羽を切った羽根っ娘

ジャム @lowen_lowe

世間からの差別に耐えられなくて進学のとき翼をもいじゃった羽根っ娘だが偶然男子生徒にそれを知られてしまい口封じのために屋上から突き落とした

CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

@lowen_lowe ひどい

ジャム @lowen_lowe

@CK_Ariaze 焦って「大丈夫だよ誰にもいわないから！」とか言うんだけど、そうすると物凄い形相で「うるさい！お前たち人間のせいだ！私が人間に生まれなかっただけで散々いじめてきたくせに今更機嫌を取ろうなんて虫が良すぎる！」とか言われてグーで殴られる

CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

@lowen_lowe つづけて

ジャム @lowen_lowe

@CK_Ariaze 「まだ根元が残ってる。でもこれ以上削ったら腕が動かなくなるって医者に止められた。腕を失えばいいのか、それで私が人間だと認められるなら腕くらいなくなってもいい」自分の骨を削るなんて尋常ではない。一体どんな経験が彼女にここまでさせるのか……

ジャム @lowen_lowe

@CK_Ariaze 「人間はそんなに排他的かい」近所の猫耳に聞いてみる。猫耳はあくびをしながら答えた。「人間ちょろい生き物ﾆｬﾝ。しかし突然暴力を振るう奴もいるよくわからぬの連中ﾆｬﾝ」曰く、人間は他の種族に比べてルールに乏しいらしい。社会の規範はこんなに作ったのに個体は駄目か

ジャム @lowen_lowe

@CK_Ariaze 翌日、下校途中に彼女を待ち伏せして話をしてみた。「辛い過去があるのは解るけど、この学校の連中はひどいことしないと思うよ」「なんで解るの」「そんな奴が居たら俺が出て行ってやっつける」鞄からAK74uクリンコフを取り出してストックを開く。彼女は呆れて溜息を吐いた

ジャム @lowen_lowe

@CK_Ariaze 「猫耳の入れ知恵でしょ」「よくわかったな」「あいつらはなんでもそれで解決するから」どちらからともなく笑った。「カミングアウトはしない」「そうか」「でも君が報復してくれるっていうなら警戒して生きるのはやめる」力の抜けた笑顔は初めて見た

ジャム @lowen_lowe

@CK_Ariaze 「うまくいったﾆｬﾝ」「うまくいったよ、ありがとう」猫耳にAKを返しに行ったら、これはやるといわれた。何処に隠せばいいんだろう。「銃で解決するのが一番ﾆｬﾝ」「今回はお前の言うとおりらしい」猫耳はﾌﾆｬｰﾝと不思議そうな顔をしていた。

ジャム @lowen_lowe

@CK_Ariaze それから彼女と特別なことがあるでもなく学年が上がったらクラス換えで顔を合わせることも減った。しかしどうも更衣室でとうとうバレてしまったらしい。AKを手入れして万一に備えたが、彼女は何も言って来なかったし、騒ぎも大きくならなかった。何があったのだろう？

ジャム @lowen_lowe

@CK_Ariaze しばらくして会う機会があったのでたずねてみた。「え？翼のない羽根つきの話？」「君だろ、それ以外考えられない」彼女はなにやら複雑な表情になり、しばらくして言った。「その……修学旅行のとき」「？」「朝コケーッとか叫ぶ子がいて、鶏だったらしい」「なんだそりゃ」　終