読書メモ：『 #教科書が教えてくれない日本国憲法 その歴史と現在』を読んでの所感と総括 #参院選 #改憲

💫T.Katsumi📢 #FreePalestine 🇵🇸 @tkatsumi06j

#改憲 37.現行憲法において自衛隊が「戦力」には属さないが個別的自衛権を行使し得る国家の「実力組織」であるという点については、これまでの歴代政権の歩みや、護憲・改憲各派のせめぎ合いが終焉した55年体制の顛末からも明らかだと思う。このことは、もはや改憲論議の争点ではない。

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#改憲 38.では自衛隊はどう憲法に抵触しないと認められたのか、その経緯はこうであった。昭和27年、吉田内閣がこう公式見解をまとめた。曰く戦力とは「近代戦争遂行に役立つ程度の装備、編成を備えるもの」を差し、当時の保安隊は、「決して近代戦を有効に遂行し得る程度のものではない」と。

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#改憲 39.自衛隊の前身であった保安隊については、確かにそうかもしれない。だが、自衛隊に改組され軍備がGNP1％の範囲内で増強され続けるなかで、この論理が現代に通用するかは疑問が生じる。それでも、護憲派の朝日新聞ですら、憲法記念日にこのような社説を出したという。

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#改憲 40.「今日の国際情勢の下において、自衛力の存在を認める必要は全然ないという議論にも、国民の大多数は首肯しかねるであろう」（昭和28年5月3日朝日新聞社説）。このように護憲派の朝日ですら、昭和28年の頃には既に自衛隊の防衛力としての存在意義を認めざるを得なくなっていた。

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#改憲 41.結果として、現在の自衛隊に対する政府の見解は、「日本が主権国家としての自衛権を否定していない以上、自衛のための必要最小限度のものであれば戦力の保持は認められる」とする、吉田内閣の見解を引き継いでいる。つまり自衛隊が防衛戦力として「何ができるか」が現在の争点だ。

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#改憲 42.そこで #集団的自衛権 を認めるかどうかという話になる。改憲派の主張としては、「前身が警察組織だから有事に対処する法整備ができていない」「交戦規程が曖昧」「戦死した場合の扱いすらわからない」を是正するためにも国防軍にすることが必要、ということになるらしい。

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#改憲 43.補足だが、有事法制ならすでに成立しているし、交戦規定については、国連のオペレーションに参加するからにはPKO法に基づく規定があるし、またPKO以外の国連のオペレーションであっても、国連独自の規定があるので国連憲章に基づきこれを遵守すればことは済む。

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#改憲 44. #集団的自衛権 は、「自国と密接な関係にある他国が武力攻撃を受けた場合、直接攻撃を受けていない場合であっても共同で防衛に当たる権利」と定義される。つまりアメリカが自衛の名目で戦争に突入したら、それは「攻撃」があったとみなし参戦することが可能になると整理される。

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#改憲 45. 一方、日米同盟における両国の義務を明記する #日米安保条約 や #新防衛ガイドライン では、アメリカが日本を守る義務や、日本が防衛の第一義的責任を負うことは明記されているが、日本側の義務としてアメリカを守ることは明記されていない。条約上の義務はないのである。

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#改憲 46. #集団的自衛権 の点で問題として提起される点は、観念的であり実用主義的ではない。それは記事の中でも「自衛隊だけ戦闘地域には行けませんといった中途半端な貢献しかできないこと」から認めるべき、と書かれていることからも窺える。実質よりも心証の問題なのである。

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#改憲 47. 記事は最後にこう結ぶ。「いずれにせよ9条改正問題は『イエスかノーか』といった単純な問題ではない。改憲派も護憲派も考えはさまざまであり、平和主義の原則を守りながらも、国土の安全と国益を第一に考え、より議論を深めていく必要があるだろう」―御意。深い国民的議論が必要だ。

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#改憲 48. 第一章第二部。最後は憲法9条や96条以外についても触れる。たとえば第11条に定める「基本的人権」について、環境権やプライバシー権、アクセス権＝知る権利といった新しい権利も憲法に含むべきという議論がある。いずれも既存の条文に含まれると解釈されるが十分か否か。

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#改憲 49. たとえば環境権やプライバシー権は、第13条の「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」に含まれるという解釈や、知る権利は、第21条の「表現の自由」に含まれるという解釈もある。だが「表現する側」の逆の立場の「知る権利」を保障しているといえるかどうが疑問が残る。

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#改憲 50. 他にも、政教分離、天皇の地位、前文の文化的記述の問題など問題は多岐にわたり、憲法改正論議は鳩山一郎氏が言うような真に「国民的議論」が必要な極めて重要な問題だ。記事が結びで「9条と96条にとどまらず、幅広い議論がなされることを期待したい」と述べることにも納得だ。

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#改憲 結び。以上50編でまとめた #教科書が教えてくれない日本国憲法 第一章の読書メモだが、時間も圧しているため所感や補足を交えながら行う形をとった。 #参院選 の結果如何ではねじれが解消され憲法改正が現実味を帯びる中で、今回呟いた情報が皆さんの判断の一助となることを願う。了