「バレス裁判」に関して

ダダ、シュル、ファシズムの結節点としての「バレス裁判」に関して、「アナルコ・ファシスト」千坂恭二氏と「新宿系ダダイスト」勅使河原冬美氏の6/24の会話を軸に、千坂氏から年少ダダ諸姉へのアドヴァイス等等。※6/7千坂氏のバレス裁判についてのpostを追加
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山本桜子🐓 @saqrako

「アート・バーゼルの「不法占拠」と「機動隊導入」について」をトゥギャりました。 http://t.co/UBsZJvLlll

2013-06-23 09:01:36
山本桜子🐓 @saqrako

バーゼルの占拠と機動隊の件は「自由を目指す芸術側が国家権力に頼る」皮肉、「芸術の限界」として語られ得る。1923年ダダ公演に乱入したブルトンをツァラが警察呼んで排除した件も同様(排除される側の批評意識とか排除する側の作品への意識とかは90年でだいぶややこしくなってるとは思うが)

2013-06-23 09:58:53
山本桜子🐓 @saqrako

1923年の「事件」はパリダダ終焉の直接原因とされているし、何よりダダ本人等が後味悪く感じてシュンとなったと思うし実際に終焉の標識だと思うが、芸術対権力のわかりやすい二項対立、「芸術側が国家権力に頼る」皮肉だけに目が行くとたぶん見逃す問題がある。

2013-06-23 09:59:56
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@saqrako 事件の過程にはツァラのブルトン提案「パリ会議」対立・拒絶事件があり、「コメディア」でのブルトンのツァラ批判、そこから1922春の所謂「ブルトン裁判」があります。

2013-06-23 11:20:19
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@saqrako 「ブルトン裁判」に関してはパリ中の知識人が全員集合してますからね。ピカソにコクトーにマティスにとです。ちなみに裁判官役は金縁鼻眼鏡に山羊ひげのエリック・サティらしいです。(笑)

2013-06-23 11:29:38
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@saqrako でパリ会議は御破算。その翌年1923年には「幕間」ですから。

2013-06-23 11:34:55
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@saqrako しかしダダの死は正確には1950年代頃にあった「ダダ四十周年パーティー」だと思います。

2013-06-23 11:43:25
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@saqrako すみません!訂正です。先ほど「ダダ四十周年パーティー」と言いましたが正確には「五十周年(1966)」でした。私事とゴッチャになってしまいました。

2013-06-23 17:32:37
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@saqrako パーティーはチューリッヒで開催されて、最後には市長まで参加して「ダダ万歳」と皆で叫んだそうです。

2013-06-23 11:45:07
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

ダダイズムの死以降ダダは「ネオダダ」やら「具体」等でかの史上最低の映画監督エド・ウッドの「プラン9・アウター・スペース」での宇宙人に蘇らされたトー・ジョンソンの如くゾンビにされてしまった。

2013-06-24 23:01:27
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

「過去」と「ゾンビ」は思想学的には同義語である。「過去」と言う漢字がまずブードゥー信者のOLと出逢い二人で彼女の故郷コンゴへと行く。そして帰化し息子を設け「ゾンビ」の名に戸籍名を換える。

2013-06-24 23:21:55
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

そして「ゾンビ」は西洋探究の末、反抗期の息子そっちのけで家族を捨て、ブルーバード輝く街へ旅立つ。そしてユニバーサルの第四スタジオに行き着きそこで本当の意味で「ゾンビ」と認められるのである。

2013-06-24 23:29:22
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

「過去」は「ゾンビ」と化し、「ゾンビ」は「過去」と化した。ネオダダも具体もダダイズムを「過去」にした。案の定彼も「過去」になった。

2013-06-24 23:41:09
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

@ketchup_tomato @saqrako 渡辺一民の「バレス再審」は読まれましたか?

2013-06-23 12:36:36
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@Chisaka_Kyoji @saqrako まだ持ってないんで読んでないんですよ。読みたい(笑)モーリス・バレスは幼いころにナショナリズムやファシズム思想に目覚めているらしいですね。

2013-06-23 13:09:36
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@Chisaka_Kyoji @saqrako ダダが娯楽性を帯びてきた事に我慢の限界だったダダにはまた新たな暴虐が必要だった。ブルトンにはダダを秘密結社にして権威をぶち壊す計画もあったようです。

2013-06-23 13:13:14
勅使河原冬美/由比違露/駄々家津洗 @ketchup_tomato

@Chisaka_Kyoji @saqrako で新たな暴虐として「バレス裁判」です。しかしそれが仇となったと(笑)

2013-06-23 13:14:32
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

@ketchup_tomato @saqrako 面白いですよ。バレス初期の『自我礼拝』には世紀末象徴主義の泥沼を突破しようとする内容があるということを述べており、「バレスは無罪、しかも今日なおわれわれの汲みとるべき糧をバレスはその作品のうちに秘めていると」と締めくくってます。

2013-06-23 13:13:55
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

@ketchup_tomato @saqrako 『自我礼拝』のバレスはタイトル通りの自我主義者であり、この作品も小説ともエッセイとも教理問答ともつかぬ面白い作品です。自我の限界として故郷のロレーヌで、血と大地に覚醒しナショナリズムに、またフランス・ファシズムの祖となるようです。

2013-06-23 13:22:53
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

@ketchup_tomato @saqrako 渡辺の「バレス再審」は、『神話への反抗』(思潮社、1968年)所収です。他にブラジアック論などもあり興味津々ですが、多分、絶版でしょう。バレスの『自我礼拝』は古書で入手出きると思います。

2013-06-23 13:28:01
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

ブルトンらによる「バレス裁判」があり、ダダイストのツァラや、後にファシストになるドリュも出席しているが、バレスはスタンダール的世界の継承者であり、ダヌンツィオやマルローにも通じるところがあることからすれば、バレス問題はブルトンが考えたよりも複雑だろう。

2013-06-07 20:45:10
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

バレスの『自我礼拝』は、昭和17年頃だから戦争中に翻訳されたものを古書店で見つけ、読んだことがあるが、小説とも批評ともつかぬカテキズムのような、しかしまた異なる不思議な作品だった。

2013-06-07 21:46:11
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

ブルトンやツァラたちによる「バレス裁判」について、渡辺一民は「バレス再審」(『神話への反抗』)において世紀末の象徴主義の泥沼から脱出する方途を示したバレス文学の在り方と内容にふれ、「バレスは無罪、しかも今日なおわれわれの汲みとるべき糧をバレスはその作品のうちに秘めている」という。

2013-06-07 21:41:54