2013年6月24日

RPGにおける映像演出の変遷について(ゼノシリーズを中心に)

贖い人( @tragicredeemer )さんによる連続ツイートまとめです。ゲームハードのスペックが向上してゆくこと、そしてそれに伴う映像表現方法の変遷とその可能性について、そしてそれがどのように作品に表われてきたか、大変興味深い話をしていたのでまとめさせていただきました。(本人よりツイートまとめ許諾済) できること、できないこと、できたもの、できなかったもの、そしてこれからのこと、ゆっくりとRPGの姿について考えるきっかけになったらいいと思います。
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前置き

永慈 @tragicredeemer

映像演出と体感型アクションゲームは両立するけど、映像演出とRPGのような思考ゲームを両立させるのは難しい それが、坂口さんや北瀬さんがHD機になって今一伸び悩み、海外のオープンワールド勢に後れを取ってしまった原因であり、ゼノブレイドで高橋さんが評価された原因でもあると思う

2013-06-21 00:43:06
永慈 @tragicredeemer

映像演出とRPGのような思考ゲームを両立させるのは難しい スクウェア時代からゼノシリーズを追っかけてきた人なら分かると思うんだけど、ゼノブレイドから入った人には今一ピンとこないと思うんで、モノリスがスクウェアから独立した経緯を知りたい人向けに、めんどくさがらずフォローしたい

2013-06-21 22:51:57
永慈 @tragicredeemer

これからツイートすることは従来のユーザーにとって当たり前のことですが、当たり前のことを知らない新規ユーザーを考慮せずユーザー同士で先鋭化していった付けが、今のまとめブログに踊らされるユーザー層を生む一因になっている気がするのです

2013-06-21 22:52:36
永慈 @tragicredeemer

できる限りインタビューなどの確かなソースを元にツイートしますが、推測になってる部分がないとは言い切れないのでご了承ください

2013-06-21 22:52:56

かつてのスクウェアの話

永慈 @tragicredeemer

まず独立の話をする前にスクウェア(現スクエニ)の話をしなければなりません あまり詳しく話すと話が横道にそれるので、ざっくりとスクウェアとエニックスという会社が合併して今のスクエニになったってことだけ押さえていただければおkです

2013-06-21 22:54:12
永慈 @tragicredeemer

モノリスの主要メンバーは独立する以前、スクウェアの第3開発事業部に所属していました スクウェア第3開発事業部のもっとも有名な仕事はFF11ですが、それ以前はクロノトリガーゼノギアスを作っていました

2013-06-21 22:55:02
永慈 @tragicredeemer

モノリスはゼノギアス以降、ナムコ(現バンナム)の出資を受け第3開発事業部から枝分かれした会社なのです(アートディレクターの本根康之氏はクロノクロスまで残留しその後合流)

2013-06-21 22:55:23
永慈 @tragicredeemer

ゼノギアスは当時FFのグラフィッカーだった高橋哲哉氏が、FF7のシナリオコンペ用に提出したプロットが坂口博信氏の目にとまり、何故かクロノトリガー2のために集められた第3開発事業部を、ゼノギアスのために貸し与えられ制作がスタートしました

2013-06-21 22:57:00
永慈 @tragicredeemer

当時新人だった光田康典氏をクロノトリガーのコンポーザーに抜擢した例に漏れず、坂口氏の才能発掘力の高さが窺える逸話です

2013-06-21 22:57:20
永慈 @tragicredeemer

余談ですが高橋氏と名前の似ている野村哲也氏は、高橋氏がFFのグラフィッカーだったころの弟子にあたり、現在ではナンバリングFFのディレクターとしてゼノシリーズの強力なライバルになっていたりと、なにか因縁めいた物を感じずにはいられませんw

