「スペースシャトルは本当にもうダメだったのか」

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@ohnuki_tsuyoshi

昼飯を買いに行きながら、ふと考えた。「スペースシャトルは本当にもうダメだったのか」

2010-02-09 12:28:17
@ohnuki_tsuyoshi

スペースシャトルの輸送能力は、貨物ならHTV以上、人員はソユーズ2機分以上。これらの費用合計と比較すると、さほど高いわけでもない。複合的な輸送能力と作業能力、大質量の持ち帰り能力を考えるとむしろ安上がりな気もする。

2010-02-09 12:30:45
@ohnuki_tsuyoshi

スペースシャトルが一番向いている任務は、ISSのサポートだろう。向いていないのは衛星打ち上げ。ISSの建設は微妙。シャトルの輸送コストが安ければ、単純なモジュールのアメリカ式の方がシンプル。ロシア式はそれなりに無駄がある。

2010-02-09 12:32:49
@ohnuki_tsuyoshi

スペースシャトルの問題点とその克服方法は、エネルギア・ブランシステムを観ればよくわかる。というか、あれこそが理想的な輸送システムだったように思う。

2010-02-09 12:33:50
@lizard_isana

@ohnuki_tsuyoshi シャトルのカーゴベイに客席作って15人ぐらい詰め込むと、たぶんソユーズの打ち上げコストを下回りますね。

2010-02-09 12:34:50
@ohnuki_tsuyoshi

大型モジュールを打ち上げるときは、ブランを使用せずエネルギア単体で打ち上げる。衛星重量に合わせてエネルギアM、ゼニットなどの構成変更も可能。

2010-02-09 12:36:13
@ohnuki_tsuyoshi

エネルギアと違い、シャトルはついにモジュール組み換え構成を開発せず、オービターありのプランのみを貫徹してしまった。理由はいろいろあるだろうが、大推力水素エンジンがSSMEしかなく、使い捨て構成を組めなかったことが大きい気がする。

2010-02-09 12:37:56
@lizard_isana

カプセル型の宇宙船というのはどこまで大型化できるんだろうか?なんとなく「誰もが宇宙にいける未来」をカプセル型がになうとは思えないんだけど... 飛行機を敷衍したただの先入観なのかな。

2010-02-09 12:38:56
@ohnuki_tsuyoshi

もし1980年代にRS-68があったら、意外とすんなりシャトルCが実用化されていたのではないか?シャトルCは、10回再使用可能なSSMEを、10回目は使い捨てで使用するコンセプトだった。

2010-02-09 12:39:38
@ohnuki_tsuyoshi

スペースシャトルシステムは、各モジュールの結び付きが弱く、それぞれをブロックアップデートするのに適していたはずだった。しかし、抜本的な改設計は最後まで行われなかった。もちろん、各モジュールは徹底的な見直しをされているが、基本設計は変わっていない。

2010-02-09 12:41:17
@ShinyaMatsuura

@ohnuki_tsuyoshi それはあるかもね。「1980年代にRS-68があったら、意外とすんなりシャトルCが実用化」

2010-02-09 12:41:32
@lizard_isana

重量に対して底面積を稼がないと減速できないということを考えると、リフティングボディというのは大量輸送をするなら理にかなっているような気がしないでもない。

2010-02-09 12:42:15
@ohnuki_tsuyoshi

例えば、SRBはフィラメントワインディングによる一体成型の試作もされているし、ハイブリッドロケット化や液体化も検討されたが、最終的にはチャレンジャー対策のOリング改修が大きく目立つ程度だ。ETは軽量化と、コロンビア後の対策がされたが、これは小手先程度と言うべきだろう。

2010-02-09 12:43:15
@ohnuki_tsuyoshi

アレスI、アレスVは、アメリカ版ゼニットとエネルギアと言っても良い代物だった。ただ、エネルギアシステムが汎用輸送システムを志向していたのに対し、アレスはコンステレーション計画に特化していたので、汎用性を犠牲にして個別改良を迫られ、原形をとどめない設計変更がされてしまった。

2010-02-09 12:45:15
@ohnuki_tsuyoshi

5セグメントSRBなんてものをわざわざ開発するのなら、それをスペースシャトルに適用しても良かったのではないか。もちろん言うほど簡単ではないことはわかっているが、シャトルシステムのアップデートがあまりにもおざなりだったのは残念に思う。

2010-02-09 12:46:51
@ohnuki_tsuyoshi

もしSRBの近代化と次世代SSMEの開発が本気で行われていたら、SRBとETを使いまわした新オービターだってあり得たと思う。漫画「MoonlightMile」には、新型オービターが登場する。

2010-02-09 12:48:16
@lizard_isana

高コストのエンジンとアビオニクスを使い捨てるのはもったいない!というのがシャトルの開発動機のひとつ。確かNASAはサターンのF-1エンジンを回収して再使用するテスト、というのをやっている。海に落ちたことを想定して、海水に浸して、洗浄、再始動させるテスト。

2010-02-09 12:48:45
@ohnuki_tsuyoshi

このオービターは、偶然にも「オリオン」という名だった(コンステレーション計画発表前)。外見はヴェンチャースターそっくりのリフティングボディーで、旧世代のシャトルよりはるかに安いコストで多くのペイロードを搭載できるとされていた。

2010-02-09 12:49:52
@lizard_isana

テストには成功、数日間だか数週間だか海水につけたロケットエンジンを再始動させることに成功したんだそうな。ただし、洗浄に手間がかかりすぎてこれなら新しく作ったほうが早い、ということになってこのプロジェクトはお蔵入り。

2010-02-09 12:50:44
@ohnuki_tsuyoshi

もし、X-33を打ち切らずに継続し、ヴェンチャースターではなくオリオンを開発していたらどうだっただろう。X-33で問題になった複合材タンクは必要ない。リニアスパイクノズルを備えた「新SSME」は、SSTOほどの高性能は求められない。

2010-02-09 12:51:32
@ohnuki_tsuyoshi

インコネルパネルを使用した熱防御システムと厚い前縁は、コロンビア事故の原因を除去できたかもしれない。複合材を多用した軽量な機体構造とリフティングボディーの機内容積は、OMSの推進剤搭載量を増加し、さらなる能力向上を果たせたかもしれない。

2010-02-09 12:53:40
@ohnuki_tsuyoshi

30年間も、マイナーチェンジだけで1種類のシステムを使い続けてしまった硬直性こそが、スペースシャトルの最大の問題点ではなかっただろうかと思う。

2010-02-09 12:55:02
@ShinyaMatsuura

@ohnuki_tsuyoshi シャトルの場合、運行経費が高騰しすぎて、継続的改良に予算が回らなかったのだと思いますよ。

2010-02-09 12:56:38
@ohnuki_tsuyoshi

SSMEも大差ないですね。 RT @lizard_isana: テストには成功、数日間だか数週間だか海水につけたロケットエンジンを再始動させることに成功したんだそうな。ただし、洗浄に手間がかかりすぎてこれなら新しく作ったほうが早い、ということになってこのプロジェクトはお蔵入り。

2010-02-09 12:57:18
@lizard_isana

.@ohnuki_tsuyoshi 拙訳ですが、コロンビア事故報告書のシャトルの開発計画のくだりです。http://bit.ly/cCA7gg http://bit.ly/aNn2Vq

2010-02-09 12:59:21