- carmine_RR
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朝鮮では、1960年代ごろでも列車に対する投石が見られたとか。朝鮮鉄道史を研究した鄭在貞先生によれば、その背景に、日本によって建設された鉄道に対する被害意識の強さがあったのではないかと。
2013-08-05 11:19:51朝鮮の鉄道は、朝鮮(大韓帝国)自身による鉄道建設も目論まれたが、結局は日本の手によって建設された。その過程たるやすさまじいもので、日露戦争の兵站確保のため敷設権を強引に確保し、土地は家屋も墳墓も田畑も一方的に収用し、多数の労働者を前近代的使役の下に置いた。
2013-08-05 11:20:28「労働者の動員といっても給料払ったんだろ?」と言ってはいけない。農民が数ヶ月もの間田畑を離れたらどうなるか。作物は枯れ、実りは得られず、田畑は荒れて農民は流民と化すより他になくなる。商人も同じ。人を一定期間、本業から強制的に引き離すことの結果を想像すべきである。
2013-08-05 11:22:31犠牲の大きさに比べて、報償の要求はほとんど考慮されることがなかった。そのため沿線住民や敷設予定地住民の抵抗も、様々な形で行われた。建設妨害、鉄道電信線の切断、完成した線路への置石や列車への投石、工事事務所に対する襲撃や建設、請負業者の殺害などなど。
2013-08-05 11:23:50そもそも朝鮮半島の鉄道網は、路線選定から建設、運輸営業にいたるまで、あくまで日本の都合によって事が運ばれ、そこに朝鮮民衆の意向が汲み取られることはほとんどなかった。これでは朝鮮人の同意も自発的協力も得られるわけがない。
2013-08-05 11:24:27結果、日本による朝鮮半島の鉄道建設と運営は警察力と軍事力に頼ることとなり、事態はますます凄惨な様相を呈する。詳しくは併合前後の状況を記した本を参照願うとして、ただここでは死刑を含む厳罰で臨み、実際に少なからぬ刑死者を出したということを記すにとどめておく。
2013-08-05 11:25:05そもそも朝鮮半島は良港が多かったこともあって、だから鉄道ができても、特産品の輸送は短距離になる傾向があった。貨物と言えば内地と大陸を結ぶ通貨貨物が多く、しかし線路は脆弱で満鉄の貨車は直通が難しい。統計を見ても旅客収入優位という、日本の植民地鉄道としては珍しい傾向が。
2013-08-05 11:30:31内地大陸間の通過貨物が多いという事実は、朝鮮半島の鉄道が誰のためのどういう鉄道だったのかという性格を如実に現している。なるほど、建設後は開発や流通を拡大しはしたが、そのことで、誰のためにどうやって建設されたかという問題を拭い去ることができるわけではない。
2013-08-05 11:38:45ぶっちゃけると、鉄道の社会史ってヌルい研究が多いような気がする。内地の鉄道反対運動を見ても、田舎の地方鉄道ですら警察が神経を尖らせたような事例があり、ここいらで一つ深化させる必要があるのではないかという気がする。
2013-08-05 11:42:29おおっ、貴重な証言をありがとうございます。 RT @kekepopy: t_wak 10年ほど前に韓国の親戚を訪ねたとき、親戚が鉄道に関しての不満を口にしていました。何やら歴史的建造物の真横を鉄道が通っていて、痛みが激しいと。今でも被害感情は続いているかもしれないです。
2013-08-05 11:49:15北海道と樺太は、酸鼻極まる話も多いですね。タコ部屋労働とか、はたまた殺してトンネルに塗りこめたとか。 RT @sakinotk: 北海道の鉄道建設など、ほんとうに大変そうです。鉄道だけが特別ということはないはずですし。RT t_wak いくら鉄道が好きだとしても、対象を一度突
2013-08-05 11:59:09もっともこうした事象は鉄道のみが抱えた問題ではなくて、日本の土木建設業者が共通に有していた労働組織の前近代的性格・形態の現れなんですが。ただ、鉄道が決してそれらと無縁でいられたわけではないということでもあるので。
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