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世界の敵と僕の友

【あらすじ】僕と彼は世界に殺され、そして友になった。(角川Twitter小説コンテストに応募した作品です)
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siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:36:11
世界にはMAOW——魔王が存在した。魔王はシガン者から選ばれ、殺される運命とともに力を与えられた。人間は魔王討伐のもとに団結し、人間同士が争うことはなくなった。しかし、シガン者が絶えることもなかった。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:37:38
無能な僕は、日々過ぎていく時間を眺めていることしかできなかった。何をやってもうまくいかず、周囲の目は無言で僕を傷つけた。そんな僕を、彼はいつも励ましてくれた。でも僕は、その優しさに応えられなかった。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:38:37
俺があいつと出会ったのは、親戚の間をたらい回しにされ始めて何件目のことだったろう。最初の頃は、言い訳ばかりで動こうとしないあいつが嫌いだった。でも仕事だからと割り切って、俺はあいつの面倒を見ていた。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:39:22
僕は彼が羨ましかった。彼は僕と違い、自分で未来を切り開こうと足掻いてる。そんなこと、僕にはできない。僕はカゴの中の鳥だ。翼の使い方さえわからない。だから僕は、友達として彼を見ていられれば十分だった。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:41:53
ある日、俺はあいつが自分と同じことに気がついた。あいつも、周囲や過去に囚われて動けないでいるだけなんだ。だから俺は、あいつの力になりたいと思った。そして、いつか友として笑い合えたら最高だと夢見ていた。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:43:30
僕は聞いてしまった。彼が家を出ていく。役立たずは彼じゃなくて僕なのに。見てるだけでいいなんて、そんなことなかったんだ。悲しくて腹が立って、でも僕には力がなくて……。そのとき僕は思い出した。魔王の存在を。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:44:36
いつものことだと、俺はどこまでも続く立派な塀を見ながら思う。もう少しあいつの顔を見ていたかったけど、いつ魔王に選ばれるかわからない俺には時間がない。でも、もし再開できたら、そのときは笑い合えるだろうか。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:46:12
それは、第百四十八億期魔王討伐戦が終了し、祝賀年に入ってからのことだった。シガンによる定期配給がないことに気付いた俺は、MAOW管理局に確認した。すると、消せないはずの俺のシガンが取り消されていた。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:48:46
シガンは絶対に取り消せない。それを覆せるのは、この世界には魔王しかいなかった。俺は局員からシガンを取り消した魔王の名前を聞き、魔王碑で真名を確認して愕然とした。そこにあったのは、あいつの名前だった。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:49:36
あいつは魔王になって、世界によって殺されていた。ザイニン期間は僅か三日。あいつの名は、魔王碑の最後に記されていた。ザイニン記録には隕石召喚を行ったこと、そして、一名のシガンを剥奪したことが書かれていた。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:50:24
魔王の隕石召喚は、ただの流れ星となり、結局、あいつが成し遂げたのは俺のシガン取り消しだけだった。それだけのために、あいつは世界に殺され、そのことを俺は知らなかった。俺は、あいつに会わなければならない。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:52:12
再びシガンしてから四年。遂に俺は魔王に選ばれた。MAOW管理局へ行き、降臨の儀をもって世界の一部権限が委譲される。そして、晴れて魔王となった俺は、世界の一部となったあいつに謁見する。さあ、説教の時間だ。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:53:10
「何で君が魔王になるんだ⁉ 殺されるんだぞ!」「言われなくても知ってる。俺は本気だ。必ずこの世界を殺してやる。覚悟のないやつには関係ない」「確かに、ぼくには覚悟も何もないけど……」「じゃあ黙れ、元魔王」 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:53:52
「さっさと世界を殺してきますか」と彼は軽く言って、手を振りながら去っていく。僕は動くこともできず、彼の背を見送ることしかできなかった。旅立っていく彼は振り向きもせず、楽しそうな声で僕に言う。「またな」と。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:55:26
彼の宣言が聞こえる。「この世界は、まったく無能だ。だから俺は、世界を殺してやることにした!」それを聞いて僕は「ごめん」と思い、でも出てきたのは「ありがとう」という言葉だった。友達の最後の戦いが始まる。 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
siou@シナリオライター @siou_makona 2013-07-04 23:57:18
「ただいま」「おかえり」「それにしても惜しかったなぁ」「まあ、そうだね」「でも、すっきりしたよ」「本当に?」「ああ、欲しかったものは手に入れたからな」その言葉に僕は頷き、そして俺たちは笑い合った。 #完 http://t.co/tZx0miu2In #角川小説
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