聖書たんが「ヨブ記」について語ってみたよ。
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SeisyoSeisyotan
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わたしも。こんなテーマを取り扱ってほしい!!ということがあったら気軽にリプでリクエストいただけると嬉しいなー。可能な限りお応えしていきます。
2013-04-06 11:15:16
ヨブ記① ヨブという神様を信じて真面目に生きている人のお話ね。ピュアなヨブを見てサタンが神様に「あいつはリア充だから真面目に神様信じてるんですよ。子どもも財産も奪ってみなよ。すぐに神様呪って信じなくなるぜ」とそそのかすのよ。すると神様は財産も奪い子どもたちも死なせてしまうの(!)
2013-04-06 14:55:06
ヨブ記② この時点で「ああ神話ね」と思うわよね。そうなんだけど、ここには私たち人間が出会う苦難には、人間には知ることのできない何らかの理由があるという信仰の表れなの。人は簡単に答えを求めるでしょ?「震災は天罰だ」とか。そうじゃない。苦難の無効にある理由を人は知ることができない。
2013-04-06 14:57:38
ヨブ記③ さてヨブは、財産子どもを奪われても神を信じていたの。「わたしは裸で母の胎を出た。裸でそこに帰ろう。主は与え、主は奪う。主の御名はほめたたえられよ。」(ヨブ記1:21)という苦難の中での賛美が有名ね。神様は幸せをくれたのだから、不幸だって私たちは受け取ろうと告白したわ!
2013-04-06 15:00:15
ヨブ記④ 次にサタンは「ヨブ自身の健康も奪ってみ?」と再び神さまをそそのかすと、ものすごい皮膚病になって、全身が痛みとかゆみで耐えられない。それでもヨブはまだ神を信じ続けるの。ここまでは完全無欠な聖人のような信仰者ね。これだけだと非現実的でつまらないけど、ここからが面白いの。
2013-04-06 15:05:35
ヨブ記⑤ そこに友人3人がやってきて一緒に悲しんだ後、議論になるの。 友人「YOU、何か悪いことしたろ?正直に吐いちゃいなYO!」 (苦難には何らかの原因がある、つまり因果応報だと言うわけ) ヨブ「神様正しいお方だお。でもオイラも何もしてないお(泣」 という平行線な議論が続くの。
2013-04-06 15:11:04
ヨブ記⑥ 「わー自分の罪を認めない、一番の罪いヤツー!」と友人にも理解されずますます苦しむヨブ。ヨブにとって何より辛いのは神様が沈黙していることなの。ニーチェも「一番の苦しみは答えのないことだ」というようなこと言ってたけど、苦しむ理由も分からない、おまけに信じた神様も黙ってる。
2013-04-06 15:14:16
ヨブ記⑦ ヨブは次第に神に激しい抗議をしだして「死にたいお」と生まれたことも呪うようになるわ。友人とのやり取りが延々と続くの。全42章のうち、37章までこの議論が続くのよ。ちょっと長くて読むのが辛くなるわ。でもこれってリアルよね。苦しいときって永遠に続くかのように感じるから。
2013-04-06 15:19:03
ヨブ記⑧ そして38章でやっと神様は口を開くの。ずーっと、神様なぜ私は苦しまなきゃならんのでしょうと問いかけていたヨブに沈黙していた神様がやっと発した言葉は何だったと思う?・・・「おまえは何者だ?」なの!「お前のフォロワー数何人よ?世界を作った神に論争吹っかけるキミ、誰?」と。
2013-04-06 15:23:39
ヨブ記⑨ どうみても「神様ヒドスww」なんだけど、ここにも知恵文学と呼ばれるヨブ記のエッセンスがあるわ。つまり、神は答えを与えてくれる存在なのか?と。神は人間に対し、あなたは何者で、どのように生きるのかと問いかけている。苦難はそれを思い起こす時なのではないかという信仰があるのね。
2013-04-06 15:27:52
ヨブ記⑩ 問われる中でヨブは自分の無力さを認め、暴言を受け止め続けてくれた神をたたえて悔い改めていくわ。そして神様はヨブの健康を回復し、また新たに子どもを与え、財産も増やしてあげた、めでたしめでたしで終わるっちゃうの。ストーリーだけ見ると確かにネ、特に最後はポカーンになるわ。
2013-04-06 15:33:23
ヨブ記⑪ 「え?そこで神たたえる?」「は?死んだ子は帰ってこねーじゃん!」とか突っ込みどころは満載よ。この辺りは実際に信仰を持ちながら、苦難に遭わないと肌感覚で分からないところが多いと思うの。ケセン語という東北の方言で聖書を翻訳した山浦さんが大震災の経験をこう話してたわ。
2013-04-06 15:36:37
ヨブ記⑫ 「私は津波の時、神様なんでこんな目に遭わせたんだと叫んだわけですよ。だけど神様は我々をみすてない、助けてくださいと言う者を見放したためしがない。それが分かってるから、なんでこんな目に遭わせたんだ、と叫んだです」って。
2013-04-06 15:39:22
ヨブ記⑬ ヨブ記のテーマは「なぜ全知全能の神がいるのに世界には悪や苦しみがあるのか」ということなの。それに対して結局、答えが出ないまま終わるのがヨブ記。でもそれが一つの答えになっていて、安易に苦しみを解釈したり答えを出すべきではない。心行くまで泣いて、神に嘆いたらいいのだってね。
2013-04-06 15:42:02
ヨブ記⑭ 津波で多くのものを失った山浦さんもヨブも最終的に苦しみの理由はもう問わない。「これは天罰だ」とかいい加減な解釈もしない。苦難の理由は人間には計り知れないし、苦しみを苦しみのまま、受け取り生きていくことが、責任ある信仰者の態度だとヨブ記は伝えているのよ。
2013-04-06 15:45:50
ヨブ記⑮ 世界中でいろいろな解釈や愛され方をしているから、私のは一つの読み方だけど、ぜひ機会があったら呼んでみてね。苦しい時に、ここにも苦しんだ人がいる、わたしは一人じゃないと思える(ヨブが実在したかどうかはともかく)、書物よ。(終わり)
2013-04-06 15:48:02