悪夢の病院

とある静岡の精神病棟でのお話。貴方は生き残れるか。
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😺 @kanibarizumu893

#リプしてくれたフォロワーさんを奇病の発症者にする こちら!投下させていただきます。とてつもなく長いので興味のないかたは私をりムーブしてください!

2013-08-03 19:44:03
😺 @kanibarizumu893

【舞台設定】 とある静岡の山の奥にある精神病院。白く冷たい外壁に、患者を逃がさないよう張り巡らされたフェンス。毎夜のように奇声が聞こえ、消えていく。月明かりがぼんやりと照らす病塔を人々は悪夢の病院《ナイトメアホスピタル》と揶揄する。この話はそんな暗く、辛い悪夢の話。

2013-08-03 19:44:14
😺 @kanibarizumu893

このお話は三部構成となっております。つまり、一日に一夜分のお話をTLに流したいと考えておりますの。今夜、そして明日と明後日の夜の三夜です。(多分)本日出番のない方も焦らず気長にお待ちください。色々と誤字脱字もございますか見逃していただけると幸いです。

2013-08-03 19:44:46
😺 @kanibarizumu893

そして、あまり興味のないTLの皆様。読んで楽しんで頂ければ幸いなのですが、見るに耐え兼ねましたらリムーブやブロックをお願い申し上げます。

2013-08-03 19:44:50
😺 @kanibarizumu893

ちなみに、【主人公】は三人。【その他】を選択した方から選ばせていただきました。その他の【その他】の方はいろんな役になっていただきました。死んだりするのはざらですので、心してどうぞ。お楽しみください。

2013-08-03 19:45:26
😺 @kanibarizumu893

~プロローグ~ 風が背中を押す心地よい感覚を噛み締めながら右鬼はゆっくりと森の中を歩く。しばらく歩くと勧められた病院にたどり着いた。《福田精神病院》と明記された古い病院。昼間だと言うのに何処か薄暗い不気味な雰囲気が漂っている。それでも今の自分にはこの病院が必要なのだと言い聞かせ

2013-08-03 19:45:59
😺 @kanibarizumu893

右鬼は病院の中へと進んだ。悪夢の病院。ナイトメアホスピタルへと。 第一夜

2013-08-03 19:46:15
😺 @kanibarizumu893

@komei18 】主人公:右鬼 元陸上のアスリート選手。しかし、人生をかけた大会の前に大怪我をしてしまい大会に出れず、完治後も心に深い傷を負い走れなくなってしまった。その精神を直すために病院を訪れた。髪はベリーショート。根は明るい性格である。

2013-08-03 19:46:34
😺 @kanibarizumu893

ふと気がつくと辺りは真っ暗だった。どうやらカウンセリングが終わった後の無人の待ち合い室で寝てしまっていたらしい。起こしてくれればよかったのに…。そう思いつつ待ち合い室を出た。廊下は奥を見れば見るほど漆黒に包まれている。見えるのは微かな自動販売機の明かりだけだ。右鬼は足を進めた。

2013-08-03 19:47:06
😺 @kanibarizumu893

携帯の明かりをつけてゆっくりと歩く。エレベーターは作動していないようだ。仕方がないから階段を降りることにした。細心の注意を払い一歩ずつ、ゆっくりと降りる。すると、階段の踊り場に誰かいるではないか。大きな姿見の前にたち身だしなみを整えている。どうやら夜勤のナースのようだ。

2013-08-03 19:47:27
😺 @kanibarizumu893

「あ、あの」一人で心細かった右鬼はナースに声をかける。するとナースはゆっくりとこちらを振り向く。なんとその手には鉈が握られてるではないか!その上ナースは一度憤怒の表情を浮かべたのだ。「ひっ」と右鬼は小さく脅える。そこでようやくナースの表情は穏やかになったのだ。

2013-08-03 19:47:43
😺 @kanibarizumu893

「貴方…ここの患者じゃないわよね?」ナースは右鬼に近づいてくる。「私は夜勤担当のみさとよ。どうしてここにいるの?」右鬼は事の経緯を説明する。「そう…貴方…一刻も早くここを出ないと駄目よ?いい?」「あの…どうして鉈を持ってらっしゃるんですか?」「…いずれ…解るわ…一階まで案内させて

2013-08-03 19:48:05
😺 @kanibarizumu893

@misato11180803 】その他:みさと 夜勤担当のナースの一人。武器は鉈。子どもの為にお金が必要らしくこの仕事を選んだ。落ち着いた威厳のある雰囲気が魅力的な女性。この夜勤担当のメンバーの中では新人である。

