『#TPP 黒い条約』についてのつぶやき

本の目次順に整理。<目次> 第一章 世界の構造変化とアメリカの新たな戦略――中野剛志 第二章 米国主導の「日本改造計画」四半世紀――関岡英之 第三章 国家主権を脅かすISD条項の恐怖――岩月浩二 第四章 TPPは金融サービスが「本丸」だ――東谷 暁 続きを読む
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HEAT @HEAT2009

続き。中野「そのことは、2013年4月12日に日米両国で合意されたTPP交渉参加に向けての事前協議の結果を見れば火を見るより明らかであろう。USTRによる事前協議結果の報告によると、日本側は、現在のTPP交渉参加国がすでに交渉した基準を受け入れることを約束させられただけではない」

2013-06-13 18:57:48
HEAT @HEAT2009

続き。中野剛志「TPP交渉と並行して、日米間で非関税障壁を協議する場を設けることにも合意させられているのである。その非関税障壁には、保険分野、投資のルール、知的財産権、政府調達、競争政策、宅配便、食品の安全基準、自動車の規制・諸基準やエコカー支援や流通など、極めて広範囲に」

2013-06-13 18:58:00
HEAT @HEAT2009

続き。中野剛志「わたっている。TPP交渉においても、多分野にわたる非関税障壁が議論の対象となるというのに、周到なアメリカは、さらに加えて、日本の非関税障壁を改廃させようとしているのである」。 

2013-06-13 18:58:13
HEAT @HEAT2009

続き。中野剛志「しかも、『その協議の結果はTPP交渉におけるアメリカと日本の二国間における最終二国間市場アクセス包括協定における強制的約束として含まれる』とある。この協議で、アメリカの要望を受け入れて、国内制度を改廃した場合、それは法的拘束力をもつのである」。 

2013-06-13 18:58:30
HEAT @HEAT2009

続き。中野剛志「つまり、もし、その国内制度の改廃日本国民に大きな不利益をもたらすものとなってもアメリカの同意なしには、是正できなくなるかもしれないのだ。さらに、日本は、アメリカの自動車関税の撤廃延期をめぐって、米韓FTA以上にアメリカに有利な条件で合意させられている」。 

2013-06-13 18:58:50
HEAT @HEAT2009

続き。中野剛志「日本は、ここまで譲歩を重ねながら、その代償として、いったい何を得たのだろうか。農産品の保護だろうか。いや、違う。アメリカ政府によるTPP交渉参加の同意だけである」。~P46。 

2013-06-13 18:59:04
HEAT @HEAT2009

『TPP 黒い条約』P52。中野剛志「アメリカが中国との共存・協力を目指している以上、TPPもまた、日本の一部の保守系論者が期待しているような中国包囲網ではあり得ない。そもそもアメリカには、中国を封じ込める意志はなく、その能力すら疑わしい」。 

2013-06-13 19:01:57
HEAT @HEAT2009

『TPP 黒い条約』P54。中野剛志「TPPが日本の安全保障に資するとするならば、それは中国が参加することにあるのであって、中国を包囲することではない。少なくとも日米両政府はそう考えているのである」。

2013-06-13 19:03:11
HEAT @HEAT2009

続き。中野剛志「日本政府がTPPによって中国を包囲するつもりであるならば、他方で日中韓FTAを進めていることが理解不可能となってしまうだろう」。P56「中国が参加しないのであれば、TPPによる経済連携が日本の安全保障やアジア太平洋地域の安定に寄与することもありえない」。

2013-06-13 19:03:48
HEAT @HEAT2009

『TPP 黒い条約』P54。中野剛志「要するに、アメリカのTPP戦略は、完全に破綻しているのである。…他国を収奪して自国の雇用を確保しなければならないほど国力が低下したアメリカには、各国が互恵的な利益を得られる公平な国際経済秩序を構築する能力は、もはやないということである」。

2013-06-13 19:04:47
HEAT @HEAT2009

『TPP 黒い条約』P57。中野剛志「日本がTPPに参加して経済的利益を差し出したとしても、アメリカが、それを理由に尖閣諸島を中国の侵略から守るために犠牲を払うようなことはあり得ない。領土の防衛は、自国の防衛力の強化によって対処するしかないのである」。

2013-06-13 19:05:20
HEAT @HEAT2009

『TPP黒い条約』P57。中野「TPPに安全保障上の意義がないのであれば、日本がこれに参加することの意味は、単にスティグリッツの言うアメリカの利益集団による管理貿易協定の管理下に置かれ、一部の企業や投資家都合のよいように、日本の経済社会を改造させられるということでしかなくなる

