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saijotakeo @saijotakeo
けだしこれ名言。哲学にもそのまま当てはまる。『簡単なことを複雑にするのはよくあること。複雑なことを簡単に、驚くほど簡単にすること――これが創造力だ。』(チャールズ・ミンガス)  
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RT @ittokutomano: 著作の難解さの理由にはいくつか種類があって、最も多いのは、著者自身が自分の考えの核心を上手につかまえていない、ってことじゃないかなと思う。
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【哲学の未来(1)】世界はただでさえ複雑化,多様化し,混迷を極めている。これ以上哲学がそれを混乱させるものであれば—疑似問題を生み出し,様々な装飾概念を生産する問題発生装置であるならば—残念ながら衰退と滅びの道を歩むことになるであろう。
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【哲学の未来(2)】これからは専門家以外の人でもふつうに論理を追えばわかるような哲学でなければ淘汰される。ジャーゴンに固められた難解で人を寄せ付けない白い牙城に閉じていたら哲学に未来はない。学界以外の人にもその価値を認められる仕事をしていかなければならない。自戒を込めて思う。
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【哲学の未来(3)】現に,職業哲学者の糧となる学部も学科も科目も,哲学と名の付くものは激減している。公募サイトでも哲学で検索してどれだけの数が出てくるのか。ほとんどないはずだ。多くの人が無用に難しくて役に立たない,変わり者がやる学問と思っている。
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【哲学の未来(4)】ちなみにMBAの授業で哲学のイメージを聞いてみたその結果。(1)暗い,内に籠もる,難しい,(2)現実を投影しているのだろうけど自分とは無関係,(3)企業哲学=根本的方針,(4)お金にならない,(5)抽象的,(6)生き方の根本:実存的。
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【哲学の未来(5)】かつて複雑系の科学,カオス理論,自己組織化,オートポイエーシス,社会的構築主義,アフォーダンス,クオリアといったものが現代思想に華々しく登場し多くの人がこれによって思想的なデッドロックを打開でき,新しい何かが切り開けるのではないかと期待した。
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【哲学の未来(6)】しかし時間が経つにつれ,そして多くの論者が同じことを角度を変えて言い続けるのをみるにつれ,これらに可能性が「ない」ことが明らかになっていった。どんなに壮麗で魅惑的な語彙による魔法が解けて正体が見定められたとき,等身大の有効性と限界が露わになる。
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【哲学の未来(7)】僕はできるだけ魔法に惑わされないようにその理路にのみ耳を傾けて吟味していったので,その理路の有効性と限界,射程はおそらくかなり早い段階でわかったと思う。そして実際,思想的局面も予測した方向性に着地していったように思う。
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【哲学の未来(8)】そうした経験から学んだことは次のことだ。(1)難解で秀麗なレトリックは“思想バブル”を生む際に有効なときがあるが早晩効力をなくす。(2)バブルが終わったときにはその思想本来の価値だけが冷静に見定められる。
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【哲学の未来(9)】続き(3)つまるところどんな思想も必ず歴史的淘汰にかかる。つまり魔法は必ず解けバブルは終わる。(4)価値を見定めるのは他者である。(5)最終的にはあらゆる理路は他者にとって「役立つかどうか」という広い意味での「有用性」によって見定められる。
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【哲学の未来(10)】(6)理路が原理として(広い意味で)有用性があれば歴史に残る。(7)そうじゃなければ一過性の流行か,一時期の時代的役割を果たして終わる。
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【哲学の未来(11)】(8)難解さは批判から逃れる「霧」として有効だが,同時にその本質を捉えさせないことから継承性を低めることになる。(9)継承性を高めるためにはできるだけわかりやすく構造化して示したりすることで反証可能性に開かれたものとして提示することが重要となる。
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【哲学の未来(12)】そうした問題意識から目的に照らして妥当な方法概念(原理)を選択し,その構築プロセスを開示し,その構造も体系的に明示したのが『構造構成主義とは何か』に他ならない。提示の仕方からして哲学の“改革”を含意していた(つもり)。
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【哲学の未来(13)】ふー眠くなってきた。続き。その“改革”は何よりも哲学の再生を願ってのことだった。僕は実証研究から,方法論,認識論といった道筋で哲学の有用性を体感していって,やむにやまれず哲学していったため,その有効性自分なりにはかなりわかっていたつもりだ。
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【哲学の未来(14)】しかし伝統的な思想研究の世界からするとその伝統的作法からはみ出すあり方は“異端”として受け取られた部分はあっただろう。そもそも日本人の自分でいうのもなんだけど一介の院生が“〜主義”などという思想体系を生み出すことはついぞなかったことなのだ。
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【哲学の未来(15)】それは世間知らずで素朴なバカだったからできたところは大きいのだが,ともあれその志は哲学の再生を願ってのことだった。「メタ理論工学」を提唱したのも,基礎哲学を否定するのではなく応用領域が生まれれば基礎/翻訳哲学を生かすことができると思ったためだ。
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【哲学の未来(16)】構造構成学はそうした過程を経て体系化されたのだが構造構成学から哲学の世界に入った若い世代の中には—才能ある若者が多くいて頼もしいのだが—原理的過ぎて色気がないとか(笑),文章の魅力も大事だとか,レトリックな修辞に憧れているひとも出てきているようだ。
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【哲学の未来(17)】それはそれでよいと思う。いつの時代もパワーのある若者は先人を乗り越えようとしてきたし,そうでなくてはいけないと思う。そういう野心ある若い人をみるとまだまだ捨てたものじゃないなと思う。
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【哲学の未来(18)】しかしここ数年,上述してきたような僕が辿ってきた経験を消化することなく,単に構造構成学と差異化すること/ずらすことを目的にした結果,思想的モチーフとして退行しているような「哲学」に出会うと,こういうことを語る必要があるんだろうなと思い始めた次第。
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【哲学の未来(19)】批判的に吟味できるように反証可能性を残しつつ難解な用語やレトリックで誤魔化さず,理路の深度で勝負して,その応用可能性を示す。そうした新たな“文法”で書いたからこそ構造構成主義は広まったのだと思っている。http://qurl.com/7t1rg
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【哲学の未来(20)】後人の有利な点は先人の良いところも悪いところも構造化した上で,それを“乗り越える”ことができる点だ。哲学も誤解を契機とした紆余曲折はあったにせよ,確実に進歩してきた。“乗り越える”ためにはその問題意識やモチーフを本質から掴む必要がある。
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【哲学の未来(21)】目的は哲学を学問を進歩させ,社会に世の中に少しでも貢献すること。それは翻訳も基礎も応用も同じく学問としては共有すべき志だと僕は思っている(趣味でやるのは別)。その観点からは差異化は本質的ではなく,本当に問題にすべきは思想的な進化/深化なのだと思う。
saijotakeo @saijotakeo
【哲学の未来(22)】高き志を持ち,先人の思想と真摯に格闘し,自らを相対化しつつ,建設的に問題を押し進めていくオモシロイ人が出てきて欲しいと思っている。そういう面白い人募集中。これにて真夜中の役に立たない授業を終わります。Bonne nuit
saijotakeo @saijotakeo
【哲学の未来(23)】余談。僕はできるだけ思想的エッセンスをわかりやすく提示するよう心がけているけどそれでも「難しい」と言われることは一再ではない。その厳しさを実感しているだけに僕が「無闇に難解で読むのが辛いなあ」と思うものは大方継承されることなく,淘汰されることになると思う。
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