芝村裕吏氏による「ロディアとチビットの使い方」

ゲームデザイナー芝村裕吏氏による“Twitterラジオ講座”。今回はメモ帳であるロディアとチビットの芝村流な使い方についてです。「メモの極意は、捨てるにあり。」 /// 前回:http://togetter.com/li/5041 次回:http://togetter.com/li/73479
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芝村裕吏 @siva_yuri

今日は、ロディアやチビットの、私なりの使い方を話そう。

2010-02-09 00:04:15
芝村裕吏 @siva_yuri

まず。ロディアもチビットも、メモ帳だ。メモにこそ、真価がある。まあ、うまく使えば仕事の役に立つ。生産性としては、俺では年間に50万円くらい。がんばれば100万円くらいの価値になるだろう。

2010-02-09 00:08:00
芝村裕吏 @siva_yuri

一方、年間使用量はロディアで年間5冊くらいなので、まあ1500円で50万円という感じで、対費用効果に優れているアイテムと、いえなくもないね。

2010-02-09 00:12:33
芝村裕吏 @siva_yuri

それにしたって、所詮は紙の束だ。 50万円の価値のメモがかけるかどうかが、一つの目安になる。 かけるなら、それは意味がある。手放せないことにもなるだろう。なければ、別になくてもいいだろう。

2010-02-09 00:12:42
芝村裕吏 @siva_yuri

でまあ、ここまで話すと、50万円の価値のメモってなんですか。 となると思うので、教えてあげよう。

2010-02-09 00:16:10
芝村裕吏 @siva_yuri

メモの極意は、捨てるにあり。 でね。短期間に捨てる情報を書くといい。それが、メモの正しい運用法だ。 50万円の価値のメモとは。 短期間で使われ、捨てられ、そこで生み出される、価値なんだよ。

2010-02-09 00:18:10
芝村裕吏 @siva_yuri

具体的には、メモというのは、考えを昇華させるフィルタとして、使う。 考えというのは、頭の中で考えたらいけないんだよ。それでは、ぐるぐるしてしまう性質のものだ。 考えというのは、紙の上で考えないといけない。

2010-02-09 00:21:03
芝村裕吏 @siva_yuri

分かるかな。書きながら考える。これが重要だ。 というのも、人間は、感じているものから感じ取るという形でしか、本来連想出来ないからなんだよ。

2010-02-09 00:24:23
芝村裕吏 @siva_yuri

文字というものが文明におけるエポックメイキングなことだったのは、記録、というよりは、文字を読み取り、感じさせることにより思考をよりたかめるための道具だったからと、いったほうがいいだろうね。

2010-02-09 00:26:11
tsuduki @tdkm_nkjm

@siva_yuri 感じたものをカタチにする。カタチにしたものからまた感じていく。でしょうか。

2010-02-09 00:24:54
@kuga_ayu

@siva_yuri ネームやねた考えてるときはそんなかんじですね確かに>手元でメモにしながら

2010-02-09 00:25:03
築山 @tsukiyama_m

@siva_yuri 紙に書いた方がまとまったりまたアイデアが出たり、ということでしょうか 覚えがあります

2010-02-09 00:27:27
芝村裕吏 @siva_yuri

さて。思考を高めていくために、途中段階で大量の記録、言うならばメモが、必要だ。 メモの正しい使い方は、ここにある。

2010-02-09 00:31:18
芝村裕吏 @siva_yuri

具体的というか、具象的な話をすれば、転記しながら、人は考えを磨いていくものだ。マンガも、小説も、仕事も、ゲームデザインも、日々の生活も、そこには本来違いがない。

2010-02-09 00:31:25
芝村裕吏 @siva_yuri

何かを書く。書いて考え、また書く。 紙は有限だから、別の紙に同じようなことを書く。 このとき、いらない情報は捨てられ、純化していく。 濾過みたいなものだ。これを繰り返すことで、極意(アート、と英語で言う)を得る。

2010-02-09 00:33:41
芝村裕吏 @siva_yuri

いかにも西洋的な考え方だが、有効な戦術ではある。

2010-02-09 00:33:46
芝村裕吏 @siva_yuri

脚本→ネーム→下書き→ペン入れ→完成原稿 まあ、漫画なんて。まさにそうね。

2010-02-09 00:34:13
芝村裕吏 @siva_yuri

さて。じゃあ。メモだ。 昔、アインシュタイン夫人が、うちの旦那は古い封筒の裏で、宇宙の真理に近づいてますのよ。とか、いってたが、所詮はちょっと書いてちょっと見て捨てる物だから、別に300円でメモ帳買う必要は、なともいえなくもない。

2010-02-09 00:37:26
芝村裕吏 @siva_yuri

ところが。ここが文房具屋の価値創造というところでな。裏紙より便利な(そしてそれらより高い)ものを、生み出してきてるわけなのよね。 裏紙の束、原価20円より優れているところを、つまりは280円の差額を、今から説明しよう。

2010-02-09 00:39:27
芝村裕吏 @siva_yuri

まず。重要な事として、装丁がしっかりしてるので、外に持ち歩ける。ワイヤータイプでないので、ポケットにひっかからない。厚紙なので、外でも書ける。 コンパクトで、マイクロカットで切り取りやすい。メモは捨てないと意味がないので、切り取れるのは重要だ。

2010-02-09 00:41:57
芝村裕吏 @siva_yuri

紙は厚口で、万年筆やゲルインキボールペンとの相性は抜群だ。 ちぎったページを折りたたんで財布にでも入れて持ち歩いても、当日分くらいは、破れたりせずに、持つ。

2010-02-09 00:44:36
芝村裕吏 @siva_yuri

この辺が、280円の差さ。要するにロディアは、メモって外でこそ重要でしょ。という製品なんだよ。

2010-02-09 00:46:10