文月ちゃんによる長10cm高角砲のお話

帝国海軍の六五口径九八式一〇糎高角砲のお話ですわね。
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文月 @DD_Fumiduki

今日は艦これでいうところの10cm連装高角砲についてちょっとお話しするですぅ

2013-07-18 13:37:39
文月 @DD_Fumiduki

10cm連装高角砲は正式名称「六五口径九八式一〇糎高角砲」通称「長10cm高角砲」のことだと思われるですぅ。ちなみにこの○○口径とは、「砲身の長さ」を「砲の直径」で割った数字ですぅ。つまり、長10cm高角砲の砲身長は10cm×65口径=650cmというわけですぅ

2013-07-18 13:42:16
文月 @DD_Fumiduki

知識が浅いので補足や間違い指摘は大歓迎ですぅ。その時は公式RTで紹介していくのでよろしくおねがいします(ぺこり

2013-07-18 13:43:19
文月 @DD_Fumiduki

みんなが大好きな戦艦大和の主砲は45口径46cm砲だから、砲身長は45×46cm=2070cm=20.7mになるですぅ。けっこう長いよねぇ

2013-07-18 13:45:32
文月 @DD_Fumiduki

これまた名称の説明になっちゃうけど、よく日本の兵器には○○式ってついてるよね。例えば十年式は「大正10年に正式採用」って意味になるんだ。また、九六式なら「皇紀2596年正式採用」零式なら「皇紀2600年正式採用」って意味なんだ。大正と昭和じゃ数字の意味が違うから注意してね

2013-07-18 13:51:24
文月 @DD_Fumiduki

だから、長10cm高角砲は九八式だから「皇紀2598年」に正式採用されたってことがわかるね。ちなみに皇紀2600年は1940年って覚えておくと便利だよぉ。あ、陸軍では皇紀2600年(西暦1940年)採用の兵器には零式じゃなくて一〇〇式ってつけてるよ。一〇〇式司令部偵察機とかね

2013-07-18 13:54:08
文月 @DD_Fumiduki

あ、ちょっと補足。この○○式ってのは正式採用された年が使われるとは限らないみたい。例えば「四〇口径八九式十二糎七高角砲」は八九式だから1929年に採用されたと思うけど、実際は1929年に設計が開始、1932年正式採用になってるね。ちゃんとまとめてなくてごめんなさいですぅ…

2013-07-18 13:59:47
文月 @DD_Fumiduki

さて、そろそろ兵器そのもののお話をしていくよぉ。この長10cm高角砲が正式採用されるまで、海軍では「四〇口径八九式十二糎七高角砲」ってのを主に使っていたんだぁ。さっきお話したとおり、この砲は1932年に正式採用されるんだよぉ。ちなみに艦これでは12.7cm連装高角砲になってるね

2013-07-18 14:02:29
文月 @DD_Fumiduki

この砲のお話はまた別なときにするから省略するね。この砲が採用されて、海軍は次の世代の高角砲として長砲身化、つまり砲身を長くしたものを計画するよぉ。1933年、つまり12.7cm連装高角砲正式採用の翌年から試作砲によるデータ収集を、1935年に設計開始、1938年に正式採用されるよ

2013-07-18 14:07:36
文月 @DD_Fumiduki

長10cm高角砲の最大の特徴はなんといっても半自動装填機構による高速射撃だねぇ。普通の中小口径砲は大抵人力装填でどうしても発射速度が遅くなるから、半自動装填の利点はとても大きかったんだよぉ

2013-07-18 14:17:31
文月 @DD_Fumiduki

参考までに、 四五口径十年式十二糎高角砲(人力装填)は発射速度 10〜11発/分 四〇口径八九式十二糎七高角砲(半自動装填)は14発/分 六五口径九八式一〇糎高角砲(半自動装填)は19発/分(計画) になってるよぉ。ちなみに長10cm砲の発射速度はあくまで計画ってとこを覚えててね

2013-07-18 14:21:47
文月 @DD_Fumiduki

実際には揚弾筒の能力が毎分15発になっていること、この砲を搭載していた駆逐艦「秋月」乗員が毎分15発を目標として訓練を積んでおり、実際の戦闘ではそれも難しかったと証言しているから、実際に毎分19発の連続射撃は不可能だったんだぁ。

2013-07-18 14:24:53
文月 @DD_Fumiduki

砲塔のなかに即応弾がおいてあるから、一時的にはできたかもしれないけどねぇ。そうそう、さっき参考としてあげた歴代高角砲なんだけど、八九式から九八式になるときに砲の口径が小さくなってるでしょ。砲弾の直径が小さくなると威力も弱くなるのにどうしてだと思う?

