そして、桑の葉が濡れていると死んでしまう。桑畑から採ってきた桑の葉は、長期間は置いておけない。だから、晴れた日には桑畑まで出かけていって、軽トラック一杯に刈り取った桑の枝を積んでくる。
2013-06-13 12:14:07(雨の日はどうしていたんだろう・・・?そういえば、雨の日に手伝いにいった記憶はない・・・絶食かな?それとも、一日くらいは保存しておいた桑を与えていたんだろうか・・・?)
2013-06-13 12:14:47蚕が葉を食べた後に残った桑の枝は、回収して捨てる。そしてまた、新しい桑の枝を補充する。繭を作るようになるまで、一日数回、これを繰り返す。
2013-06-13 12:15:23桑の葉を食べてまるまると太った蚕が四度目の眠を終えた後、函に予め敷いてあった青い網を使って 蚕を母屋の二階へと運び上げ、まとめて別の箱に入れる。
2013-06-13 12:16:00母屋には、縦1m×横1m×幅2mほどの大枠が用意してある。枠は縦1m×横1m×幅2cmほどの小枠を2cmほどの間隔を開けて束ねたもので、内側は仕切りで2cm×2cmほどの升目に分けられている。(升目はもう少し大きかったかも)
2013-06-13 12:17:52ここに、縦10cm×横10cm×幅2mほどの横に長い金属製の桶(桶・・・でいいのか?)を使って箱から蚕をすくい取り、重さを量って大枠にざらざらと流し込む。蚕は“お蚕様”と呼ばれて大事にされる、というが、そうとは思えない粗雑な扱い(^^)
2013-06-13 12:18:33蚕を流し込んだ大枠は天井から針金で三段重ねで吊り下げる。蚕たちは一匹ずつ小枠の升目内に収まり、そこで口から糸を吐き、楕円体の繭を作って中で蛹になる。
2013-06-13 12:19:10このあと、繭は製糸工場へと運ばれ、そこで熱湯にかけられて繭の糸をほぐされ、数本を束ねて生糸に紡がれる。熱湯にかけられた蛹状態の蚕は羽化することなくその生涯を終えることになる・・・合掌。
2013-06-13 12:20:37