私的まとめ 某書へのツッコミから始まった自衛隊の用語と編成呼称

注意:あくまで自衛隊の用語関係のまとめとして編集しましたので、某パンダ関連への呟きは話の流れを崩さない程度に省いています。またその関係上、勝手に編集されないよう公開だけにしております。御容赦を。
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副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

…まぁ確かにリアル東富士演習場なんて描いたら酷い事になるからなぁ…。木はねーし砂埃立ちまくりだし水場無いし…。

2013-07-11 21:57:07
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

さってと。いきなりですが、2230辺りから「君が衛生兵で歩兵が俺で」の「改変」についての話をしようと思います。 メモ帳うっかり発掘してしまったので…。暇な方はご一読下さい。

2013-07-11 22:10:15
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

以前に「君が〜」の再検証を行い、篠山さんの描くキャラクターの無能っぷりを論じた際、篠山さんの常套句「一般人向けの改変」について精査()し、遠日公開するつもりでした…が、色々忙しくて忘れてました。今から始めましょう。

2013-07-11 22:30:00
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

1.神は細部に宿る あの本が出版された当初、スマッシュ文庫の企画した著者インタビューの中で篠山さんはこう発言しています。

2013-07-11 22:31:15
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

篠山:いや、「戦う少年少女」って永遠のテーマじゃないですか。でもそれが軍事モノになると、リアリティがない描写が多すぎて……徹底的にリアリティのあるやつ、書いてみたかったんです。

2013-07-11 22:32:18
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

確かに一部描写のリアリティは凄まじいものがありました。基本教練と呼ばれる、自衛官の基礎動作は無駄に細かく描写されています。

2013-07-11 22:32:36
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

しかし言い換えれば「そこしかリアルに書けてない」のです。その他の描写、主に部隊配属されてから涵養される部分のディテール(通信の符丁、射撃命令など)は大体デタラメです。それに、その基本教練についても部隊行動が絡むと途端に違和感バリバリに成り果てます。

2013-07-11 22:33:13
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

余りにも教科書通り過ぎて逆に違和感を感じるのです。例えば集合時に「総員◯◯名、事故◯名、現在員…」などと報告するのは新隊員教育隊くらいのもんです。

2013-07-11 22:33:57
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

しかし本作ではその新隊員のような報告を、戦闘行動に入りつつある手練の部隊がダラダラとやっています。普通あり得ません。この時点で「リアリティ」は破綻しています。

2013-07-11 22:34:34
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

余禄。状況直前における部隊指揮官への報告は「自分が実際に掌握できる部隊はどれだけあるのか、その規模はどの程度か」を理解して貰う為の報告です。

2013-07-11 22:35:53
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

つまり指揮官は現実に動ける部隊とその人数が知りたいのであって、その部隊が本来何人でその内何人が居ないのかなど極めてどうでもいい情報です。ましてや不在の理由など心底どうでもいい話です。 余録終わり。

2013-07-11 22:36:39
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

また、イラク派遣のシーンでの無線の使用要領も、呼び出し符号から運用方針に至るまで、その悉くが実際の運用とは著しく乖離しており、リアリティどころか著者の無知を疑いたくなるレベルの文章となっています。まぁ実際理解してないんでしょうけど。

2013-07-11 22:38:01
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

本文では指揮所を「まるまる」(00)、小隊長車の軽装甲機動車を「まるごー」(05)、分隊が1個ごと乗車する2輌の高機動車をそれぞれ「高機1号車」「高機2号車」と表記し、「まるろく」(06)「まるなな」(07)とルビを振ってあります。

2013-07-11 22:39:08
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

具体的な作中の記述はこう。()内はルビです。 「高機2号車(まるなな)、高機2号車(まるなな)。こちら小隊本部(まるごー)!被害状況、応答求む!」 「こちら高機2号車(まるなな)!1号車(まるろく)、走行不能!」

2013-07-11 22:40:08
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

どっから違うかと言いますと。指揮所、本部が00というところまでは間違ってません。言い換えればそっから先は全部間違いです。

2013-07-11 22:41:38
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

この2ケタの番号の頭の数字は、符号を与えられた集団の母体を示しています。指揮所がまるまる(00)なら、その下で行動する第1小隊はひとまる(10)、第2小隊はにーまる(20)と表記されます。

2013-07-11 22:43:12
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

上級部隊である本部の指揮の元に各小隊は独立して行動するので、指揮所と各小隊が上の桁で同一の数字を使う事はあり得ません。

2013-07-11 22:43:55
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

そして下の数字は、その小隊を細分化した単位、つまり分隊に与えられます。第1小隊2分隊ならひとにー(12)、第2小隊1分隊ならにーひと(21)です。下1ケタ0、10や20は「その小隊全体」若しくは「小隊を指揮する小隊本部」を指し、その場のニュアンスでどちらかを判断します。

2013-07-11 22:44:55
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

つまり、指揮所隷下の実働小隊である繭川小隊が指揮所「00」と同一の上の桁を含む「05」という符丁を振られる事は絶対にあり得ず、また、各分隊が06、07のように上の桁で小隊本部、ましてや指揮所と同一の数字を使う事も絶対にあり得ません。

2013-07-11 22:46:31
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

ほら、何もかもが全然違う。 篠山さんお得意の「一般人向けの改変」という魔法の言葉を用いてもいいですが、それをやると今度は「改変によって更に難解になる」というトラップに化けるので何の意味もありません。 そこについては次の項目で触れる事にしましょう。

2013-07-11 22:48:05
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

再び余録。普通科の軽火器小隊が、下車しての行動が予想される状況下で車両そのものを部隊の基準とする事は絶対にあり得ません。 車両はあくまで移動手段であり、その基準は車両に乗る分隊です。

2013-07-11 22:48:59
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

無線機も車載ではなく分隊長、若しくは分隊長付の通信手が背負子で常時携行するものです。ですから無線においては「2号車」ではなく「2分隊」と呼び出すのが普通です。 余録終わり。

2013-07-11 22:50:06
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

ちょっと休憩して、次は「改変の必要性」についてのお話をします。

2013-07-11 22:52:18
副赤@9/24 ぱんあ43 C-20 @ATOR86

2.そこに改変の必要はあるのか 昔の話をします。 僕が以前に公開した書評(http://t.co/WWy589dvQDを参照)について篠山さんはこのようにコメントしています。

2013-07-11 23:05:00
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