2013-06-13 19:07:31
HEAT @HEAT2009

続き。中野剛志「しかもTPPは、アメリカの雇用を増やし、アメリカの経済力を回復させることにも失敗するだろう。…それゆえ、アメリカの輸出が伸びても、その恩恵を被るのは一部の資本家と高学歴者だけであって、一般国民には裨益しない」。

2013-06-13 19:08:00
HEAT @HEAT2009

続き。中野剛志「むしろ、アメリカの格差という社会矛盾をいっそう拡大するだけに終わる。スティグリッツが指摘するように、TPPは日本だけでなく、アメリカの『国民』にも不利益をもたらすものなのだ」。

2013-06-13 19:08:11
HEAT @HEAT2009

『TPP黒い条約』関岡英之第二次安倍政権が、戦後最も対米追従的だった小泉政権の路線を忠実に踏襲しようとしていることは明白だ」。

2013-06-13 21:27:22
sin_o8 @pennatsiut

①米国は、積年の通商交渉にもかかわらず対日貿易赤字が一向に改善されない事態に業を煮やし、日本の経済・社会構造そのものを米国にとって都合のいいものに改造するという禁じ手に舵を切った。その後の年次改革要望書から現下のTPPにいたる日本改造の歴史は、「日米構造協議」を嚆矢としている。

2013-06-16 21:30:00
sin_o8 @pennatsiut

②当時ジャパン・バッシングの急先鋒の一人であったジェームズ・ファローズは「叫ぶのをやめて、ルールを変えよう」と提案した。オバマ政権がTPPに託した最大の戦略目標とされる「米国の、米国による、米国のためのルールメイキング」という構想は、日米構造協議にその萌芽を認めることができる。

2013-06-16 21:30:39
sin_o8 @pennatsiut

③「日米構造協議」は、米国が日本の内政に踏み込み、日本の法律や制度を米国にとって都合のいいように「改革」させることに成功した最初のフレームワークであった。中でも日本の経済社会に甚大な影響を及ぼしたのは大規模小売店舗規制法の改正である。『TPP 黒い条約』 #TPP #seiji

2013-06-16 21:31:00
sin_o8 @pennatsiut

①米国の関心はすでに90年代において、物品からサービス分野へと重点シフトしていた。そして物品の関税に相当するのが、サービス分野では規制や制度などの「非関税障壁」であり、それらを撤廃させることこそ、米国が日本に「改革」を要望する最大の動機なのである。

2013-06-16 22:12:25
sin_o8 @pennatsiut

②さらに見逃せないのは「分野的横断テーマ」で、「競争政策」「商法・司法制度」「行政慣行」「通商」「民営化」などである。競争政策とは俗に経済憲法と言われる独裁禁止法のことで、商法は言うまでもなく六法のひとつ、日本という国家の基本法だ。さらに司法制度や行政慣行が対象となっている。

2013-06-16 22:12:47
sin_o8 @pennatsiut

③つまり、「年次改革要望書」における「分野横断的テーマ」は、個別の産業分野にとどまらず、日本の経済・社会全般にかかわるばかりか、立法・行政・司法の三権、つまり国家の主権の領域にまで及んでいたのだ。事の重大性は、強調してもしきれない。 #TPP #seiji

2013-06-16 22:13:32
sin_o8 @pennatsiut

④「年次改革要望書」は単なる役人の作文ではない。米国の要望事項は、日本政府の担当官庁に切り分けられ、法改正や規制緩和など、政策として実現されてきた。たとえば、「競争政策」に関する要望は、小泉政権時代に独禁法の大改正として実現している。

2013-06-16 22:14:03
sin_o8 @pennatsiut

⑤「商法」に関する要望は、やはり小泉政権下で商法改正や会社法の制定という形で実現した。「司法制度」に関する米国の要望は、これまた小泉政権下で断行された司法制度改革によって実現、「民営化」はもちろん郵政民営化のことで、「構造改革の本丸」として小泉政権最大の業績とされている。

2013-06-16 22:14:34
sin_o8 @pennatsiut

⑥米国が年次改革要望書で突きつけてきた要望は、日本の歴代政権で現実の政策として実現されてきたが、中でも五年五ヶ月という戦後三番目の長期政権を誇った小泉政権こそ、年次改革要望書に盛り込まれた積年の課題を一挙に消化した、最も米国に忠実に貢献した政権だったのである。『TPP黒い条約』

2013-06-16 22:15:36
sin_o8 @pennatsiut

①日本人は、「改革」という魔語に弱い。改革は善であり「改革派」は正義の味方、改革に反対する輩は既得権益にしがみつく守旧派・抵抗勢力だというステレオタイプの発想がいまだにまかり通っている。改革すること自体を否定するつもりはない。問題はその内容だ。 #TPP #seiji

2013-06-17 14:11:03