孫泰蔵さん 「成功はゴミ箱の中に」を読んで考えたツイートのまとめ

孫泰蔵さん(@taizoson)が、「成功はゴミ箱の中に」を読んで考えたツイートのまとめ 「成功はゴミ箱の中に Grinding It Out - The Making of Macdonalds」(プレジデント社) amazon http://amzn.to/dhkbqa
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taizoson.eth @TaizoSon

今朝は経営者の真摯さについて感じることがあったのでここに記述しておこうと思う。

2010-09-29 08:45:18
taizoson.eth @TaizoSon

レイ・クロックは1954年、カリフォルニアで評判のハンバーガーショップを経営しているマクドナルド兄弟に出会い、彼らのシンプルで、清潔で、低価格で、とびきり美味しいハンバーガーと斬新なお店のスタイルに激しく衝撃を受け、涙が出るほどの感銘を覚えた。

2010-09-29 08:45:29
taizoson.eth @TaizoSon

彼は、ハンバーガーももちろんだが、とりわけフライドポテトに感動したそうだ。「マクドナルド兄弟のポテトは別格だ。ふたりはフライドポテトにあふれんばかりの情熱を注いでいたのである。私の中で、フライドポテトは、だんだん聖なるものに思えるようになった。」と彼は後に語っている。

2010-09-29 08:45:40
taizoson.eth @TaizoSon

そして彼はこの素晴らしいハンバーガーショップを全米中に展開するべきと考え、マクドナルド兄弟を説得し、フランチャイズ権を獲得。1984年には8,000店舗へと拡大させることに成功した(ちなみに現在は119ヶ国で約3万店を展開!)。

2010-09-29 08:45:52
taizoson.eth @TaizoSon

レイ・クロックの功績は「いつでもどこでも誰でも食べられる」というファストフードのコンセプトを発明したことと、ショップを展開するにあたり、独立した経営者に店を自由に運営させつつマクドナルドの仕組みづくりに参加してもらうという、フランチャイズシステムを確立したことだろう。

2010-09-29 08:46:03
taizoson.eth @TaizoSon

その意味でレイは偉大な経営者であると同時に、飲食店の新しい業態を生み出したイノベーターであり、素早く効率的に拡大するビジネスシステムのクリエイターでもある。偉大な人は皆そうだが、彼もマルチな才能を発揮したすごい人だ。

2010-09-29 08:46:10
taizoson.eth @TaizoSon

正直、レイの自伝を読んで僕は少々ひるんだ。まあ、なんていう迫力、なんていう成功への執念。顧客を喜ばせ満足させることにとことん忠誠を誓い、中途半端な取り組み(精神のありよう)をとことん憎悪する。形容詞として「鬼気迫る」とか「血道をあげる」とかいう強い言葉が浮かぶほどの情熱の注ぎ方。

2010-09-29 08:46:39
taizoson.eth @TaizoSon

レイ「こっちがつぶさなくては、自分がつぶされる。だから今後も手を緩めるつもりはない。これがアメリカ流適者生存の法則ってやつさ。」「相手が溺れかかっていたらそいつの口に注水ホースをねじこんでやるね。」彼はこういった激しい表現を好んで使ったそうだ。すごい。なんて人間くさい人だろう!

2010-09-29 08:46:48
taizoson.eth @TaizoSon

ユニクロの柳井氏が的確に彼の人物評をしておられるが、彼は偽悪家というか、自分を悪役にして人をあっと驚かせることを楽しんでいたふしがあり、したがってそういう強い言葉を真に受けてはいけないのだが、柳井氏もそのファイティングスピリットには敬意を表さざるを得ないと語っている。同感だ。

2010-09-29 08:47:03
taizoson.eth @TaizoSon

レイの自伝を読んでいて個人的にもうひとつおもしろかったのはこの本の構成。レイの自伝のあとにたいへん多くのページを割いてユニクロの柳井正氏による解説、孫正義氏によるレイおよび日本マクドナルド創業者の藤田田氏の人物評、柳井・孫両氏による対談などが掲載されているのだ。

2010-09-29 08:47:10
taizoson.eth @TaizoSon

つまり、本書はレイの自伝が前半、日本を代表する経営者によるマクドナルドしいてはアメリカのベンチャー企業経営についての解説が後半、という二部構成でできており、そこに単なる創業者の自伝を超えた重層的な文脈と厚みを作りだしていてたいへん読みごたえがあった。

2010-09-29 08:47:19
taizoson.eth @TaizoSon

とくに柳井正氏と孫正義氏の対談はおもしろかった。お互い自他ともに認めるライバルであり同志であり、苦境を乗り越えてきた彼らにしかわからないことを共感しあっているのだが、表面的には両者が相手の言ったことを結構バッサリ否定し合ってるのだ。根っからの負けず嫌いぶりが感じられて楽しい(笑)

2010-09-29 08:47:28
taizoson.eth @TaizoSon

レイ・クロック、藤田田、柳井正、孫正義 - 彼らに共通するものを一つだけ挙げろと言われれば、事業に対する取り組みの真剣さ、しいては自分の人生に対する姿勢の真摯さだと僕は思う。ホークスの選手たちのようなプロ野球の選手にも先日同じことを感じた。僕はそういう人たちが本当に大好きだ。

2010-09-29 08:47:37
taizoson.eth @TaizoSon

自分だって、一度きりの人生だし、どうせなら一生懸命何かに情熱を燃やして性根を据えて取り組もうと心に決めているが、それでも彼らに比べたら真摯さがまだまだ足りないなあと思い知らされる。経営者の普遍性、そしてだからこそ際立つ経営者の個性など、いろいろなことを感じられる一冊であった。

2010-09-29 08:47:47
taizoson.eth @TaizoSon

レイ・クロック、ロバート・アンダーソン共著、野地秩嘉監修・構成、野崎秩恵訳、柳井正・孫正義解説「成功はゴミ箱の中に Grinding It Out - The Making of Macdonalds」(プレジデント社)を読んで、今朝はそんなことを感じた。

2010-09-29 08:47:56