2013-07-18 14:27:35
文月 @DD_Fumiduki

これは「高角砲」は「航空機」を打ち落とすための砲であるってことが一番大きいの。12.7cm高角砲のときに比べて砲弾重量は約半分(23kgから13kgに)になっちゃったけど、被害半径は1:1.27とほとんど変わらないでしょ?それに、連続射撃時の射撃速度低下を防ぐ意味合いもあったと

2013-07-18 14:35:08
文月 @DD_Fumiduki

されてるよぉ。それと、そもそもの長砲身化の目的である「砲弾初速向上」と「最大射高向上」ということも関係してくるねぇ。大質量の砲弾を高初速で高空に打ち上げるってすごいエネルギーが必要なんだ。つまり、装薬をたくさん使って無理やり撃ち上げないといけないの。

2013-07-18 14:40:34
文月 @DD_Fumiduki

でも、装薬をたくさん使うとどうなるかな。砲身にかかる圧力(トウ圧)もまたすごいことになっちゃうよね。下手したら砲身が破裂して大事故になることもあるくらい危険なことなんだよぉ。実際、2.7cm高角砲から最大トウ圧は25kg/mm2から30kg/mm2に増加しているんだ

2013-07-18 14:43:18
文月 @DD_Fumiduki

でも、その代わり初速は720m/sから1000m/sに、最大射程は14,622 mから18,700m(19,500mとする資料もある)に、最大射高は9,439 mから13,300m(14,700mとする資料もある)と大幅に向上させることができたんだ。万々歳だね♪

2013-07-18 14:46:38
文月 @DD_Fumiduki

でも、いいことばかりだったわけじゃないんだぁ。装薬を増やした影響で(12.7cm高角砲:4.000kgから長10cm砲:5.750kgに)砲身の寿命(砲身命数)が短くなっちゃったんだ。12.7cm高角砲は1000発だったのに対し長10cm砲は350発。約1/3になったんだよぉ

2013-07-18 14:55:26
文月 @DD_Fumiduki

発射速度がうりなのにすぐ砲身が使えなくなるのはまずいよね… だから、この砲は砲身内筒(砲身は外筒と内筒で分かれている)を簡単に交換できるようにしてあるの。実際には戦闘中に交換する余裕なんてなかっただろうけど…

2013-07-18 15:03:37
文月 @DD_Fumiduki

あと、この高角砲、性能はいいんだけど構造が複雑で量産には適さなかったの。だから、この砲を搭載した艦艇は秋月型駆逐艦、正規空母大鳳、軽巡洋艦大淀だけだったんだぁ。戦艦大和などから12.7cm高角砲は性能が悪いから長10cm砲に交換してくれって再三要望が出てたけど、実現しなかったんだ

2013-07-18 15:07:57
文月 @DD_Fumiduki

そういえば、戦後に中華民国に引き渡された雪風さんは秋月型駆逐艦「宵月」の長10cm高角砲を第2、第3砲塔として搭載したんだったねぇ

2013-07-18 15:14:00
文月 @DD_Fumiduki

長10cm高角砲はよく米海軍のMk 12 5インチ砲と比較されることがあるね。5インチ38の方が優秀って声もよく聞くけど、単純なカタログスペックを見るなら長10cm砲のほうがスペックは高いんだよね(5インチ38は砲架によって発射速度などが異なるから一概には言えないけど…)

2013-07-18 15:19:48
文月 @DD_Fumiduki

でも、実際はその兵器を「いかに効率よく使用できるか」っていうことも大事だから、いくら砲が優秀でも当てられなければ意味が無いんだけどねぇ…その点は米軍は日本軍に対してかなり優位に立っていたね。

2013-07-18 15:24:31
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