2013年6月30日 東京都新宿区歌舞伎町二丁目「ホテルヴィラフォンテーヌ新宿」前の路上にて

あの時何がおきていたのかの記録のために。 そして、幸運にもあの場に居る事が出来たのに、何も出来なかった自分への自戒のために。
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菅野完 @noiehoie

昨日、あの中に入り込めた四十名あまりのカウンターたちの前で、有田芳生と弁護士は、毅然と警察と交渉しつづけていた。我々カウンター側は、その有田芳生と弁護士を応援するため、有田コールや、デモ中止コールで、支援した。ある意味、「民主主義のド現場」だった。

2013-07-01 19:05:39
菅野完 @noiehoie

交渉へ持込たのは、現場特有の雰囲気の成せる技だったのかも知れない。「これから、有田芳生時局演説会を始める」と言い出したり、「国会議員の演説会を妨害するなら、まず話せ」と特車と6機の小隊長を足止めしたりとか、あんなこと、もっかいやれ言われてもできん。

2013-07-01 19:10:17
菅野完 @noiehoie

正直、怖かった。隊長が国会議員に足止めされたため、指揮命令系統が崩壊した機動隊各員は、指示がないため身動きが取れず身動きが取れないからこそ管理者たる隊長の周りに集まり(これはサラリーマンとしてよくわかる心理)、目の前に機動隊の数がどんどん増えていった。

2013-07-01 19:13:34
菅野完 @noiehoie

わらわらと集まる機動隊各員の数に、カウンターはひるんだ。しかし、後ろを振り返ると、数十メートル先に、職安通り出口の阻止線に阻まれたあの地点に、ダンマクと数百人の仲間たちの姿があった。あの光景が、僕らを勇気付けた

2013-07-01 19:16:25
菅野完 @noiehoie

カウンターを煽りに煽り、「国会議員が演説するいうんやから、させたれ!それは現場の行政マンたる警官が妨害していい話やない!」「所轄に繋げ!公安委員会と繋げ!」と、有田芳生と弁護士の交渉を側面支援してるうちに、どんどん機動隊の数が増えていった。あの光景は忘れられない。

2013-07-01 19:21:07
菅野完 @noiehoie

山口君や木野君のいたあの職安通りサンクス横出口の阻止線に集まった数百人の人々の熱気は、あの交差点になんとかたどり着けたわれわれ40人を本当に勇気づけた。

2013-07-01 19:47:47
菅野完 @noiehoie

我々の元を離れ、元気君が法学徒という立場を精一杯発揮し、阻止線の前で数百人のカウンター各位に、状況説明演説を行った。それが終わったと同時に沸き起こった「有田コール」と「デモ中止」コールは、数十メートル離れていたとはいえ、確実に、有田芳生と弁護士を勇気づけた。

2013-07-01 19:48:12
菅野完 @noiehoie

僕たちあの交差点のカウンターも、数百人の人々に背中を押されるようにして一歩前へすすんだ。ねこちゃんや、伊東さんや、さばこや、ごーゆーも、前へ一歩すすんだ。彼らも怖かったに違いない。でもあそこで僕らが退いたら、絶対負けだと思った。みんな不安で怖かったけど、前へ一歩進んだ。

2013-07-01 19:48:59
菅野完 @noiehoie

僕個人も何度も言うとおり本当に怖かった。それに機動隊は、「あの調子のったチビ、しばいたる!」って顔でずーっと俺を睨んでるし、所轄のお巡りさんは、「君がこの場の扇動者なのは明らか。君が退けと言えば済む話なんだよ」とか言い出すし、本当に怖かった。

2013-07-01 19:50:27
菅野完 @noiehoie

でも、ずーっと陣頭にはあの旗が翻っていた。あの旗がなければ、俺はヘタレになって、「危ないから逃げよ」とか言うてたにちがいない。そやけど、あの旗の前でそんなかっこ悪いことできん。もろもろ、失礼や。ヘタレになるわけにいかなんだ。

2013-07-01 19:51:05
菅野完 @noiehoie

あんなに回りから隔離され、機動隊に行く手を阻まれていたのに、孤立感が全くなかったのは、新大久保の街から聞こえてくる、帰れ帰れの大合唱と、有田コールのおかげだった。そんなとき、ふらっと、五野井先生と安田先生が現れた。

2013-07-01 19:52:56
菅野完 @noiehoie

弁護士と学者とジャーナリストがいるということを確認したカウンター各位のボルテージは一気にあがった。こちらは非合法な事は全くしてない。よく考えたらなんも怯むことはない。あちこちから、デモ中止コールが湧き上がった

2013-07-01 19:54:57
菅野完 @noiehoie

そして、挫けそうになるたびに、コールの調子が狂いそうになるたび、イルコモンズさんが、空のペットボトルで道路の縁石を叩きだし、リズムをとってくれた。あんな素敵な打楽器をみたのは初めてだ。

2013-07-01 19:58:07
菅野完 @noiehoie

ほどなくして、弁護士の人から、「公安委員会と交渉している」という話があった。そして、「公安委員会は、困惑気味に、判断が下せないといっている」という情報も入った。そのとき、すでにデモ出発予定時刻から数十分が過ぎていた。

2013-07-01 20:32:01
菅野完 @noiehoie

国会議員と弁護士が最前線で戦い、粘りに粘って、遅延を引出し、中止直前まで追い込んだのは、事実だ。

2013-07-01 20:32:17
菅野完 @noiehoie

あの時、僕たちの目の前でくりひろげられていたのは、「法と運用と現場情勢のそれぞれが矛盾するときにどのような答えを出すべきなのか」という、民主主義社会で常に問われ続けなければならない質問に対する議論の場だった。

2013-07-01 20:33:26
菅野完 @noiehoie

めっちゃ冷静やったけど、めっちゃ怖かった

2013-07-01 20:50:36
菅野完 @noiehoie

「休日で判断が下せない」などという言い訳は小役人にありがちな言い訳とはいえ、手続き論的にはそれは厳然とした事実だ。その手続き論の壁(まあほんまは乗り越えられるけど)に、みなが立ちすくんだとき、公園のほうから、機動隊の突撃が始まった。

2013-07-01 20:55:05
菅野完 @noiehoie

女性も年寄りもお構いなしに機動隊は一気におしきった。押し切られながら僕はどこかで、「ああこの人らもプロなんだよなぁ」という感想を持ちながら太ももを蹴られていた。興奮してたり、陶酔してたら、あの時暴れてたやろな。でも、ものっそい冷静に、「機動隊、プロやねぇ」とか、考えてた。

2013-07-01 20:56:10
菅野完 @noiehoie

確かに僕たち40人はあそこでデモを阻止できなかった。職安通り側の数百人と合流した後も、阻止できなかった。とても悔しかった。しかし、あの交差点で、有田芳生と弁護士と市民たちは、最後の最後まで闘って、遅延に成功はした。そして、公安委員会を交渉に引きずり出すという成果を得た。

2013-07-01 20:57:41