Speranza cercatorE

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

【お知らせ】今夜の零時以降より、数時間に渡り100フォロワー企画、Speranza cercatorEをはじめるよ。ロール表現が増えてしまうから、苦手な人はミュートで頼む。

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

俺がこの病室で目を覚ますまでの間の出来事をすこし、ね。

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

さて、そろそろ企画の準備をしてくるよ、また後程

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(黄金の光が高く高く放たれ、弾けるような音と共に天井が瓦解する。鈍色の、まるで十字架を模したような瓦礫が輝きを失い崩れ落ちた体へと落下する)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

っ…

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(ふと、意識が浮上する。冷たい天井の下に埋もれながら、重い瞼を開いた。)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(痛みは僅かなものだった。最早感覚すらも消えてしまったのか、このまま何も感じなくなるのだろうか。これが、死というものだろうか。疑問ばかりが浮かんでは消えて行く)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

体、が…

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(体が動かない、当然だ。自分は瓦礫のしたにいるのだから。ぼんやりとした意識のなかで、正に自分の身に降りかかる現実を、まるで他人事のように思った。)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(他人から見れば、俺の人生とはどんなものだったのだろうか。自分の人生がぽつぽつと頭に浮べた)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(容易く炉端へと投げ捨てられてしまうような、坂を転がるような、酷く惨めな)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

いや、そうじゃあ…ない、俺は…

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(ぐっと、右手に力を込めた。いや、こもっていなかったかもしれない。それでも、手もとの砂利が爪の間に食い込む感覚は、確かに感じることができた)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

まだ、まだ俺は…

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(生きていたい、そう振り絞るように告げた瞬間。明るい光が、頭上から降り注いだ。それはキリストでもなければ、天国からの遣いでもない)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

『シーザー…！！！』 (声がした、酷く聞き慣れた、声が。)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

JOJO、

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(岩が砕かれる音が響き、隙間から手が伸ばされる。つかみ損ねたそれに指先が引っ掛かった)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(がらがらと岩が崩れる。眩しき光が顔一杯に差し込んだ。叫ぶように名前を呼ばれ、眉を寄せた)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

相変わらず、でかい声だな…JOJO……

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(呟くように溢したその台詞が、言葉になったか否かもわからないまま、明るかった視界は暗く暗く、声はどんどんと遠退いていった)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(酷く、眠い。少しだけ、目を)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(暗い石の回廊を、ただただ歩いていた。自分しかいない道をただ前へ。途中で、自分を見た。岩の下で、冷たく動かない自分を)

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

っ…そんな、

シーザー･α･ツェペリ @Caesar_a_line

(十字架を模した岩の下から、赤いそれが流れている。血だ、自分の。よくよく気づいてみれば、自分は赤く、酷く血生臭い)