2013-08-03 19:48:12
😺 @kanibarizumu893

右鬼はみさとに案内され一階の出口まで訪れた。「いい?急いで帰るのよ?」「で、でもその…ここから山を降りるのは無理です」「ここはね、山よりずうっと危険なの。この病院から出れば携帯の電波が繋がるわ。そこから誰でも呼ぶといい」みさとは右鬼の手をぐっと握る。 「お大事に」

2013-08-03 19:48:27
😺 @kanibarizumu893

右鬼はその真意がよくわからず首を傾げたまま手を軽く握り返した。たかが病院から帰るだけだ。確かに暗くて不気味ではあるが何をそんなに注意する必要があるのだろうか?どうしてナースは鉈なんて持っているのだろうか。謎が残るまま、右鬼は病院を後にした。外は満月が照らす夜だった。

2013-08-03 19:48:40
😺 @kanibarizumu893

外に出た右鬼は来た通りに道を辿る。しかし、出入口の鉄格子は下ろされ、上って越えることも出来ないようになっていた。「さすが…精神病院」そう皮肉げに呟く。仕方ない。さっきのナースの所に戻ろうか。そう考えていた矢先。遠くから誰かがこちらに走ってくるのが見えた。「助けて下さい!」

2013-08-03 19:48:59
😺 @kanibarizumu893

白いワンピースを来た女の子だった。女の子は汗だくで必死の形相をしている。何がなにやらわからないでいると、カパン。という乾いた音。そして何処からか聞こえる悲鳴。女の子はよりいっそう青ざめ右鬼の腕を引っ張り木の影に隠れた。「あ、あの何が…」右鬼が状況を確認しようとすると女の子は言った

2013-08-03 19:49:14
😺 @kanibarizumu893

「静かに。殺される」

2013-08-03 19:49:16
😺 @kanibarizumu893

@0709ymmtM 】その他:翠凜 福田精神病院の患者の一人。優しさ故に鬱病にかかり病院へと来た。しかし、病院の余りにも異常さについに脱走を決意。右鬼と共に脱走を図る。白いワンピースの似合う女の子。

2013-08-03 19:49:42
😺 @kanibarizumu893

とりあえず息を潜める右鬼。すると更にまたカパンという、乾いた音。その音に反応し女の子はびくりと肩を震わせた。しばらくすると誰かがこちらに歩いてくるのが木の影の隙間から見えた。よくよく目を凝らすと、そこにはセーラー服の少女。そして少女の手にはピストルが握られていた

2013-08-03 19:49:54
😺 @kanibarizumu893

ショットガンを持った患者はふらふらとあたりを不規則に歩く。その不安定な歩みが右鬼と翠凜の不安を増幅させた。突然ピタリと患者が止まり首をグルリと曲げ此方をみつめる。漏れそうな悲鳴を圧し殺す。患者は何かを呟いているようだ。耳を凝らす。「もーいいかぁーい…まぁーだだよぉー…」

2013-08-03 19:50:10
😺 @kanibarizumu893

@nekoamamiya 】悪役:amamiya 病院の重要患者の一人。精神状態は極めて不安定。誰かと遊びたい、遊んでないと気がすまないという謎の病にかかっている。遊んでくれないと父の形見であるショットガンを使い相手を殺す。本人は遊んでいるつもり。無邪気かつ残酷な患者である

2013-08-03 19:50:22
😺 @kanibarizumu893

かくれんぼでもしてるつもりなのだろうか。患者はその後もぶつぶつと言葉を繰り返し、ようやく去っていった。肩の力がどっと抜けてその場にしゃがみこむ。殺されかけているという現実的な恐怖が今更のように波になって襲ってくる。それは翠凜も同じ事のようで呼吸を整えた。「逃げなきゃ…絶対に」

2013-08-03 19:50:30
😺 @kanibarizumu893

そんなことを問われても右鬼にはわからない。呼吸が落ち着いたこともあり、二人でこの病院を抜け出すことになった「正面玄関は閉まってたよ?一度戻らないと…」「大丈夫。秘密の抜け道があるの」翠凜はそう言って立ち上がる。その手は震えていた「きっと…大丈夫だから」自分に言い聞かせているようだ

2013-08-03 19:50:45
😺 @kanibarizumu893

月夜の下。二人の少女が丸腰のまま、この病棟を走り抜ける。どうか、この悪夢が覚めますように。そう願いながら、祈りながら。時刻はもう夜の11時に差し掛かろうとしていた。荒れ放題の木々の小道に差しかかる。すると近くで女の子が泣いている声とそれをあやす声が聞こえてきた。

2013-08-03 19:51:18