私がいい歳をしてアニメの感想を述べる理由

「アニメで世界を変える!」みたいな恥ずかしいことは言いたくなかったが,そうでも思わない限り明日の一歩を踏み出せない気がする。そう思う。
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kikanet@森 @kikanet1

いい歳をして,ツイッターでアニメの感想とかを恥ずかしがることもなく私がつぶやく理由について

2013-08-08 10:49:23
kikanet@森 @kikanet1

趣味とか,好きだとかそういう理由が第一にあることは言うまでもないが,アニメを含むサブカルに“も”それを超える魅力以上のものがあると思っている。

2013-08-08 10:51:31
kikanet@森 @kikanet1

こんなことは言いたくないが,アニメには社会を記述する力があるし,アニメで社会を変える事が出来ると「信じている(信じたい)」。

2013-08-08 10:55:38
kikanet@森 @kikanet1

理性的には当然,アニメで社会が変わる瞬間なんてなかったし,自分ですら変わらなかった。所詮,アニメなんて単純な娯楽でしかない。「アニメで社会は絶対に変わらない」

2013-08-08 11:02:54
kikanet@森 @kikanet1

結局,某新聞社のように「言葉の力を信じている。ジャーナリスト宣言。」と同じような恥ずかしさ。ジャーナリズムが社会を変えない,ジャーナリズムによって人が動き,社会が変わるのだ。アニメも同様。社会を変えるのは人しかないのに,勘違いしてしまう。

2013-08-08 11:07:03
kikanet@森 @kikanet1

しかし,それでも,それだからこそ,良く分からない何かを期待するし,期待している方が幸福になれる。これは,日本人の宗教観のように神様なんて信じていないけどお参りに行くような感じ。根拠は無いけど神社仏閣に参拝するとご利益があると自己催眠にかかると気持ちと同じ。

2013-08-08 11:11:10
kikanet@森 @kikanet1

アニメを見ても,娯楽という側面以上の何かに期待する。その期待と落胆について私は感想を述べ,ツイートしているようなものだ。

2013-08-08 11:19:16
kikanet@森 @kikanet1

だから,感想の中心に作品のテーマとかを考える。国語の教科書的にいえば「主人公の気持ちになって考えよう」ではなく,「作者の気持ちになって考えよう」を重視する。

2013-08-08 11:39:37
kikanet@森 @kikanet1

そう言いながら,テーマ性(メッセージ)が強ければ世界が変えられると妄信しているわけでもない。強いテーマがあっても…

2013-08-14 12:40:41
kikanet@森 @kikanet1

一例として私の好きな「クレヨンしんちゃん― オトナ帝国の逆襲」を述べたい。まず,娯楽(活劇)として面白い。中盤の幼稚園バスのカーチェイスのシーン。それぞれのキャラの設定を生かしながら,運転の性格として表現する。敵の攻撃をかわしながら,敵の車はダイナミックに破壊される。その爽快感

2013-08-14 11:56:57
kikanet@森 @kikanet1

その上で,後半のひろしの回想やしんのすけ一家の戦いにつながる。表のテーマは家族の愛情である。それが分かりやすく丁寧に描かれる。そして,裏のテーマが「過去と未来の選択」である。

2013-08-14 12:00:13
kikanet@森 @kikanet1

登場した秘密結社のイエスタデイ・ワンスモアや,20世紀博の世界が何とも魅力的に描かれる。しかし,しんちゃんの選択は21世紀を取り戻す事であり,自らの成長を示して家族を選ぶ。後年訪れる「昭和ノスタルジーブーム」の先駆けとして「オトナ帝国」が存在していることは幸福だと思う。

2013-08-14 12:06:39
kikanet@森 @kikanet1

ALWAYS 三丁目の夕日は凄く魅力的で面白いが,故に危険な作品でもある。あの世界が存在していると錯覚してしまったり,あの世界を再現しようとする人々が出てくる。この作品を見て過去に生きる人が生まれる。あの映画はファンタジーの別世界だと理解して視聴しなくてはならない。

2013-08-14 12:13:04
kikanet@森 @kikanet1

アプローチ「昭和はよかった」こそ同じであるが,結論は全く違う オトナ帝国「それでも未来(21世紀)に生きなくてはならない」 三丁目の夕日「昭和は続き,明日も未来(高度経済成長期)が訪れる。」 同じ未来でも本当の未来(21世紀)と嘘の未来(高度経済成長期)の提示なのだ。

2013-08-14 12:19:46
kikanet@森 @kikanet1

それぐらい,オトナ帝国には「未来(21世紀)を生きよう」と「家族って素晴らしい」というメッセージを持ち,社会を変える力があると期待を持てる。しかし,少し疑問の残る事件も存在する。それは,クレヨンしんちゃんの原作者,臼井儀人の死である。

2013-08-14 12:23:43
kikanet@森 @kikanet1

詳細は省略するが,恐らく事件でも自殺でもなく,不慮の事故であったのであろう。事故の内容から自殺と考えてしま井がちな事もあり,難しいところでもある。特に,オトナ帝国のラスト,秘密結社のイエスタデイ・ワンスモアの二人は過去に生きようとして飛び降り自殺をしようとするも,しんちゃんが

2013-08-14 12:28:55
kikanet@森 @kikanet1

しんちゃんが「ずるいぞ」といってひきとめている。繰り返して言うが,臼井氏は自殺で話ない。しかし,アニメのメッセージ性と実際の不幸と重ね合わせると複雑な気持ちになる。アニメに世界を変える力があると「信じたい」が,アニメ二世界など変えられないと「考えて」しまう。

2013-08-14 12:32:34
kikanet@森 @kikanet1

所詮,アニメなんて娯楽作品であるのか,娯楽作品以上になるのかということでもある。自分の心と頭の中ではこの事が整理できないと思うが,それでも複雑な二つの気持ちを抱えながらアニメを見ようと「考えて」いる。そして,自分なりの考えを持つことが大事なのだと「信じて」いる。

2013-08-14 12:37:06