読書メモ：『 #教科書が教えてくれない日本国憲法 その歴史と現在』を読んでの所感と総括 #参院選 #改憲

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 第一章： 第１部　改憲派VS護憲派！『歴史探訪』特別インタビュー　読了

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 第一章第１部所感。改憲派・護憲派、いずれも両極端に思えた。とくにこれまで見聞きした論調に比べて真新しいことはなく、典型的な両極を揃えたという感じだ。ただ、これは「対談」ではなく個別の「インタビュー」なので、両者は論戦を闘わせている訳ではない。

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。改憲派の百地氏は、中国は、自衛隊が「警察組織」であり「軍隊」でないからこそ挑発してきているという。そのため、「軍隊」にすれば交戦規定が働いて抑止力になるのだという。私にはこれが「無い物ねだり」の発想にしか思えない。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。どこの国も、海岸線を守っているのは海軍ではなく海上警備隊や国境警備隊だ。各国における国境警備隊の位置付けも警察組織だ。つまり、日本の海保と同じ位置づけにある。中国だって、直接軍艦を派遣して挑発行為を行っている訳ではない。つまり、続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。つまり、軍事行動でないものに対して軍事で応えるのであればそれは既に交戦規定を逸していることになる。中国が準軍事的な手段で挑発しているからこそ、日本も正統な自衛権行使の要件である最小限度の対応に留めることが肝要なのである。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。中国が行っていることが「挑発」であるという自覚があるならば、その挑発が何を目的としているか、その戦略的意図を的確に読み取った上で対応するのが理性的な国家の対応だ。日本がこの「挑発」に乗り、まんまと相手の思惑に乗れば負けである。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。では中国側の意図は何か。①日本の国際信用の失墜と②日米関係を弱体化させることである。ではまず、なぜ日本の国際信用の失墜が起きるか。中国の行為は国際法上、軍事的示威行為に満たない。これに軍事的に対応するのは国際社会の定石を外れる。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。日本が、改憲派の百地氏が主張するように、対中軍事対応のために憲法9条の改正と国防軍の創設が必要であると考えているのならば、そんなことで容易く、既存の警察力による理性的な対応を避けるのかと国際社会に危険視される。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。一方、日本が中国と軍事的衝突を辞さない、現在の警察力による対峙から軍事的対峙へとエスカレートさせるのであれば、米国はそれを望まないだろう。米中関係をいたずらに刺激するような関係にしてしまえば、日本は米国の信頼を失う。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。このようにして、日本が警察力による対峙に対して軍事力による対峙へのエスカレーションを望む姿勢をとれば、日本の国際信用は失墜し、米国も日本の強硬姿勢に距離を置かなければならなくなる。それこそが、中国の挑発が目標とする戦略的意図である。

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。現実として、米中の軍事交流は高まっている。今年になっては日中関係が悪化するとともに米国は中国を宥めるのに必死になり、初めて合同で軍事演習まで行ったくらいだ。日中関係の悪化戦略は、米国の日本離れを引き起こしている。その逆ではない。

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。以上のような理由で、改憲派の百地氏が主張するような、中国脅威論を背景にした憲法9条改正の正当化は的外れであり、かつ日米関係を損なうという意味では真に国益に資さない考え方であると私は評価する。次に、護憲派の伊藤弁護士についてだが‥続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。護憲派の伊藤氏の主張も、やや客観性に欠け、やはり極端に見える。憲法が個人尊重を根本的価値とし、そのために国家を縛る制限規範であるという伊藤氏の考え方はまったくの正論である。だが一方で、自民党憲法改正草案に対する見方は極端すぎる。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。自民改憲草案には、確かに危険な箇所が見られる。http://t.co/8F9YIy4b91 新設九条第1項の「国際紛争を解決する手段としては用いない。」という表現は、柔軟な解釈を可能にしかねない。また新設第2項がこれに輪を掛ける。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。新設第2項は、「前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」としている。前項は「国際紛争を解決する手段としては用いない」なので、”それ以外”の問題を解決する手段としては集団的自衛権を含めて用いることができる、ということになる。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。”それ以外”の問題としては、たとえば対米同時多発テロの後にNATOが憲章第5条の集団的自衛権を発動させた例が挙げられる。米国はアフガン攻撃開始後、国連安保理に対して行った通告で、その行為を「自衛権の行使によるもの」と説明している。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。NATOが米国に引き続き「自衛権」の行使をその介入理由としたこのロジックは、改憲後の日本にも適用され得る。即ち同盟国の米国が「自衛戦争」だといえば、これを支援する形で集団的自衛権を行使することは新憲法上可能ということになる。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。 米国がアフガンで展開したOEFの法的根拠はここに書かれている通りだ。http://t.co/luRwgoQBis 同じロジックが再びどこかで繰り返されないとも限らない。伊藤氏はこれを「戦争をする国」へと変えることだと批判する。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。 伊藤氏の懸念には一つの歴史的真理がある。それは、すべての国家間戦争は自衛から始まる戦争であり自衛戦争で終わっているということだ。二次大戦で日本が行ったのも、ABCD包囲網という経済的困窮（攻撃）を逃れるための自衛手段だった。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。 米国はその「自衛」のために真珠湾を奇襲した日本に対し、自らも将兵を守る「自衛」のために原爆を2つも日本の国土に投下した。国家によるあらゆる武力行使は、すべて「自衛」の名の下に行われるものであるし、行われてきた。これは真理である。続く

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#教科書が教えてくれない日本国憲法 続・所感。 したがって、国家が行う「自衛権行使」の判断について一層の縛りが必要であるというのはごく当然の懸念であり対策である。そもそもは、国連憲章で認められている個別的及び集団的自衛権の行使についてこれを憲法に明記すること自体が滑稽である。続く