8月8日の報道ステーションで取り上げられた広島大・鎌田七男名誉教授の研究の原著論文を探して読んでみました

2013年8月8日夜の報道ステーションの特集でとりあげられた広島大・鎌田七男名誉教授の研究(2012年6月3日、第53回原爆後障害研究会で発表http://ow.ly/nKqVp )は次の和文論文として公表されています。取り寄せて読んでみました。 鎌田七男、大瀧滋、田代聡、星正治、三原圭一郎、木村昭郎 「広島原爆被爆者の子供における白血病発生について」 長崎医学会雑誌 87 (特集号), 247-250, 2012 続きを読む
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発端

akoustam @akoustam

報ステは1年以上前のこの話を今になって蒸し返したのか http://t.co/hIhIdAUcvS 。これ、放影研に即座に否定されてる話やがな http://t.co/DEhcdz9raz

2013-08-09 00:02:14
akoustam @akoustam

単純計算で全体の白血病発症率0.079%、被爆後10年以内に生まれた人で発症率0.078%、父のみ被曝で発症率0.033%、母のみ被曝で発症率0.056%、両親被曝で発症率0.18%。6万人のサンプルでこれを有意って言うんか? http://t.co/0GdtR8igU1

2013-08-09 00:18:18
akimi_o @名古屋 @akimi_o

両親が被爆した場合、片方が被爆した場合に比べて白血病が多い、というのは、「原爆投下後10年に産まれた」人についての調査だというのが気になる。両親ともに被爆したということは、広島市内在住の可能性が高い訳で、胎児の時や、産まれてからの放射線被曝が比較的多いのではないか。

2013-08-09 01:27:00
akimi_o @名古屋 @akimi_o

これが、「原爆投下後10年以内に産まれた」人たちについてではなく、20年以内、30年以内と拡大して行ったらどうなるのだろう。もし、差が縮まっているとしたら、逆に遺伝的影響が小さいことの証明になるのではないか。

2013-08-09 01:29:04

第1部

運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

『広島大学、鎌田七男先生の研究では、両親が被曝すると、その子供が白血病を発症する割合が5倍になるという研究も。(報道ステーション)』この話題の原著論文を文献検索システムで探しているんだが、見つからない・・・??線量との関係など精査したいんだけどにゃ~。ご存知の方、教えてください。

2013-08-13 11:12:04
nao @parasite2006

@hseino1 この話は第53回原子爆弾後障害研究会(2012年6月3日長崎市)で発表され、長崎医学会雑誌の特集号に4ページの和文論文として掲載されています(長崎医学会雑誌 87 (特集号), 247-250, 2012-09-00)http://t.co/D8FYLhheKF

2013-08-13 13:11:22
nao @parasite2006

@hseino1 ちなみに原子爆弾後障害研究会は広島と長崎で1年おきに開催されており、発表は長崎開催分は「長崎医学会雑誌」、広島開催分は「広島医学」に論文として掲載されます。CiNii http://t.co/R6qZm4CeSl を「原子爆弾後障害研究会」で検索すると一網打尽

2013-08-13 13:21:02
運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

@parasite2006 ありがとうございます。学会雑誌なんですね。pubmedじゃかからないわけだ。ちなみにこういう論文は査読はされてないと考えていいんですよね。・・・ネットでは全文は入手できないみたいなので、休み明けにコピーを請求してみます。

2013-08-13 13:49:54
nao @parasite2006

@hseino1 これは2つとも大学の医学部の紀要でして、掲載時に査読はないことが多く、あったとしても厳しさは学会の公式論文誌とは比べ物になりません。全くオンライン化されていないため目次すら見ることができず、探し出すのに少し余分に手間がかかりました。

2013-08-13 13:54:42
nao @parasite2006

@hseino1 2012年6月はじめの口頭発表(印刷公表用の原稿は当日会場で集めたか、後で改めて提出したかどっちか)が同じ年の9月に印刷公表。英文原稿を用意できるレベルまで持って行ける可能性があるかどうかは、発表記録として公表されたこの和文論文の内容をみれば見当がつくでしょう

2013-08-13 14:22:17
運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

@parasite2006 ということは一般的な話としてこの手の発表の類は信頼性が担保されていないということですよね。そういう信頼性が担保されていないものをその事情に言及せずに金科玉条のように報道する姿勢にちょっと疑問を感じたりします。一般の方は定説と思うんじゃないかと・・・。

2013-08-13 14:38:42
nao @parasite2006

@hseino1 日本語で学会発表はしたけれど、そこで終わってしまって結局論文にはならなかった(日本語論文にすらならなかった)という話は枚挙にいとまがありません。新聞雑誌の記者さんや、癌の新薬の話題を求めて癌治療学会を聞きに行く株屋さんにはもう少し知っておいてほしい話です。

2013-08-13 14:42:57
nao @parasite2006

@hseino1 たとえ運良く1報論文が出せたとしても、さらに磨きをかけ、深みのある仕事になって2報3報と続報が出るか、さらには他のグループからまで追試や拡張が出て結晶のように成長を遂げていくことになるかは少し時間をかけないと見えてこないものです。

2013-08-13 14:52:15
運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

@parasite2006 確かに・・・。論文になったからといっても、まだ定説として認められたわけではないですからね。ましてや学会発表なんて玉石混交の「石」がほとんどですし・・・。科学系の記者さんはそこら辺の裏事情も勉強してほしいものです。

2013-08-13 16:45:08
運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

@parasite2006「 ほとんど」はいいすぎですね。「多い」くらいにしときます。訂正、訂正・・・。すみません。

2013-08-13 16:52:20

第2部

nao @parasite2006

昨日探し当てた広島大・鎌田七男名誉教授の広島の被爆二世への遺伝的影響の論文(長崎医学会雑誌 87 (特集号), 247-250, 2012-09-00)http://t.co/D8FYLhheKF これは原報全体を見ないとだめ、報道だけ見てたら足もとをすくわれます。

2013-08-14 18:27:36
nao @parasite2006

1946年から1973年までに生まれた119,331名の被爆2世集団において1995年までに94例の白血病が発症(広島の被爆者から生まれ広島大学原爆放射能医学研究所と関連病院で白血病と診断され治療を受けた人)。10万人あたり発生率は94x(100000/119331)=78.7

2013-08-14 18:38:21
nao @parasite2006

報道(たとえばこれhttp://t.co/0aSpaCTqd7 )では1946年から1973年までに生まれた119,331名のうち被爆直後の10年間=1946-55年に生まれた63117人の結果しか取り上げていませんが、論文では1956-65年、1966-73年生まれの人も調査

2013-08-14 18:45:58
nao @parasite2006

1946年から1973年までに生まれた広島の被爆二世(119,331名)全体では94例だった白血病患者の内訳は;1946-55年生まれ49例(63117人中)、1956-65年生まれ29例(何人中か不明)、1966-73年生まれ16例(何人中か不明)

2013-08-14 18:54:28
nao @parasite2006

生まれ年で分けた3グループのうち、白血病の発生率を計算できるのは被爆直後の10年間=1946-55年生まれの分だけで、結果は10万人あたり49x(100000/63117)=77.6。このくらいなら広島の被爆二世全体の78.7とあまり変わらないと言っていいでしょう。

2013-08-14 19:00:46
nao @parasite2006

問題なのはこのあと生まれ年で分けた3つのグループをそれぞれさらに父親被爆、母親被爆、両親被爆の3つのサブグループに分け、1万人あたりの白血病症例数を求めて比較した図5。表示の値を目分量で読みとって父親→母親→両親の順に書いてみると(続く)

2013-08-14 19:07:59
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