「生活不活発病」って東日本大震災前から使われている言葉です。そして、なぜ「不活発」な状態にあるのかをもっと考えてほしい…
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【避難生活による「生活不活発病」初調査へ】というニュース
NHK NEWS WEB 2013年(平成25年)6月29日[土曜日]記事
Reading:避難生活による「生活不活発病」初調査へ NHKニュース http://t.co/aaa9CrdJ5D
2013-06-29 22:36:30上記記事より一部引用
(前略)東日本大震災の被災地では、現在も30万人近くが避難生活を続けており、狭い仮設住宅などにこもり体を動かす機会が減って心身の機能が低下し、体調が悪化する人が相次いでいます。
こうした状態は「生活不活発病」と呼ばれていますが、福島県内では、その詳しい実態が把握できていない状況です。
このため、原発事故の影響で、すべての住民が避難している福島県浪江町の55歳以上の住民およそ4300人を対象に、県内では初めて「生活不活発病」の実態調査が7月から始まることになりました。(後略)
「生活不活発病」という病名について、けっこういろんな反応、というか誤解があるみたいだけど…
「2011年以降に使われはじめた」とか「『原爆ぶらぶら病』じゃないか」とか、「被曝の影響をすりかえようとしているのでは?」とか。でも、それは違うはず。
「廃用症候群」と同じ状態像を言っているらしい。
なぜ、別な名前で呼ぶのか・・・
「生活不活発病」について、いろいろ意見があるようだけど、これ、2011年以前から使われていた表現だということはもっと周知されていい。「廃用症候群」が心身機能の低下という狭義の状態像に留まっているのに対して、「生活機能」というもっと広義の状態像と把握するための言葉になっている。
2013-06-29 13:12:15「生活不活発病」は狭い意味での「医療」より「リハビリテーション」「介護予防」「福祉」の領域で00年代後半から使われてきた言葉ではないでしょうか。http://t.co/w8im6DL5Tz …とかhttp://t.co/o00x7ZKSCx …
2013-06-29 13:29:45・・・自信がないので、しつこく調べてみました
m(_ _)m
災害との関係で「生活不活発病」の言葉が使われたのは2004年の新潟県中越地震の調査の報告からだった。
【「生活不活発病」について朝日新聞「キーワード」の解説】http://t.co/BVRrrQgWSA …←「2007年4月2日夕刊社会面」記事 2004 年の中越地震で被災高齢者の調査、および予防・改善に役立つ7項目のチェック表(外出頻度や活動両などの変化を調査)についての記載。
2013-06-29 13:57:03【レファレンス共同データベース】→http://t.co/DBIXP6HIEc一番古いのが【広域災害における生活不活発病(廃用症候群)対策の重要性--介護予防の観点から (特集 広域災害医療--新潟県中越地震を経験して) / 大川 弥生 医療. 59(4) [2005.4]
2013-06-29 14:33:57東日本大震災後の大川弥生先生の紹介記事【ひと:大川弥生さん 被災地で生活不活発病予防に挑む 毎日2013.6.14】http://t.co/rOnhtHxxaM「学生時代、上田敏(さとし)・元東京大教授の著書を読み「全人間的復権」というリハビリテーションの理念に共鳴した。」(続
2013-06-29 16:27:14続)毎日記事本文より抜粋【中越地震で、被災地の高齢者がかかりやすいことに気がついた。仕事を失ってすることがなくなったり、生活を楽しむ行事を遠慮したりして、被災者の暮らしは不活発になりがちだった。その教訓を生かすため、東日本大震災では休日を費やして被災自治体の指導に回った。】(続
2013-06-29 16:31:58毎日新聞の記事からの引用は↑でおしまい。
↓は私がつけた補足。
続)当たり前だけど、この「専門家でも『体操をやれば予防できる』と考えている人がいる。」という文章は「体操だけじゃだめなんですよ。」という文意。生活の活発化を測ることは個人の責任に留まらず、コミュニティの活動やそこに関与する政策の問題でもある、ということ。
2013-06-29 16:50:05おおっ!
やっぱりリハビリテーション系の先生が提唱している。
そして、「ICF(国際生活機能分類)」との関係があるね!
「障害保健福祉研究情報システム」http://t.co/URumCTlEBIより、【「生活機能低下予防マニュアル~生活不活発病を防ごう~」(独)国立長寿医療研究センター研究所 生活機能賦活研究部部長 大川弥生】http://t.co/ULENpuTmd0
2013-06-29 17:05:33障害保健福祉研究情報システムhttp://t.co/9a79ZmlRQVより【「生活不活発病(廃用症候群)―ICF(国際生活機能分類)の「生活機能モデル」で理解する」大川弥生 「ノーマライゼーション 障害者の福祉」2009年8月号】http://t.co/w8im6DL5Tz
2013-06-29 23:39:28大川弥生先生の2005年論文要旨がまとまっていてわかりやすい
【広域災害における生活不活発病(廃用症候群)対策の重要性--介護予防の観点から (特集 広域災害医療--新潟県中越地震を経験して) /大川 弥生 医療. 59(4) [2005.4]】
ネット上のPDFで読めます。
https://www.nhocrc.jp/iryo/2005-59-04/205-212.pdf …
大川弥生先生2005年論文要旨① 「 生活不活発病(廃用症候群)は生活の不活発化、すなわり「活動」(ICFによる)の質的・量的低下による全身の「心身機能」の低下である。それは「活動」「参加」との間で「悪循環」をおこし進行していく。そのため早期発見・早期対応が重要である。」(続
2013-06-29 15:57:39大川弥生先生2005年論文要旨② 「災害時には環境の大変化によって、生活不活発病が多発する。とくに高齢者では起こりやすい。また災害前から生活が不活発だった人では急激に進む可能性がある。」(続
2013-06-29 15:58:34大川弥生先生2005年論文要旨③ 「対策は、1)生活の活発化、2)難しくなったほこうや身の回り行為に杖類などを用いてただちに対応、3)不自由な行為には、すぐ代行するのではなく、一部介護で自分で行う、」(続
2013-06-29 15:59:40↑タイポ訂正 「ほこう」は「歩行」です