2013-06-21 22:58:11
永慈 @tragicredeemer

どちらが優れているとかではなく、共に停滞している和製RPGを盛り上げていってもらいたいですね

2013-06-21 22:58:28

モノリスソフト設立の経緯と当時の現状

永慈 @tragicredeemer

話を戻しましょう 何故モノリスはスクウェアから独立することになったのか? ネットでは「ゼノギアスがミリオンヒットに届かなかったためシリーズ化の目処が立たなかった」という話をよく見掛けますが、その辺の事情は実はよく分かりません

2013-06-21 22:59:04
永慈 @tragicredeemer

ただ当時のスクウェアはFFの映画やプレイオンライン構想などで新規IPを作る余裕がなかったのは確かなようで、ゼノギアスの続編を作るには独立するしかなかったんだと思われます

2013-06-21 22:59:15
永慈 @tragicredeemer

モノリスが独立した当時のゲーム業界はPSからPS2への過渡期にあたり、容量の増加と共に3Dグラフィックスが爆発的に進化した時期でもありました 3Dグラフィックスは開発者とユーザーに福音をもたらすはずでしたが、2Dで培われた技術が廃れたり開発費が高騰するなどの副作用ももたらします

2013-06-21 23:02:19
永慈 @tragicredeemer

このことがスペックに偏執した新しい世代のゲーマーとグラフィックの進化を否定する古いゲーマーとの間に大きな亀裂を生み、それが今日のコンソールウォーまで続いているのです

2013-06-21 23:02:30
永慈 @tragicredeemer

そんな中、スクウェアから独立した高橋氏は3Dグラフィックスとプロの声優によるボイスをふんだんに盛り込んだ新作ゼノサーガを発表します――長くなりそうなので続きは明日

2013-06-21 23:02:48

ゼノギアスからゼノサーガへ

永慈 @tragicredeemer

アニメーションなどの映像演出をスクウェアの中でいち早く取り入れたゼノギアスでしたが、高橋氏の濃密な世界観と奥深い物語を完全に表現するためにはPS以上のスペックを持ったマシンの登場を待つ必要がありました

2013-06-22 22:10:13
永慈 @tragicredeemer

PS2という十分なスペックを持つマシンとナムコというパトロンを得たことで、全六部からなる宇宙創世から終焉までを描く一大叙事詩ゼノサーガの成功を疑う者は誰もいません

2013-06-22 22:10:26
永慈 @tragicredeemer

ところでゼノサーガ発売前のこの状況――なにか思い出しませんか? 今から七年前――PS3が発売された年、ハイスペックマシンによる映像演出を武器に壮大なスケールの超大作RPGをぶち上げた者達がいたことを――

2013-06-22 22:10:46
永慈 @tragicredeemer

お気づきの方もいると思いますが、ゼノサーガはゼノブレイドとは正反対の工程を経て作られました 制作進行の行き届いたゼノブレイドではゲームのスケールに振り回されることなく無駄のないプロジェクトを実現しましたが、ゼノサーガはスケールの大きさに振り回されプロジェクトが頓挫してしまいます

2013-06-22 22:12:09
永慈 @tragicredeemer

スケールの大きさはゲームの中身にまで弊害をきたし、カットシーンの完成度が高まるにつれ自由度は失われ、キャラクターを活かした分だけ収集、育成、戦闘といったRPGにおける三大要素は蔑ろにされていきました

2013-06-22 22:12:25
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コメント

永慈 @tragicredeemer 2013年6月25日
せっかくなんで、ちょっと補足――完成度の高い映像演出っていうのはCGがリアルって意味じゃないです キャラクターが人間のようにリアルでも芝居が下手だったら意味ないよねって話
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永慈 @tragicredeemer 2013年6月25日
RPGのキャラクターはモデルじゃなく役者と捉える方が的確と思います(ほんとの中の人はコンテ切ってる人と声優さんだけど)
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永慈 @tragicredeemer 2013年6月25日
ゼノブレイドはCGのリアルさじゃなく、昔ながらのデザインや設定に表現力のあるキャラクターを合わせることで存在感や説得力を生み出したというわけです
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