自衛官さんが官給品を紛失した時

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

僕らが官給品を紛失した場合、その物品のグレードに応じて捜索の規模が決まります。 補給が比較的簡単に効く物品(例:鉄帽のネジ)であれば軽く捜索を行った後にお説教と共に代替品を受領できます。 しかしそれが出来ない物品…武器、装備などを紛失した場合、その捜索は熾烈です。

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

まず、物品を無くした中隊の一部勢力を以って物品を無くしたと思われる地域へ行き、1列の横隊になって地域を捜索していきます。 それで見つからない場合、必要最低限の人数を駐屯地に残して中隊全員が参加し、状況開始から終了までの経路を全て捜索します。攻撃だった場合、行進経路全てが対象です。

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

つまり行進お代わり。人数はいるので全部の行程を歩く事はまずありませんが、自分たちが一度歩いた道を再び歩くのは結構しんどいです。 では陣地を作って殆ど動かない防御なら楽か、と言われるとさにあらず。防御は別の苦しみが発生します。

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

陣地を構築する、というのは大抵穴掘りです。穴の大きさは大小様々(4畳半を3m掘り下げたり人1人入るだけだったり)ですが、1つの陣地が使えなくなった事を想定し、それをあっちこっちに掘ります。そして状況終了したらそれを埋め戻しておしまい。 …もうお分かりでしょう。掘り起こすんです。

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

陣地構築で掘って、埋め戻した穴全部。掘り起こして物品が埋まってないか確認するんです。そして埋まってないのを確認したらまた埋め戻し。拷問めいたアトモスフィアが漂い精神的にも肉体的にもしんどいです。

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

そしてこれらの捜索活動は、朝は日の出と同時に始まり、夜は照明と個人のライトを使い、21時くらいまで行われます。そしてこの日程が見つかるまで毎日続きます。 土日？ありません。見つかるまで捜索します。

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

さて。それでも見つからない場合。もう人数を増やすしかありません。まず連隊の全力で探します。 見つかりません。 付近の駐屯地から応援を呼んで探します。 もうこの頃になると「草の根わけて」という表現は使えません。邪魔な草を全て草刈り機で刈り取り、地域を完全にハゲさせた上で捜索します。

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

見つかりません。 師団の全力で捜索します。 …とまぁこのように。物品の捜索で凄い規模の人間が動く可能性があるのが自衛隊です。だから物品の掌握と脱落防止はしっかりやりましょう、って事なんですが…それでも落ちる時は落ちるんですよねぇ。

副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

僕が今まで経験した物品捜索の一例。 民生品丸出しのストップウォッチ。しかし「武器」を示すWマークが入っていた為武器扱い。穴掘りアゲイン。 空包入り弾倉。新隊員教育で陣地構築をやった際、同期が落としてそれに気付かず埋めちゃった。穴掘りアゲイン。