2013年7月17日

シマウマ(f_zebra)さんが紹介する『アメリカの新規原子力プロジェクト』

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Flying Zebra @f_zebra

アメリカの新規原子力プロジェクトについて、備忘録を兼ねてアップデート。5年ほど前までの原子力ルネサンス華やかなりし頃は数十基の建設計画が目白押しであった米国だが、現在はそれらの計画の多くが中断または中止されている。

2013-07-16 12:37:42
Flying Zebra @f_zebra

シェールガスの生産増大による天然ガス価格の下落がその主な理由であるとの見方が一般的だが、景気の後退とエネルギー効率の向上によって電力需要の伸びが鈍っている事の影響が決定的との見方もある。

2013-07-16 12:38:56
Flying Zebra @f_zebra

景気については不透明だが、天然ガス価格については現在の低い水準が今後長期間に渡って持続可能だと考える関係者は少なく、長期的にはガス価格が上昇し、さらに炭素排出への規制が強化されることもほぼ確実であることから、原子力の競争力は高まると見られている。

2013-07-16 12:39:58
Flying Zebra @f_zebra

ガス火力発電所は建設も容易で、現状では競争力も高い。それでも多くの電力会社が新規原子炉の許認可作業を続けているのは、将来事業条件が変化することに対する備えでもある。認可を受けてもすぐに建設を開始しなければいけないわけではないため、認可を「貯蓄」しておく狙いもある。

2013-07-16 12:43:43
Flying Zebra @f_zebra

現在COL(建設・運転一括許認可)の交付を受けて建設中のプラントはジョージア州ボーグル発電所、サウスカロライナ州サマー発電所のそれぞれ2基、合計4基だ。他に、1973年に建設許可を交付され、85年に一旦中断されていたテネシー州のワッツ・バー2号機の完成工事も続いている。

2013-07-16 12:44:45
Flying Zebra @f_zebra

NRCが現在審査中のCOL申請は9件、合計14基だ。他に申請者の要請で審査が中断されている申請が7件あるが、そのうち1件は後に取り下げられている。COLの申請には少なからず費用が掛かるが、建設を決めかねている電力会社もリスクヘッジのために申請を続けている。

2013-07-16 12:45:26
Flying Zebra @f_zebra

審査中の14基のうち、6基は現在建設中の4基(COL交付は2012年)と同型のウェスチングハウス社製AP1000で、炉型の認定は完了しているため、後は安全・環境審査が完了し、法定聴聞会が開かれ、その調査が完了すればすぐに交付できる。

2013-07-16 12:47:52
Flying Zebra @f_zebra

昨年8月に廃棄物信頼性規則を連邦裁判所が無効にしたことを受け、NRCは新規原子炉の許認可を保留することを決定しているが、2014年夏までに新しい最終規則が発効され、認可の交付を再開できる見通しであることから、審査自体は継続している。

2013-07-16 12:48:43
Flying Zebra @f_zebra

NRCの設計認証が済んでいない新型炉については、COLの交付前に設計認証を受ける必要がある。現在申請中のものにはアレバ製のUS-EPRに加え、日立GEのESBWR、三菱重工のUS-APWRが含まれる。

2013-07-16 12:50:02
Flying Zebra @f_zebra

日本企業の絡みでは、ABWRで申請しているサウス・テキサス・プロジェクト発電所が微妙な問題を孕んでいる。計画している新規炉は東芝との合弁会社であるNINA社が過半数を所有している。外国人が所有、管理または支配する企業体への許認可は原則的に禁止されている。

2013-07-16 12:50:46
Flying Zebra @f_zebra

NRCは申請書の当該部分の審査を中止しているが、他の部分の審査は継続している。また、外国人の所有権問題についての原子力法の解釈は変更される可能性がある。原子炉プロジェクトもグローバル化が拡大しており、企業体制は昔ほど単純ではない。

2013-07-16 12:51:24
Flying Zebra @f_zebra

以上、ざっと見てきたが、国内で豊富に産出する天然ガスの価格低下や電力需要の低迷で原子力の競争力が低下している米国だが、5基が建設中、多くの計画が進行中で14基が許認可申請に至っている。 一方、エネルギー資源の乏しいわが国はというと…

2013-07-16 12:52:43
Flying Zebra @f_zebra

日本は一次エネルギーの大半を輸入に頼り、島国のため隣国から電力を輸入することもできない。その状況で国内のほとんどの原子炉が停止したままで、電気料金は上がり、夏のたびの節電要請で製造業はせっかくの円安局面でも思うように生産計画が立てられない。

2013-07-16 12:55:27
Flying Zebra @f_zebra

福島事故で新たに明らかになったリスクへの対応の確認という、他国では2年前に完了した作業で足踏みし、脱原子力を決定しているドイツやスイスですら既存の原子炉は運転しているにも関わらず、合理的な理由もないまま原子炉の停止を続けている。

2013-07-16 12:56:47
Flying Zebra @f_zebra

その間、将来のエネルギー政策についての議論が進んだかといえばこれも全く成果がなく、原子力を活用するにしろ脱却を目指すにしろ、供給力の定量的な評価に基づく具体的な計画は何一つない。2年間、我々は一体何をしていたのか。

2013-07-16 12:57:27
Flying Zebra @f_zebra

国政選挙の選挙公報にすら初歩的な事実誤認に基づく根拠のない政策もどきが虚しく踊る。そもそも半数近くの有権者が投票すらしない。政治の質は、有権者の質を写す鏡である。残念だが、これがわが国の現状なのだ。

2013-07-16 12:58:12

コメント

neologcutter @neologcuter 2013年7月17日
政治の質は、有権者の質を写す鏡である < これが重要。日本には「なにかあったら自民党に何か文句言えばいい」と言う考えの持ち主が多すぎる。
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