エル・パーク仙台での「捏造!従軍慰安婦」展開催の問題

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nos @unspiritualized

仙台市のエル・パーク仙台で本日「捏造!従軍慰安婦」展なるものが開催された件について、思う処を述べる。この展示そのものは、おもに中山成彬の主張に基づいた、リヴィジョニズム(歴史の捏造)に他ならない。史実を歪め、そしてなにより、被害者の尊厳を損なう許しがたい内容である。

2013-06-15 21:48:24
nos @unspiritualized

「捏造!従軍慰安婦」展はすでに他所でも公共施設で展示されてきた。これ自体が看過しがたい事態だ。本日のエル・パーク仙台のケースは、同じ公益財団法人である山形県生涯学習センターが開催を断ったこと、また当施設が仙台市の男女共同参画推進センターを指定管理者とすることで、特に一考を要する。

2013-06-15 21:55:21
nos @unspiritualized

同展の開催について、施設の管理・運営者である仙台市男女共同参画推進センターに電話で事実関係を問い、抗議した。担当者の返答は、施設については市より委託されているもので、条例に基づき、市民への貸し出しは行わざるをえない、自分たちにはどうすることもできない、というものだった。

2013-06-15 21:59:39
nos @unspiritualized

仙台市男女共同参画推進センターの担当者にはどの条例にどのように基づいているかの知識はなかった。それ以上に問題なのは、同センターは市ではなく公益財団法人仙台市男女共同参画財団により管理・運営を任されているにもかかわらず、自らも、また財団についても、自主・自立の感覚が全くないことだ。

2013-06-15 22:03:28
nos @unspiritualized

言い添えておけば、男女共同参画推進センターの担当者は、個人的には残念だ、心苦しい、とさかんに訴えてはいた。

2013-06-15 22:04:28
nos @unspiritualized

そこで、なぜこの件が問題なのかを改めて丁寧に説明した。例えば「女性を差別すべきだ」という趣旨の展示を許容すべきか。協賛している在特会はマイノリティーを「虐殺する」と主張しているが、そんな趣旨の展示を許容すべきか。要は、表現の自由を、公共性において、どうとらえるかということだ。

2013-06-15 22:08:47
nos @unspiritualized

さらに、従軍慰安婦の問題が、なによりまず女性差別の問題であることを伝えた。同展は、その問題をスルーし、むしろセカンドレイプとして被害者の女性の尊厳を踏みにじるものであること、そのことは世界中で非難されていること、それを男女共同参画推進センターで展示することの致命性を伝えた。

2013-06-15 22:11:39
nos @unspiritualized

次に仙台市の男女共同参画推進課に抗議した。ここでの対応は想像を絶するひどいものだった。担当者の見解は、会場を市民に貸すだけのことである、の一点張り。在特会については「協賛にすぎない」。複数の抗議を受けてパターンを作ったのだろうが、少し突っ込めば「それはそうですが…」と黙るばかり。

2013-06-15 22:17:48
nos @unspiritualized

センターにも、市にも、何が問題なのかを理解させ、上申させるとともに、なによりも彼ら自身がこれを機に公共性とは何かを改めて議論し理解を深め一定のルール作りに動かねば、標榜する「男女共同参画」という理念そのものが瓦解するというところまでは納得させた。ここで重要なのが公共性という概念。

2013-06-15 22:23:36
nos @unspiritualized

例えば、NHKは独立行政法人であるが、その財源は受信料であり、きわめて公共性の高い組織である。もしも、彼らが、公共性とは電波の枠だけで、放送内容はどんな見解でも垂れ流していいとしたら、公共性は担保されるだろうか?否。破壊される。故に、徹底して不偏不党、自主自立が求められる訳だ。

2013-06-15 22:26:20
nos @unspiritualized

公共施設、なかんずく男女の平等な社会参画を理念とする公共的な組織であれば、己の公共性の意味についての掘り下げと、それを守るための自主自立は最低限必須。その見識とルール作りが、仙台においては、同センターと市の両者に決定的に欠けていたのである。それが、汚辱の事態を招いた。

2013-06-15 22:28:46
nos @unspiritualized

そして、そのような脆弱で恣意的な公共性をよしとしているのが、まさに私たちなのである。今回の従軍慰安婦の展示はもちろん、現状のあらゆる問題には、公共性についての思考の貧しさがついて回っている。

2013-06-15 22:32:22

会場で配付された資料