アベノミクスはブーメランとなり日本に刺さる毒矢-バブルで内需不振は打開できない(二宮厚美神戸大名誉教授インタビュー)

二宮厚美神戸大名誉教授にインタビューしました。
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国公一般 @kokkoippan

アベノミクスをどうみるか? 二宮厚美神戸大名誉教授にインタビュー。その要旨を紹介◆アベノミクスの第1の矢は、量的金融緩和政策です。この矢は、結論から言うと、デフレ不況打開の的に届かないで途中で落ちてしまいます。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:01:30
国公一般 @kokkoippan

日銀の量的金融緩和政策にデフレ不況そのものを打開する力はありません。かつての白川日銀総裁自身が、いくら量的金融緩和政策でカネをバラまいても、不況を打開することはできないと繰り返し言ってきたことでもあります。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:05:14
国公一般 @kokkoippan

世間に出回る通貨の源泉=マネタリーベースそのものは、銀行が保有している各種債券を日銀が買えばその債券が現金に転化するわけですから増えます。それを量的金融緩和政策といって、現在までもう十数年間、基本的に日銀が行ってきました。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:11:04
国公一般 @kokkoippan

個人が銀行からお金を引き出そうと思ったら住宅ローンを組まなければいけない。企業が銀行から引出そうと思ったら融資を申し込むか銀行自身が企業に対する投資活動をやる。こうして世間に出回っている現実の通貨の量が増えることになります http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:13:41
国公一般 @kokkoippan

日銀はマネタリーベースを増やして、銀行までの資金量は増やすことはできるけれども、そこから先、個人や企業の世間に出回るお金は操作できないわけです。それは、その時々の市場の景気動向が決めます。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:15:04
国公一般 @kokkoippan

景気が良くなったら多くの人々が銀行から融資を引出したり個人も銀行からお金を借りたりして住宅を買ったり商売を広げたりする。世間の流通通貨量=マネーストックの量が増えるかどうかは、景気動向そのものが決めるわけです。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:17:14
国公一般 @kokkoippan

アベノミクスは、この景気動向そのものを日銀が決められるかのように錯覚しています。日銀が銀行までの資金量を増やせば世間に流通する通貨量も増えると考えているのですが、景気動向そのものが通貨量を決める出発点です。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:18:30
国公一般 @kokkoippan

景気動向より日銀の資金量を先にもってきてもダメですから、私は皮肉を込めて「アベノミクス」は「アベコベミクス」というのが正体だと言っています。「アベコベミクス」では、世間に流通する通貨量は増えません。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:20:38
国公一般 @kokkoippan

日銀が量的金融緩和政策を進めて銀行が保有している国債をバンバン買えば、銀行にはたくさんお金が溜まります。ところが、一般の市場にはお金が流れません。だから物価も上がらなければ景気も良くならない。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:21:36
国公一般 @kokkoippan

ですから、白川総裁時代の日銀は、いくらこれ以上金融緩和をやっても日銀には限界があるんだという正論を言ってきたわけです。ところが安倍首相は、日銀総裁の首をすげかえて無理してやらせる。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:22:42
国公一般 @kokkoippan

新たに発足した黒田日銀総裁のもとでの「従来とは次元の異なる、異次元の金融緩和政策」。問題は黒田新総裁の金融緩和政策のどこが従来と違っているかを正確におさえた報道がされていないためにアベノミクスに対する誤解が未だ絶えない点 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:27:06
国公一般 @kokkoippan

黒田日銀新総裁の異次元の金融緩和政策はどの点で新しいのか?これは大きく2つあり、1つはマネタリーベースを量的に2年間で2倍に増やすという点で、つまり銀行に「これでもか、これでもか」というくらい満腹以上の資金を与える。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:29:11
国公一般 @kokkoippan

すると、このカネを企業や個人に回すのは難しくても、銀行からあふれてしまって直接金融市場に行くのではないかというのが黒田総裁の狙いです。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:30:13
国公一般 @kokkoippan

銀行はゼロ金利のカネを持っていても何の得にもならないですし国債の利息も稼げないので、お金は利益を求め金融市場に直接流れていくのではないか。つまり金融機関が株や社債の投機マネーでカネを流すのではないかという目論みです。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:32:26
国公一般 @kokkoippan

今までなら銀行止まりだった資金の量を2倍に増やして、あふれるカネが金融市場に流れるようにする。金融市場に流れたカネが株式市場に流れれば、株のバブル化が起きます。新しい日銀の基本的なやり方は、自らバブルを促進することなのです http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:33:28
国公一般 @kokkoippan

これはやってはいけないことで、従来ならタブーの「バブル助長型の金融政策」に踏み切った。これは確かに従来とは次元が異なります。これが1点目の違いです。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:34:08
国公一般 @kokkoippan

2点目は、日銀そのものが、リスクがあって値上がり値下がりの激しい民間の証券を買い取って、自ら証券市場にテコ入れを図るという点です。たとえばETFという株式投資信託や、REIT(リート)という不動産信託などの証券です。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:34:59
国公一般 @kokkoippan

日銀は銀行を通じて証券市場に介入するのではなく、日銀そのものが長期国債を買う。また、不動産信託などのリスク資産を買って、資産価格を引き上げる。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:36:14
国公一般 @kokkoippan

そうした長期国債を買いますと、長期金利が下がります。すると各種金融資産の価格が上がるわけです。だから、そこに一種のバブルが起きることになります。これは、伝統的にはやってはいけない政策でした。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:37:05
国公一般 @kokkoippan

日銀そのものがバブルを引き起こすなんてことはとんでもないことであって米FRBがやってきた以上に悪質でリーマンショックまでのアメリカの住宅バブルや証券バブルは、銀行管轄外のヘッジファンドや各種投資ファンドで起こったからです。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:39:04
国公一般 @kokkoippan

アメリカでは、リーマンショック以前にはFRBの管轄外の金融機関が、勝手にFRBの監督から逃れて資産価格を膨張させてバブルを促進したわけです。FRBが自分でバブルを呼び起こしたわけではありません。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:39:46
国公一般 @kokkoippan

管轄外で資産価格が膨張しバブル化が進行した。これに対して「FRBは何をしていたんだ」と批判されています。ところが日銀はFRBすらやらなかった中央銀行自らが長期金利を引き下げて資産価格の膨張を図りバブル促進をやろうとしている http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:40:55
国公一般 @kokkoippan

これを黒田総裁自身が、「自分達の政策は長期金利と資産価格に影響を与える点で新しいんだ」と記者会見で説明しています。従来の金融機関に資金を供給するだけでなく、日銀そのものがバブルを促進するような方向に向かっているのです。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:41:32
国公一般 @kokkoippan

なぜそのような方向に向かったのか。それは言うまでもありません。アメリカではサブプライムローンで住宅価格が上がると、上がった住宅を担保にして一般庶民が借金して消費を進めることで、バブルのもとでの景気上昇が起きました。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:42:13
国公一般 @kokkoippan

日本でも株や不動産など資産価格が上がれば資産を持っている人達はその分所得が増えますから、いわゆるリッチな消費が伸びるわけです。それで多少とも現在の消費不振をカバーできるのではないか。 http://t.co/nXpip2FMb6

2013-06-21 12:43:40